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2005/02/26

「The art of Tinking」

中堅企業の原価管理担当で「能率」「効率」「ムリ、ムラ、ムダの排除」「コストダウン」とカリカリしながら仕事をしていた30歳の頃、社内の研究開発担当の先輩に「お前はどうしてそんなにカリカリしているんだ、この本を読め!」と二冊の本を薦められました。一冊はこのブログの乱読のすすめですでにご紹介した今西錦司著「進化とは何か」もう一冊が立花隆著「思考の技術」です。この二冊(この本を薦めてくれた先輩)が知らず知らずのうちに自分の歩く道を少しずつ変えていきました。この先輩に出会わなかったら、二冊の本に出会わなかったら、自分はどう生きていたのか、二つの道を同時に歩くことは出来ないので確かめるすべはありません。

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2005/02/25

食糧自給率の怪

2月21日の日本経済新聞に興味深い記事が載っていました。「統計のウソ」というタイトルで、日本の食糧自給率は40%か70%かはたしてどちらが本当かという話です。カロリーベースでは40%、金額ベースでは70%です。政府の統計では1987年度までは金額ベースだったのに88年度からカロリーベースを併記するようになり、95年度からは金額ベースは姿を消して、カロリーベースだけになっているそうです。「自給率が低い、だから米を守るべきだ」という方向へ誘導をしたいようです。一見農家を保護する格好をみせていますが、農家はだから米を作っていれば大丈夫などと考えていてはいけないのです。

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2005/02/17

雪祭りの孫悟空

PICT00262/11からの仕事でしたが雪で交通機関が混乱すると困るので、一日早く札幌入りしました。おかげで念願の雪祭りを見物することができました。会場を歩いていると韓国語、中国語が飛び交っています。かなり大勢の観光客が来ています。日韓交流の証のようにヨン様の雪像も大きなものがありました。北海道は冬は雪、夏は深緑と自然の宝庫ですから、これからアジアの経済が発展すれば、北海道はアジアの観光地として発展しますね。しかし来年から真駒内会場は無くなり、大通りも心なしか地元の力が抜けているように思えました。これからというとき、官民上げて雪祭りに力を入れ、自然を育んでその日に備えておいて欲しいですね。
PICT005810月のブログで「お釈迦様の掌と孫悟空」のことを書きましたが、雪祭りにも元気な孫悟空飛んでいました。テレビのニュースでも名古屋城が紹介されていましたが、雪像の中でも一際目立って見事なできばえです。中部国際空港の開港、愛知万博、トヨタ自動車の好業績など名古屋地区の元気振りがオーラになって輝いているようでした。

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2005/02/10

子離れを急いで!

昔は「獅子は子供を千尋の谷へ突き落として、這い上がってきた子を育てる」と聞かされました。今では滅多に聞かなくなりました。それほど気張らなくても、もっと現実的に子離れを考えたいものです。動物はさっさと子離れします。食物連鎖の劣位にいるものほど子離れが早い傾向があります。子供がいつまでも親の傍にいると、親の身が危ないのです。きわめて親の自己中心的な行動から子離れします。

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2005/02/09

米国産牛肉輸入解禁は全頭検査が必須

 いよいよ日本政府はアメリカ政府の圧力に屈して米国産牛肉の輸入再開を決定するようです。自分たちは牛ドン屋の暖簾はくぐらず、国産の高級牛肉しか食べないので関係ないと思っているのでしょうか、庶民の命のことなど眼中にないようです。「全頭検査は非科学的、生後二十ヶ月以前の若い牛なら感染していないから大丈夫」といっていますが、これも非科学的な話ではないでしょうか。この問題は人間の安全の問題であり、心理の問題ですし、生命の問題は科学では解明されていないことがまだ沢山あります。解禁後の混入の問題、汚染の問題など未解決な問題山積ですから是非慎重にして欲しいと思います。

