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2006/08/31

爆笑問題の「憲法九条問題」

日曜日の夜のテレビ番組で阿川佐和子と語る爆笑問題の発言に普通のコメディアンとは違ったものを感じていました。昨日店頭で中沢新一と太田光が対談した集英社新書「憲法九条を世界遺産に」を見つけたので、手にして帰宅途中の電車の中で読みました。通勤時間が長いメリットは読書ができることです。(負け惜しみ?)
 安部新政権の公約の第一が「憲法改正」ですから、後世に「なぜあの時」と後悔しないためにも、「賛成!」「反対!」の前に、新書の中でもごく薄い部類に入るこの本、是非読んでおきたい一冊です。
 

 太田光の語りがとてもいいです。流石に日々を言葉で生きている者の言葉は、活き活きしているなあ!と感じさせます。太田光は小説ドンキホーテのラストで、ドンキホーテが正気に戻って終わっているのでがっかりした。「九条を改正したら、日本は正気に戻ったドンキホーテになってしまうんじゃないか」「正気を失っているときのほうが元気だし、エネルギーがあるし、絶対面白い世界だ」と語っています。
 小泉首相は、靖国参拝の理由を「不戦の誓い」と紋切り型で繰り返していいますが、大田光は「『外交するなら、言葉ぐらい変えろよ』・・・・その言葉自体が重要なのではなく、言葉を変えて違う角度から説得するということが大事なんだと思う。相手にとっては、それがリアクションになるわけですから。・・・」といっています。
 中沢新一は「不戦の誓い」と「非戦の誓い」は違うんだといっています。憲法九条は世界でたった一つの「非戦の誓い」それを六十年守ってきたのだから、それを大事にしたいという願いがタイトルの「憲法九条を世界遺産に」であり、世界遺産は人類の愚かさの象徴でもあります。
読み進むうちに、ロボット工学の泰斗森政弘の「非真面目のすすめ」を思い出しました。35歳で会社を辞めたころ、仲間とすっかりかぶれて標語にしたのが、この「非真面目」でした。

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コメント

コメントありがとうございます
<漆山さんへ>
中沢新一も共感した世界遺産に」というキーワードは大田光の発したものです。大事にしたいキーワードですね。僕にとって爆笑問題は今注目のタレントです。
<アントニオさんへ>
僕は戦争の影響をもろに受けて育ったので、少し違った意見を持っています。日本国憲法は必ずしも一方的にアメリカから押し付けられたものではなく、広島、長崎の原爆、都市という都市すべてを焼き払われた日本人も戦争の悲惨さを味わったばかりでしたから、戦争放棄は、日本人も前向きに受け入れたという面もあったのではないでしょうか。昭和天皇が発案したという説もあるやに聞いています。
 乱読のすすめに紹介した「昭和の三傑」をぜひ読んでみてください。
 

投稿: 懐中電灯 | 2006/09/02 23:04

日本国憲法って、中学3年生の時公民で勉強しましたが、教科書のどこにもこれは占領軍の専門家達によってわずかな期間で作られたとは書いてありませんでした。
これは教えた方がいいですよね。
この憲法はアメリカ人達にとって理想の憲法をなんでしようね。
たしかに世界遺産に相当です。たしかにすばらしい・・・けどですね。

僕の中での憲法の矛盾点、すっきりこないこと、
さんざんに議論されてきた事だと思いますが、
9条と自衛隊の問題、そしてわれわれが手にしている民主主義というものは占領軍によって与えられたもの。憲法草案が日本人自らの手で作られたものではないことに付きます。

これらの事が日本人のアイデンテイティを不明確にしていること、つきつめれば僕自身のアメリカへの妙な劣等感ですね。

憲法改正問題は、日本人が成熟していくための通り過ぎてはいきない大切なことだと感じます。

投稿: アントニオ | 2006/09/02 15:31

懐中電灯 様
「憲法九条を世界遺産に」は面白い発想で、大賛成です。世の中をおちゃらかす精神に感銘しました。私にはどうも、そうした発想がないことが悔やまれます。真面目に「今日のコラム」に取り組んでいます。

投稿: 漆山 治 | 2006/09/01 14:49

コメントありがとうございます
雑草さんへ
今はコミュニケーション能力が大切なのですが、経営者としても「言葉を変えて・・・」は社員に対しても、お客様に対してもいえることですね。
ドミソさんへ
 久々お目にかかりましたが、二十数年の空白が嘘のようですね。真面目、不真面目、非真面目といっていました。「非」は仏教からきた発想で、これからますます、大事な視点ですね。「心眼」など自分の人生に多大な影響を受けています。

投稿: 懐中電灯 | 2006/09/01 14:07

「非真面目のすすめ」懐かしい!!
東京工業大学の森先生の本でしたね。
当時オススメをいただいて読んで、ナルホドと感心したものでした。「一本のパイプの左右から進んできても衝突しないヘビロボット」なんていうのもありました。
今思ってもおもしろい、示唆に富んだ良書でしたね。

投稿: ドミソ | 2006/09/01 12:28

「言葉を変えて違う角度から説得するということが大事なんだと思う。相手にとっては、それがリアクションになるわけですから。」なるほどです。

投稿: 雑草 | 2006/09/01 11:56

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