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2004/09/11

人生は競馬-60歳は第四コーナー-

   <人生は競馬>
Photo_2 「人生は競馬,60歳は第四コーナー」と人前で口にするようになったのは50歳の頃でした。多くのビジネスマンがゴールを60歳においています。現在の仕事の終わりを漠然とゴールとしています。ところが人生を競馬に喩えると60歳は第四コーナーなのです。とりあえず平均寿命を80歳とすると、60~80歳までが正面スタンドなのです。観客はこの正面スタンドで拍手を送っています。50~60歳の十年は第三コーナーから第四コーナーのカーブです。50手前までビジネスマンは前も、足元も見ずに無我夢中走ってきます。ふと気がつくと間もなく50歳、十年先のゴールが見えてきてあわてて「さてもうひと頑張り、一鞭あてるか」これが危険なのです。実際にはこの10年はカーブですから、いままで走ってきた向こう正面の直線のようにはいかないのです。丁寧に走らないと、足がもつれ落馬をしたり、足を折ったりします。好位置につけているひとは、先頭に立ちたくなり鞭をいれ、少し遅れたと思ったひとは先頭集団に追いついておかないといけないと鞭をいれます。ここがカーブだということを忘れています。第四コーナーを回って正面スタンドの歓声や拍手が耳に入るようになると愕然とします。ゴールだと思ったのに眼前に長い長い直線が待っています。なにしろ首が上がり息が切れてやっとゴールと思った途端に元気一杯、働き盛りの30~50歳を走ったと同じ距離を残しているのです。多くの方が茫然自失です。気を取り直して走り出すまでに、しばらくの時がかかります。
 そこでこの図を頭に置いて、いま馬場のどの辺りを走ってるのかイメージしてペースを作ってください。ところで正面スタンドに自分の馬券を買ってくれた観客はいるのでしょうか。気にしないでください、自分の馬券を買ったひとは一人もいないのです。女房ですら買っていないのです。ゴールを通過するときはたった一人なのです。誰のためのレースでもない自分のためのレースですから、他人の目を気にすることなく走ればいいのです。実際の競馬でも馬券を買うときはレース展開をイメージして勝ち馬を予想しますが予想ですから外れることが多いのです。結果としては思い通りの展開にはなりませんが、人生の競馬も自分が一位になった姿だけをイメージするのではなく、幾通りかレース展開をイメージしておいたほうがいいのではないでしょうか? 

図は右回りになっていますがその理由は、私が競馬に夢中になっていたころの中山競馬場が右回りで、中山が好きだったからに過ぎません。東京競馬場はこの図と違って左回りで、第四コーナーを回り切ったところに登り坂があって、余力のない馬はここで最後の力を消耗させられるのです。さて60歳手前の読者はどんな姿で第四コーナーを回り正面スタンドへ出るのでしょうか。すでに60歳以降のご同輩はどんな姿で正面スタンドの観客の声援を聞き、最後の直線ホームストレッチを走るのでしょうか?すでに第四コーナーを回ったご同輩は中山競馬場の馬場、これから第四コーナーへ出てくる60歳手前の方々は東京競馬場の馬場をたてがみを振り乱して疾走しているとイメージしてください。実際の競馬では馬は馬主のものですから、騎手はあせって勝手に馬に鞭をいれて、足を折ったりさせてはいけないのです。馬の調子と呼吸をあわせてゴールまで、人馬一体のレース運びをします。人間も身体は馬主(神様)からの借り物で、騎手である自分の勝手に乗り潰してはいけないのです。こう考えるといくらビジネスでムリをしても、健康管理も騎手の乗馬技術のうち、努々落馬や過労死など起こさないでしょう。騎手の心のメインテナンスには「逃がした魚は小さい」「隣の芝生は黄色い」というキャッチフレーズはいかがでしょう。
 余談ですが先日日経新聞の朝刊一面に「隣の芝生は赤い」という記事が出て、すわ先を越されたかと思ったのですが、シロモノ家電の記事でした。日本人は冷蔵庫、洗濯機、電気釜は白一色なのでシロモノ家電というのですが、中国やアジアでは赤をはじめカラフルなシロモノ家電が売れているそうです。そのうちカラフル家電というようになるかもしれませんね。「郷に入れば郷に従え」ですね。

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コメント

田村元さん
僕もホームストレッチを走りだしてすでに9年目、どうにか笑って手を振る余裕が出てきたように思います。しかし今度は肉体の衰えを自覚するホームストレッチの後半に突入です。山を歩くたびに「下山を楽しめ」と己に言い聞かせている日々です。
 第四コーナーへの大事な局面です。じっくり確かな足取りで走りましょう。ホームストレッチは直線です。しかし一心不乱に走った30才~50才と同じ距離を残していることをくれぐれも脳裏に描いておいてください。

投稿: 懐中電灯→田村元さん | 2011/12/22 10:59

経営者的意識をもって仕事に対峙ことを30年近くやってきたつもりでしたが所詮未熟な人生観しかもてていないサラリーマンであったことに気付かされる衝撃の内容でした。
50を過ぎた今が第4コーナーに向うカーブであることを心に刻み、自身を強く鍛えホームストレッチで笑顔で観客席に手をふる自分を思い描き勉学に努めたいと考えております。

投稿: 田村元 | 2011/12/18 07:24

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