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2004/09/22

財産の継承はラグビー

「事業の継承は陸上競技のリレーのイメージで」と書きましたが、おなじ継承でも財産はラグビーのイメージ、それも自分ではトライできないラグビーです。財産(ボール)を持って先頭を疾駆しています。敵(継承に纏わる諸問題)が執拗に絡んできます。ゴールに近くなればなるほどこちらの脚力は落ち、敵が纏わりついてきます。ついには倒れて敵が覆いかぶさってくるのです。財産の継承で揉め事にもよく出会いますが、もめる原因の多くはボールを最後まで持って離さなかったひとの欲にあります。この世にいる人間はあらためてボールを抱えゴール目指して走らなければならないのですからもめるは当然です。ボールを持ったひとは、自分ではトライできないボールをどのタイミングで、後ろを走っている味方の誰にどれだけパスするか、すべてボールをもったひとの責任なのです。早くパスしてしまうにも無責任なら最後まで持ったまま押しつぶされるのも自分の責任、タイミングがむずかしい。自分で思っているより少し早いパスを心がけたほうが結果はいいようです。
 中小企業の継承が難しいのは、事業と財産が分かち難く一塊になっているからです。事業のバトンは一人の未来の走者に前を見ながら手渡し、財産というボールは後ろを走ってる複数の走者に、振り向きながら投げてパスしなければならないからです。ともするとバトンもボールも後ろの走者に投げてしまったりします。
 大企業では権力をボールと間違ってしまうのでしょうか、ついボールに執着して後ろの走者と一緒に持って走っているシーンを見かけます。そのうち二人の足がもつれて、転倒すると、バトンはすっ飛び、ボールは方向感なく跳ねていきます。権力もバトンです。持った者の責任として、未来の走者に陸上競技のバトンとしてしっかり手渡したいものです。老中を歩きはじめ、周囲で転んだり跳ねたりしているのを見るようになると、自分には縁のない一抹の淋しさを味わいながら、だから岡目八目よく見えるのだと納得してます。

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コメント

流石に心構えがわかっていますね。権力というボールはまさにその通りです。ボールを持つと、全速力で走る責任が発生しますから。ボールを回せというサインを送りながらも、どこかに不安を起こさせるような雰囲気をちらつかせるんですね。ディスカウントとう行動です。歓声を浴び走っている本人は、そのディスカウントを見逃しません。「やっぱりまだだな」と極限まで抱え続けてしまいます。後継者の立場なら安心して投げてもらえる力をつけると同時に自分をディスカウントしないで「安心してくれ任せてくれ!」積極的なアピールが必要でしょう。
 権力も、財産も、事業も、継承は、譲るひと譲られるひとお互いの啐啄同時ですね。教育に通じるものがありますね。

投稿: 懐中電灯 | 2004/09/24 09:32

権限を譲るのは難しいですね。いつまでも権限を持っていたい。また、周りも今まで通り権限が移らない方が安心していられるのかもしれないですね。
 譲ってもらう方も行動を起こしアピールする必要があるのかもしれませんね。そうすると周りも『そろそろ譲ったら』の様になるのかもしれませんよね

投稿: 山本権兵衛に憧れて | 2004/09/24 07:49

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