« 「経営理念」は誰のため、なんのために!(1) | トップページ | 「経営理念」は誰のため、なんのために!(3) »

2007/01/24

「経営理念」は誰のため、なんのために!(2)

経営理念は、”理””念”から出来ていて、人間の脳の役割と対応させると、”理”は左脳、”念”は右脳の役割です。企業が経営理念を作ると、当然のことながら、多くは右脳の側のキーワードにある、「感動、感謝、奉仕」の言葉が並びます。間違っても「経営は金儲け」を理念に掲げる会社はありません。右脳のキーワードを一言でいうと「相手の都合」「お役立ち」です。左脳は眼に見えるものを司っていて、右脳が眼に見えないものを司っています。

ところが現実の企業行動の多くは、いまだに産業社会の価値観で、ムリ、ムラ、ムダの排除、コストダウン、能率、効率、目標管理、経営計画は前年対比、他社比較です。そしてシェア至上主義、最大利潤の追求等も同根です。
 これらはすべて「自分の都合」左脳の役割なのです。ここに雪印、不二家の不祥事、北海道ガスの事件の根っこがあります。
 人間の脳は左脳と右脳が脳梁で繋がっていて、情報をやり取りして生きているはずなのに、不祥事を起こす企業では、この左と右を繋ぐ脳梁がプッツリ切れてしまっているのです。経営理念を掲げていても、いざことに当たると「それは建前、本音は別」と、本音と建前を切てしまったり、「背に腹は変えられない」といって、立派な経営理念を反古にしてしまいます。
 一方「カネじゃないよ、心だよ」と言う人も沢山います。これも偏った見方です。「お金」を忌み嫌っているだけでは、貨幣経済の現代を生きていくことはできません。
 いくら理念が大事といっても、言葉で表現した”念”だけでは経営はできません。理念を紙に書いて、社員全員で唱和したからといって、お客様がお金をくれるわけではありません。念仏を唱えて、お金をいただけるのは、お寺さんぐらいなものです。個人の生活も同じです。”想い”だけでは生きてはいけません。
 お客様からお金をいただくためには、具体的に眼に見える商品、やサービスとしてお客様眼前に開いて、見ていたただくことが不可欠です。(続く)

|

« 「経営理念」は誰のため、なんのために!(1) | トップページ | 「経営理念」は誰のため、なんのために!(3) »

コメント

コメントありがとうございます
<雑草さん>
整備業とのご縁も三年車検の施行前からですから、長くなりました。雑草さんのおっしゃるとおりです。業界の方はそう考えるべきでしょう。車に乗っている方には別な見方をして欲しいのです。
 道路を走っている車は、排気ガスも少なく、世界一綺麗で、ポンコツの車は走っていません。技術進歩のお陰でもありますが、車検があることで整備されていることも事実です。
 しかし整備業の方はその法律に甘えないで、お客様へ必要性を訴えて、己の商品をお客様に、いつも眼に見えるようにしていないとお互いに価値が分からなくなってしまいますね。お互いが価値がわかる付き合いがいいですね。
<三代目さん>
 ”念”が小さいと、”理”もそれなりです。”念”の持ち方ですね。地域の範囲、誰(お客様)の範囲(広さ、深さ)を考えてみてください。利潤は結果ですが、”理”の使い方にあるのではないでしょうか?
不動明王は戦う仏、かなり”理”も大きいと思います
<アントニオさん>
「○○VS××」で考えないで、具体的に、どこが、よかったのか、なぜ崩壊しつつあるのかを考えたほうがいいと思います。アントニオさんの思考の中に「○○VS××」があるのではないでしょうか。
 いくら日本的経営がいいといっても、「いく川の流れは絶えずして・・・」です。日本的経営の中で終身雇用がいいといわれてきましたが、あれは嘘ですね。守られていません。先送りしてきただけ、幻想です。もしよかったのなら、今年から大量に定年が出るはずがないし、オーナーでない、60過ぎのサラリーマン経営者は、自分も仲間と一緒に辞めないとすれこそ不公平ですね。自分は残るわけですからね。倒産した会社、業績悪化でリストラした会社は昔からありました。ダイエー、SOGOは残りましたが、社員は大量にリストラされています。
 楢山節考をよく引き合いにだしますが、70歳で山入りする掟は、当時の寿命からいったらほとんど手前で死ぬわけですから、70歳は例外で食料の乏しい当時としてはもう若者の食料を奪う「鬼」だったわけですね。それほど残酷な仕打ちではないんです。
 日本人の品格は封建時代に培われたものだと思いますが、その代わり、一心太助は、一生天秤棒を担いで長屋住まい、お金を貯めて店を持つなんて考えたこともないのです。
 1947年の日本の平均寿命は男50歳、女54歳だったそうですから、寿命が伸びて人口が増えたことも右肩上がり経済の大きな要因です。アントニオさんたち若い世代は知らないでしょうが、僕の子供の頃は商店街で、産児制限の啓蒙活動が盛んに行われていましたし、母体保護を名目に産児制限の合法化が行われました。少子化で、次代を育てなかった分、現在を楽しんだのが、我々世代だったわけです。悪いのは我々老中世代ですね。
 アントニオさん、三代目さん、雑草さん達皆さん、「若い」という資産をもっと生かして欲しいです。我々世代は親から貰うどころか、己の食費、学費もままならなかった世代です。若い上に親世代から引き継ぐ資産もあるのですからね
「若い」という資産は、使い勝手がいいですよ。20代の経験は50年使えます、40代の経験だってまだ30年使えるわけですからね。
 オマケに日本の国家として抱える借金は1,000兆円と言われていますがこれもマクロの話です。一人で1,000兆円引き継ぐわけではありません。一人当たり幾らになるのか、個人としてどう生きるかを真剣に考えることではないでしょうか。
 たとえ米日経済がクラッシュしたとしても、戦争になっても、とばっちりを受けるのは、庶民である我々だということです。
今までは核家族で拡散してきましたが、今こそ家族一族が助け合う心を育て準備する時期だと思います。遊牧民の時代です。


  

投稿: 懐中 | 2007/01/25 10:08

僕は最近、日本的経営というものがあるのではないかと思っています。
それは、西欧的(アメリカ)発想、ランチェスター戦略的な発想にもとずく力の世界、市場占有率なる征服なる発想、勝ち、負けという物事を二分化するものに対しての単純思想。
そんな思考に対してのの対極、根本発想が違う日本的経営。
それは目的、方向性のない経営。
経営理念なるものが必要がない経営。
そんなこと最近、考えています。明日から動きを作ります。
懐中電灯さんなら、こんな逆説的なる発想を理解して頂けるのではない
かと思っています。

投稿: アントニオ | 2007/01/24 22:19

 バランス感覚を上手に持つことが必要なのですね。
 自分の場合「経営理念」は、あまり考えていませんでした。
 常に、地域の御客様と接することで、「もっと何か出きるはず!」と続けているだけでした。
 その結果、自らの商売ができると思っていますが、今回「経営理念」と言う言葉から、色々な方向性が見えてきたようにも感じます。

投稿: 三代目 | 2007/01/24 10:25

「お役立ち」を具体的に目に見えるように・・・。
私が携わっている車整備業界の「車検」という制度は、今のウチでは「お役立ち」になっていない気がします。
 「決められているからしなければいけない」というのが一番の動機ですし・・・。

投稿: 雑草 | 2007/01/24 08:11

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/50017/13626059

この記事へのトラックバック一覧です: 「経営理念」は誰のため、なんのために!(2):

« 「経営理念」は誰のため、なんのために!(1) | トップページ | 「経営理念」は誰のため、なんのために!(3) »