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2005/05/24

トルコという国

ゴールデンウィークにトルコへいきました。トルコの中、西部の遺跡を中心におよそ十日間バスで走りましたが、現地のガイドのヌルラさんがかなりのインテリで、バスの中で観光ガイドもそこそこにトルコの歴史、政治、経済と話は多岐にわたりました。その視点も僕の視点と近いものがあり、旅の途中の会話も弾み、ユーラシア大陸、中央アジアから世界情勢をみる視点の大切さをさらに実感した旅でした。トルコ民族のルーツは中央アジアウイグル系の遊牧民で、トルコ語はハンガリー語、モンゴル語、韓国語、日本語とおなじウラル・アルタイ語で文法がとても似通っていて近縁にあるといわれています。子供のお尻も青い蒙古斑があるようですから、西へ西へと向かった人々と、東へ向かった人々とルーツは同じなのでしょう。写真はトプカプ宮殿からボスポラス海峡を隔ててアジアの展望です。

pict0066 トルコのイスタンブールは西安からシルクロードを西へ西へとたどった終点で、ヨーロッパとの結節点に位置していて東西交流の架け橋といわれています。グランドバザールは想像を超える見事な空間で、多岐にわたる人種の人々が賑やかに店を開き、買い物をしています。値切っても値切っても、買わなくても嫌な顔一つ見せないのは、練達の商人という趣です。受験勉強でかならず学ぶ、地政学的に要衝の地でもあります。ちょうどひょうたんのようになっていて、ボスポラス海峡で黒海の出口(ひょうたんの真ん中)を押さえ、狭い海峡を抜けマルマラ海へ出てしばらくすると今度はダーダネルス海峡でさらにエーゲ海への出口(ひょうたんの口)を押さえています。イスタンブールの町は海峡を挟んだ位置を占めています。ヨーロッパ側は、新市街と旧市街ととに分かれていますが、旧市街がかっての東ローマ帝国の首都コンスタンチノープルです。二つの海峡を船で往来してみると、交通の要衝という意味が実感できます。もし現在のトルコの地図上にこの旧コンスタンチノープルがなく、イスタンブールが海峡を挟んだアジア側しかなかったらいくら地政学的に重要な拠点といってもトルコの価値は半減して、政治的、経済的に現在のポジションは維持できていなかったのではないでしょうか。民族的には中央アジアから西へ西へと旅をしてきた遊牧騎馬民族の国で、ヨーロッパに接していているので、トルコから日本までをアジアと一口にいいますが、それは西欧中心の見方で、ひとつに括ってしうには少々無理があるように思えます。梅棹忠夫の「文明の生態史観」には「中洋」と書かれていますが、インドからトルコの間そして中央アジアを含めて「中洋」という呼称と位置づけが必要に思えます。(つづく)

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コメント

雑草さん、ご心配かけました。トルコでGWを全部使い切ってしまい、GW明けに一週間仕事が詰まっていて、札幌へいったり、ブログに手がつかなかったのです。
 台湾はいかがでしたか?25年前に二度仕事で行ったきりですから、様変わりでしょう。台湾神社は誰が作ったものですか?もしかしたら日清戦争で台湾を領有し統治していた日本人がつくったものではないでしょうか?もしそうなら壊して当然でしょうから、インカとは事情が異なりますね。台湾のネイティブは中国人でもなく通称高砂族といわれた9~15に分かれる東南アジアの島々と祖先を同じくする人々です。日本人の一部分でもあるわけです。民族対立を起こして支配をすることに長けた人々もいますが、民族のルーツをたどって仲良くしたいですね。

投稿: 懐中電灯 | 2005/05/26 08:34

先生ご無事だったんですね。長い間更新されてないのでどうかなさったのかと思っていました。
脈絡がないですが感想を書きます。私も先日台湾に行ってきました。現在、圓山大飯店は過去台湾神社だったと聞きインカを思い出してしまいました。少し恥ずかしいかったです。

投稿: 雑草 | 2005/05/25 08:11

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中央アジア中央アジア(ちゅうおうアジア)は、アジアの中央部にあたる地域を指す言葉である。カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの各国を含む地域。アフガニスタン、中華人民共和国|中国(新疆ウイグル自治区、チベット自治区、青海省の一部)、イラン、モンゴル国|... [続きを読む]

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