« 他山の石? | トップページ | 粉飾決算と監査法人 »

2005/10/07

「『気づくこと』のときめき」を大事に!

私が主宰するビジネス感性トレーニング(BST)研修に8月に参加いただいた九州大学医療経営大学院の院生坂井浩美(看護師)さんが、講師冥利に尽きるうれしい感想を寄せてくれました。手前味噌ですがうれしさのあまりご紹介してしまいます。クリックしてください。http://www.senkensoi.net/opinion/index.html
かれこれ27年「『気づくこと』のときめき」、毎回これだけは伝えたいという思いで講師として人前に立ってきました。坂井浩美さんはたった一回で、しっかり受け止めてくれています。いかなるテーマであろうと伝える者は、受け取るひとが、みずから気づいて、行動を起こす触媒に過ぎないのです。しかし一旦気づけば本人すら意識していなくても、講師の名前すら忘れてしまっても、自然に一歩踏み出していくものなのです。決して多くはありませんが、こういう感想をいただくので、老中になっても講師稼業がやめられません。

常々「なんのために!」を連発しています。日々目的をしっかり確認していないと、気がついたら自分でも、思ってもいない方向へ進んでいて、いまさら引き返すこともできない、抜き差しならないところまでいってしまいます。最近構造改革の錦の御旗に便乗して「医療分野や教育を株式会社にやらせろ!」という声を聞きます。もっともらしく聞こえますが、医療や教育の分野に”経営感覚”を持ち込むことと「株式会社で経営することとはまったく違うのです。構造改革に便乗して、医療をビジネスにして金儲けの対象にしたいという見えない力が働いていています。取り返しのつかないとても危険なことです。経営の目的は利潤ではないのです。利潤は目的を達成するための手段(目標)なのです。あくまでも「医は仁術」その目的を達成するために手段として利潤が必要なのです。利潤を確保しないと「仁術」が維持できないからです。医療に携わる方々も経営を学ばずして、いたずらに「経営=金儲け」と短絡して毛嫌いしています。これでは医療で金儲けしたいという勢力の思う壺です。いまからゆっくり政府に働きかけ、マスコミを刺激しておけば、経営を毛嫌いしている医療機関はいずれバタバタ倒産するでしょうから、それからゆっくり乗り出せばいいのです。医療ほどお客様が保証されている分野は少ないのですから、これほど楽な再建はありません。株主資本主義へひた走り、すべて資本の論理を優先させようという世相になりつつある今日、「株主のため」という錦の御旗を手にした、株式会社の経営者は過去の経営者とまったく違うのです。「すべては株主のため!」「そうはいっても株主が!」となっていきます。医療と教育は他の分野とまったく違って、人々の生活の根源を支えるものですから、いくら慎重に扱ってもいいのです。急がず論議を尽くしたいものです。
 経営とは「目的」を明らかにし、その目的のために最適な目標(手段)を掲げて達成していくものです。私も近年老中の山歩きをしていますが、北アルプスの縦走ではなんといっても槍ヶ岳に人気があります。そのわけは、縦走路の端に取り付くと槍ヶ岳の端正な姿が終始はっきりと確認できるからです。しかし槍ヶ岳は縦走の目標であって目的ではないのです。目的は初日から最終日まで自然の中で汗を掻き、大自然の気をもらって下山することです。百名山登頂が流行っていますが、勘違いしている登山者も多いのです。百名山も手段(目標)に過ぎません。目的に堕っしてしまっては、山をこよなく愛した深田久弥に失礼なのです。

|

« 他山の石? | トップページ | 粉飾決算と監査法人 »

コメント

「目標と目的」私も目標は利潤です。目的は経営計画に書かせて頂いた「善の循環」に近づけたらと思います。
まずは私の人格を磨くことです。

投稿: 雑草 | 2005/10/09 12:55

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/50017/6289712

この記事へのトラックバック一覧です: 「『気づくこと』のときめき」を大事に!:

« 他山の石? | トップページ | 粉飾決算と監査法人 »