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2006/08/20

南ア北岳から塩見岳を歩く(4)山小屋のトイレ

<塩見岳山頂のチシマギキョウとタカネツメクサ>
20060811pict0137 山小屋泊まりでは混雑は覚悟の上ですが、覚悟していながら辛いのがトイレです。家のトイレがウオッシュレットで快適になり、山小屋も昔に比べれば改善されていますがやっぱり辛いのです。山小屋の経営者としては自然環境保護のこともあり対策には苦慮しているようです。居酒屋やレストラント同様に、人気の山小屋ほどトイレにも気を使っています。初日の山小屋は多額の設備投資をして、バイオ処理のトイレにしていましたが、標高の高い山では気温が低くて微生物の働きが弱く、十分機能していないようです。

                          <塩見岳下山路樹林帯のマツムシソウ>                     20060812pict0158_1  北アの大きい山小屋では便槽に車輪が付いていて溜まると ヘリコプターで里に降ろして処理をします。塩見小屋トイレは初めて出会う処理システムです。小屋に着くと一番先にトイレの使い方を教えられます。トイレにはおまるが置いてあるだけですが、嫌な臭いはまったくありません。一泊一枚のポリエチレンの便袋を渡されます。中は紙おむつの吸収帯が入っています。それをおまるに取り付けて使用して終わったら紐で縛って、収納ボックスへいれるだけです。溜まったらヘリコプターで下界へ降ろして焼却するのだそうです。二回目からは200円で便袋を買って使います。男の小用は、青空の下、濾過装置の付いた便器が用意してありますから、歩いてきた稜線を眺めながら気分高揚して済ますことができます。女性にとっては幾分負担がありますが、設備投資もいらずシンプル、環境にも優しいシステムです。なんといってもトイレ特有のジメジメ感がなく、清潔かつ臭わなくて快適です。
 北アルプスの収容人数300名、500名という大規模山荘では出来ないシステムですが、塩見小屋のような小さい山小屋だからこそできるシステムです。決め手は登山客への丁寧な教育です。塩見小屋にこれからの山歩きの理想をみた思いです。

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コメント

九州の山しか歩いたことのない私にとっては、山小屋のトイレの施設など考えたこともなかった問題でした。
南や北、中央アルプスなど入山者が桁違いに多い山ではトイレの設備が問題になってくるのですね。
自然を楽しみながら環境に負荷を与えている私たち一人一人がもっと真剣に考えていかなければならない問題ですね。

投稿: 坂道登 | 2006/08/22 20:33

ありそうでなかった。新鮮です。
色々な発想があるのですね。コストもかからないし。使用者は快適だし処理も従来より簡単そうですね。

投稿: 雑草 | 2006/08/20 07:38

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