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2005/02/06

贅の極み

<2004年10月18日晩秋の金峰山山頂5:40分日の出直前の七色の富士山と雲>
PICT0125昨年10月に奥秩父の主脈の半分を三日間縦走しました。甲武信岳から国師岳を経て、金峰山までのコースです。おまけに隣の独立峰の瑞牆山に登り、奥秩父の岩峰原生林と標高2、500メートルの眺望を堪能してきました。土曜日の夜は山小屋は定員の2倍を超える登山客で一杯、一畳に二人寝る超満員ですが日曜日の夜はたった10名隣のいびきも風の音に混じって聞こえてくる程度です。金峰山を30分下ったところに山小屋があり、若い夫婦が二人でほほえましい風情で経営しています。夕日を仰ぎ、ご来迎を仰ぐには絶好の位置にあります。金峰山も標高2、599メートル百名山に相応しく東南に富士山、南アルプス、中央アルプス北アルプス、八ヶ岳、浅間山の噴煙、尾瀬から日光へ続く山並みが360度の展望で眺めることができます。昨日まで喘ぎながら歩いてきた奥秩父の主脈が延々と雲取山まで続いています。日ごろからお節介焼きで嫌われるのですが、小屋の夕食で明朝のご来迎の素晴らしさ、たった一時間早起きして30分登れば写真のような素晴らしい眺望を味わうことができることをアピールして10人の同宿者に早朝の出発をすすめました。
<5:48分ご来迎を仰ぐ>
PICT0128翌朝日の出の前後一時間頂上に立つと、太陽は昇る前から光の魔術師の本領を発揮して、山々の襞の重なり、岩峰の陰、雲の色を刻々と様々に染め上げていきます。若い頃登った山、老中に登った山ひとつ一つ、それぞれの風情でただそこに陣取っています。二時間光の魔術を楽しんでいましたが、とうとう前夜の同宿人は一人も登ってきません。インスタントラーメンのモーニングパーティをたった一人、これこそ”贅の極み”というのでしょう。「目に見えるモノの贅沢」は簡単に伝えることができますが、すでに頂上直下にいて手を伸ばせばこの贅沢が味わえるのにと思いながら「目に見えないモノの贅沢」を味わったことのないひとに言葉で伝え、ひとを動かす難しさをあらためて味わいました。味わいながらも老中になっても心の隅でこの贅を独り占めにしてほくそえんでいる自分がいる嫌らしさも味わった光のページェントでした。
<6:15分茅が岳、南アルプスを背に五丈岩>
PICT0135金峰山のシンボルはなんといても五丈岩です。誰がなんのために積み上げたのかと想像をたくましくする山岳信仰の山、赤い鳥居が元気な若者に「さあ岩の頂上までおいで」と招いています。さらに西を見ると少し標高の低い独立峰の岩峰を麓から晒して、「さあついでは許さないよ、麓まで下りて金峰山の匂いを消してからおいで!」と招いています。柔らかな両肩をなだらかに落としながら瑞牆山の影を抱いているのが蓼科山、寂しげながら、孤高を保っている男の象徴が瑞牆山なら、それを後ろで支え包んでくれる女性の象徴がこの蓼科山です。

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2005/02/01

ローマはなぜかくも長く続いたのか?

塩野七生がローマ人の物語第一巻を出版したのが1992年、毎年秋になると書店の店頭にいつ並ぶのか楽しみにまっています。若い頃から大のフアンで塩野七生の名前を見つければ片端から手にしていた僕も彼女の年齢から、最後まで続くのだろうかと心配しながら読んでいましたが、ついに十三巻、あと二年で完結となると完結前から一抹の寂しさを覚えます。出版に当たっての塩野七生は「ひとは皆ローマは何故滅びたかを問う、私は何故かくも長くローマは続いたのかを書きたい」と述べていました。しかしそれも第十一巻から衰亡期に入ってきました。日本経済の衰退期と重なるこの大作の刊行は日本のリーダー層に大いなる示唆を与えているのですが残念ながら届かないようです。
 この連載の中で何度かローマの税制が取り上げられています。ローマの税制はいたってシンプルです。ローマ市民は無税ですが、その代わりローマ帝国全土を守る義務を負っています。ローマに征服された属州民は収入の10分の1税で、それ以外の直接税はありません。10%払えば、周辺の外敵からローマが守ってくれて、安心して農業、商業を営めるのですから、属州民も安全保障費として喜んで支払います。消費税は帝国民全員に1%だけだったそうです。江戸時代の日本では五公五民でそれを超えると一揆が起きたり、逃散したといいますから、いかにローマが軽税国家だったか想像がつきます。塩野七生がはっきりと「間接税だけではとめどなく貧富の差が拡大する」と書いています。そのために初代皇帝アウグストゥスは名誉とお金を引き換える工夫をしています。ローマ市民が5%の相続税を払えば財産を他人に遺贈する名誉を得ることができます。有能な若いひとをに贈与して育てたり、奴隷の価格の5%を払えば奴隷を解放する名誉を得ることができます。大浴場、道路工事など公共工事も作ったひとの名前を冠する名誉与えて、みずから率先して作ったので、金持ちは争って公共工事を私費を投じて名誉を得たといいます。税金で取り上げて公共工事をすると政権が危うくなりますから自らの意思で差し出すという方法を編み出したのです。翻って今日の日本はどうでしょうか、銀行救済、産業再生に血税を投じ、高速道路、新幹線と公共工事は留まることを知りません。一般庶民は一揆も起こせず逃散もできず立ちすくんでいます。タイムマシンで古代ローマに逃げませんか。しかしそのローマ第十三巻紀元三世紀いよいよ税金大国へと変貌し滅亡への道を辿っていきます。
 

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