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2005/07/09

世界遺産のパラドックス

リンク: マロン氏のひとり言.
マロン氏が「世界遺産と自然破壊」に知床の自然も世界遺産に登録され訪れるひとが増え、自然破壊がすすむという矛盾について書いています。まったく同感です。先日NHKのニュースでも熊野古道の苔むした石段が、観光客の靴で剥げ落ちてしまったそうです。観光客がパンフレットと違うと怒るのだそうです。僕もこのブログで、白神岳に登った感想を書きました。我々登山客は奥へ入れず山頂から引き返しますが、観光客はバスツアーで秋田側から青森側へ排気ガスを撒き散らしながら林道を走り抜けていきます。

pict0261 5月にいったトルコのパムッカレ(石灰棚)もお湯は涸れてこれがテレビ番組でみた風景かとその落差に驚くばかりでした。これは観光客が原因というより、お湯の湧出量の減少が原因とガイドは説明していました。日本人だったら「ボーリングしてお湯をくみ出して流すか?」とか「下から汲み上げて循環させるか?」といいそうです。インカ時代の首都クスコの町はマチュピチュが世界遺産に登録されて、観光客が増えて、清掃が行き届きとても綺麗になったそうです。観光化はやむをえないことなのでしょう。むしろ世界遺産に登録することで注目され、破壊を遅らせることもできるでしょうから、功罪の狭間で、折り合いをつける知恵が必要なのでしょう。もはや地球環境はいかに破滅への時間を遅らせるかという段階にきていると思います。白神、熊野、知床といった自然遺産は、世界遺産登録を機会に、日々の入場者を制限するといいのではないでしょうか。
pict0148 そうすればどうしても行きたい人は平日に休暇を取っていくようになったり、観光客が平準化することでいくばくか寿命が伸びると思います。それができるようになれば、地元も我々観光客も環境への配慮ができるようになった証なのでしょう。奇岩奇勝で有名なトルコのカッパドキアは古代から奇岩はくりぬかれて住居になっていていたり遊牧民の略奪から逃れるための地下都市も作られ、奇岩の根元までしっかりブドウ畑が広がっています。人類も自然という造物主(神)が作り出したものですから、この問題は人類誕生以来の問題です。われわれ現代の日本人は、世界一環境に恵まれ、江戸時代の末期まで守ってこれた(相対的に)日本人の先祖に感謝しなければいけませんね。さて感謝をどうやって形にできるか。人口減少問題を考えるのも、自然と経済の折り合いをつけるいい機会です。

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コメント

世界人口が48億人の時、このような話を聞いたことがあります。『人口がこのまま、どんどん増えていくと地球全体で生産できる食料だけでは、全人口の食料を賄えなくなるよ』と、私はまだ遠い先のことと思っていましたが僅か数年たった今全世界の人口は60億を軽く超え以前聞いた話がそう遠い話では無いのだな。と感じています。世界遺産、自然環境も破壊されていくといいますか、形を変えていくのは本当に自然な流れなのでしょうが過程はやはり美しい方がいいですよね。

投稿: 雑草 | 2005/07/09 09:21

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