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2005/01/14

自立化

昨年中小製造業の経営者、後継者を対象にした研修の仕事をいただきました。テーマは「自立化」です。昨年話題になった「自己責任」に通じるものがあります。自立化を製造業では一言で「脱下請け!」といいますが、製造業といわず,中小といわず,企業といわず、個人まで含めて日ごろから、原点から考えておきたいテーマです。「自立」という言葉を広辞苑で引くと「他人の援助を受けず自分の力で身を立てること」とあります。類語の「自律」は「外部からの制御から脱して自身の立てた規範に従って行動すること」と記されています。僕なりに整理すると「自分の命は自分で守る」ということです。例えばBSE問題で呻吟している吉野家も単品経営で大躍進しましたが、食材である牛肉の九十数パーセントをアメリカ産に依存して、好業績の影に大きなリスクを抱えていたわけですから、「自立化」という視点では失格です。「全頭検査は根拠がない、科学的根拠がない、だから早期解禁」は自分が利益のために切り捨ててきた自分の命の安全を優先して、お客様の安全をないがしろにした自己中心的な発言です。科学的根拠という錦の御旗が危険です。自立しているということは命の糧を分けておくことです。業界、得意先、などすべて1/3以下に止めておくことです。
 僕の就職は戦後最大の不況と言われた昭和40年不況のど真ん中でしたが、就職先を選択するに際して、企業を選んだ条件は、企業規模、知名度といった一般的な選択基準ではなく小さくてもいいから製造業で、自社ブランドの製品を作っている会社でした。プライシングを自社でできるかは大事な自立の条件です。選んだ会社は今では東証一部の上場会社、同期入社の仲間の多くも役員になりました。自分が12年勤務してドロップアウトしてしまったことは予定外、思い通り行かないのはむしろ自分のことですね。
 個人のことでは数年前にロバート・キヨサキ著「金持ち父さん貧乏父さん」がベストセラーになりましたが、この本の中で「収入の道をダブルに」、「持ち家は資産ではなく負債」といった日本人の多く方々の価値観を転倒するような話が沢山出てきました。この本のテーマも家庭の命の糧である収入をどうやって確保するのか「自立」がテーマなのです。年金も当てにならなくなった今日、宮仕えの個人の方々も自立化の備えをすることが家庭の命を守る自己の責任なのです。収入支出を管理する従来の家計簿だけでなく、貸借対照表をつくる必要があります。
 企業の決算書も損益計算書と貸借対照表がありますが、中小企業の経営者多くも家庭と変わらず、損益計算書しか見ていません。「自立化=自分の命を自分で守る」は貸借対照表を健全に保つことです。健全というとすぐ「無借金経営」を連想しますがそうではありません。無借金でも手元流動性(自由になる現金)がないといざというときに間に合いません。今日のような不連続の時代では借入金でもいいから手元流動性を厚めに持つことが安全の第一条件です。

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コメント

会計事務所が毎月決算書を作っているはずですから、毎月見ることが出来るはずです。貸借対照表(B/S)を計画で作って理想の形に整えていきます。設備投資をしたときにB/Sが崩れがちです。崩れないようにしなければいけませんね。だから計画B/Sなのです。

投稿: 懐中電灯 | 2005/01/15 19:57

ものすごく興味をそそられました。何故持ち家が負債?『土地など今から下がる一方だよ』など聞きますがそういうことですか?企業の貸借対照表は毎月出すべきなのですか?2ヶ月ごとでいいのですか?けっこうな手間がかかりますよね?

投稿: 山本権兵衛に憧れて | 2005/01/14 10:50

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