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2005/04/07

一円で株式会社ができる?

政府は「一円で株式会社が作れる」と言い、来年にも有限会社は無くなり、株式会社に一本化されます。1993年に株式会社の資本金を一千万円に引きあげたのは何だったのでしょう。経済指標の起業数を増やし、さも起業家精神が育っているといったプロパガンダをやりたいのではないかと疑って見たくなります。たとえ家業だって、個人だって運転資金が一円で開業できるはずはないのです。自分の給料すらで出せない会社を「企業です」といえるはずがないのです。まして日本の美徳の企業間信用である、掛売り、掛け買いも細りつつある今、一円で起業するのは言葉の上だけのこと、なにか変です。

一方株式市場と無縁の中小企業は、「株主=経営者」で借入金を連帯保証し、自宅を担保にいれ、自分の命を生命保険で担保にいれて、仕事をしています。会社にもしものことがあれば一家離散、この世の地獄に落ち込みます。株式会社は有限責任とは嘘?教科書の中だけのことです。かたやライブドアとフジテレビの戦いは一夜にして800億、一千億円という単位のお金が飛び交っています。一円企業は中小企業の卵ではあっても、ライブドアの卵、ましてやフジテレビの卵ではないのです。それを同じ株式会社という名称で括り、「株式会社は有限責任」と教科書通り語ることは罪悪といわざるをえません。テレビを見ているイノセントな庶民はすべて同列に並べておなじ生物と思ってしまいます。違う生き物として扱って、グローバル化が避けて通れないとすれば、救うのは産業再生機構で破綻企業を救うのではなく、一円企業には無担保無保証の資金(育英資金)や「株主=経営者」の中小企業には、せめて経営者の自宅やその後の生活を保障するセーフティネットを作って、起業を促進することではないでしょうか。これから起業を志す方も夢がないと思うかもしれませんが、ホリエモンの行動に自分の未来を重ねて幻想を描くのはやめて、自分の身の丈で、いま出来ることからはじめる極楽への道を選んで欲しいと願っています。株式投資で今回の騒動に便乗してハラハラ、ドキドキするのも、100円馬券で遊ぶ程度にしておかないと地獄の道連れになります。株式投資はハラハラ、ドキドキしないやり方をしたほうが長い人生を無事に乗り切ることができます。「君子危うきに近寄らず」です。

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コメント

この記事にトラックバックをさせていただいた者ですが、ご記憶でいらっしゃいますでしょうか? 先日はわたしのような若輩者の駄文ブログにおいでくださいまして、まことにありがとうございました。またご挨拶が遅れまして、大変失礼いたしました。

わたしのまわりにも「1円起業」に夢見る友人らがいたのですが、本気で止めました。期限内に資本金を貯めながら、利益を出していくことの難しさを、現実味をもって感じられないようです。甘い夢だけを見ている地に足のついていない人間に経営などできるわけがありません。

相次ぐ商法改正は、「起業支援」「不況対策」の仮面をかぶったおそろしい罠にすら感じます。

(ちなみに今回コメントの名前のところにリンクさせていただいているのは、先日とは別のブログですが、とかく誤解を受けやすいブログのようで……でも懐中電灯さんならば、ご理解、ご意見賜れるのではないかと、おこがましいようですが、リンクさせていただきました)

投稿: 麻生暁美 | 2005/05/07 04:43

組織名に会社がついているから、といった画一的に同じ次元で考えないで欲しいんです。雑草さんが「独立した人格をもつもの、寿命がないもの」にしようと志したとき、個人から会社への進化の第一歩がはじまると考えたほうがいいと思います。それが雑草さんの主体性であり「自ら変わるべくして変わる」のです。

投稿: 懐中電灯 | 2005/04/10 07:56

私もその中の1人かもしれませんが『会社』を理解してる人が少ないのでは?と思うのです。それは、ウチもですが家の経費を会社の経費にいれてみたり経営者が無給で働いたり、『会社』とは、個人が作ったものかもしれませんが作った後は個人とは違う独立した人格を持つもの、寿命が無いものにしないといけないと思うようになったのです。そこに働いている我々は会社の臓器、頭脳であって、それは常に新陳代謝を続けるものと思うのです。

投稿: 雑草 | 2005/04/08 08:10

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