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2006/03/22

渡良瀬遊水地の春

    <渡良瀬遊水地 柳は緑>
pict0926 我が家から自転車で20分走ると関東一の広さの渡良瀬遊水地があります。3月19日は春恒例の、葦焼きがあるので写真にしようと出かけましたが、午後から強風になるということで中止、おかげでのどかな春の陽だまりをたっぷり4時間走ってきました。柳の芽吹きの緑が春の雲を背景に輝いています。
 以前も書きましたが、ここは日本の公害の原点です。洪水の度に足尾銅山の鉱毒が流入して、農作物が枯れ魚が死ぬ被害が続出、政府は堤防を築き遊水地を造って鉱毒を沈殿させるため谷中村を強制移転させ水没させてしまいました。この柳はその谷中村の跡に植えられています。
谷中村について  http://www8.plala.or.jp/kawakiyo/kiyo40_35.htm

                         <渇水で池底が現われた広大な遊水池>
pict0918 富山の神通川流域のイタイタイ病もその原因は、今はニュートリノ研究で世界に名を馳せたカミオカンデの元神岡鉱山の鉱毒でした。1810年代から農民に被害が出始めていたそうです。裁判が結審し農民が勝訴したのは150年後でした。日本人全体が豊かになることを実感し始めた昭和40年代に入ってからのことです。
 今中国経済の発展に伴って中国国内でも公害の被害が問題になっています。日本への影響も大きいのです。日本海の越前くらげも揚子江の富栄養化が原因のようですし、日本に降り注ぐ酸性雨もこれからもっと激しくなることでしょう。昨秋の吉林省の化学工場の爆発の影響は黒龍江を経てオホーツクへそして北海道へと影響が出てくるようです。
 いくら日本の知識人が中国に環境保護を「べき論」で語っても、日本の先例を見るならば、人口十二億人といわれ、遠くない先に15億人になるといわれている中国人自身が、環境保護への対策を講じる心の余裕ができるようになるのは、まだ半世紀以上先のことになることを、日本人は覚悟しておく必要があります。その上で中国の公害問題を日本人の問題として主体的に捉える必要に迫られています。

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コメント

先進国は現在の中国と同じようなことをしてきて「環境がおかしくなっているから今からはしてはいけません」というのは、中国からすると納得できないことですよね。でもこのままだと近い将来生物が生きていけない環境になるのは目にみえてるように感じます。

投稿: 雑草 | 2006/03/22 08:41

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