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2005/12/28

名儀貸し-名を惜しむ

耐震構造疑惑事件は、自分がとばっちりを受けていることもあり、大いに語りたいのですが、購入された方の悲惨さを想うと、あまり触れたくない話題です。どうしても自己責任について触れざるを得ないからです。しかし大手ゼネコンが木村建設に丸投げし、名儀貸しをしていたことが発覚しました。誰が今まで隠していたのでしょうか。購入した方からも「大手ゼネコンの名前が出ていたから安心して購入した」という声を聞きませんでした。これで購入された方も一安心ですね。名儀貸を貸すとはイコール責任を取ることですから、きっと大手ゼネコンは責任を取ってくれるでしょう。

責任が負えなければ、国が税金投入をしてくれるでしょう。購入された方は声高に叫んでください。今度は国民の多くも賛成してくれるはずです。それにしても、たった数%の手数料で丸投げして、大事な名前を貸してしまうとは信じられない話です。日本の企業がブランド価値を向上できなかった、守れなかったのも、このあたりにあるのではないでしょうか。乱世の昔「命を惜しむな、名を惜しめ」「命は一代、名は末代」と後から叱咤激励され、一所懸命と先陣を争って死地に赴いた野武士達は、自分が死んでも子供が名代を継ぐことを信じていました。それを保証した頭領が、拡大成長を遂げ大大名になっていったのです。命は目に見えるもので、名は見えないものです。大手ゼネコンならきっと今回の不祥事を責任を持って対応するでしょうから、購入された方は一安心というところでしょう。しかし大手にとっては長い眼でみれば、安い宣伝広告費です。結果としてますます「大手なら安心」と寡占化が進むことになり、中小の出番が無くなっていきます。名も無き野武士こそひたすら一所懸命”名を惜しむ”ところに活路があるのではないでしょうか。今中小製造業経営者を対象にした”自立化”というテーマの経営塾でカリキュラムの一部を担当していますが、この耐震構造偽装事件はあらためて「自立=自律」の大切さと、難しさを実感する事件です。毎回申し上げているのですが、自立できているかどうか以下の三つです。
1.ブランド
2.プライシング
3.トップが自ら己の首を切れるか
 企業のみならず個人にとっても、長年かけて作り上げていく究極のテーマです。乱世の野武士も三代かかってやっと名家と言われるようになったのですから。来年の大河ドラマ「山内一豊の妻」も楽しみです。「信長→秀吉→徳川家→明治政府」と生き残った秘策がみえるといいですね。ベンチャー企業の経営者も時に立ち止まって、時に踊り場を作るといいのですが。なにしろ経営者は有限の時を生き、誕生した企業は倒産以外に「経営に終りはない」のですから。
 西武、そごうを傘下に収めるセブン&アイもすさまじい規模になります。メーカーのこれからが心配ですね。流通による支配の苛斂誅求いよいよ激しくなるのでしょう。

 
 
 

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コメント

目に見ないものが、大切ですね。
「目にみえないもの」の出発点は社是、社訓に忠実なのか。というところになるのでしょうか?国家、企業、家庭、個人いずれにしても信じるもの、教育が源なんですね。

投稿: 雑草 | 2005/12/29 07:54

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