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2007/06/18

振り込め詐欺が来た

どこか頭の隅で、他人事と思っていた”振り込め詐欺”のハガキが我が家にきました。宛名は娘宛、タイトルは「民事訴訟裁判通知」でした。家族三人しばし大騒ぎ、いかに文面を読んでも内容がはっきり分からないし、当然身に覚えはないのです。それでも人間まったく清廉潔白とはいえませんし、気がつかないところでなにか法に触れるようなことが起きていたかもしれません。
 人間の心理は恐ろしいもので、理解しようとすればするほど、相手の術中に嵌っていきます。

文面を理解する糸口になるキーワードを必死に探しました。「回収業者」という言葉を見つけ、家内に
「お前がなにか産業廃棄物に指定されているようなものを、こっそりごみに出したのではないか?その中に娘の名前があったのではないか」とか
「勤務先の会社から出したごみの中に娘の名前があったのではないか?」などなど、身に覚えのないものを、思い出そうと必死です。
 「裁判取り下げ期日が18日」→「ハガキの到着日が17日」「ハガキの投函日が15日」と辿っていくと、どこかせわしくおかしいと、疑念を抱くようになり、文面の最後に「個人情報保護の為、詳しい詳細等は、当職員までご連絡ください」とあります。
 最後に赤字で「ご連絡なき場合には本書を勤務先等へ郵送させていただきます」とあります。なにもやましい事はないとは思っても、サラリーマンはこの「勤務先」という言葉に弱いのです。「電話で問い合わせるか?」と思うようになります。相手の思う壺です。
 いよいよおかしいと、インターネットで差出人「財団法人東京中央管理局」を検索したところ「架空請求データベース」のトップにこのハガキが出てきました。
 家族三人で一時間ほど思案してたどり着いた結果です。情報社会の裏表、「怖さと有難さ」を堪能しました。ご用心ください。
<架空請求データベース>
http://www.yumenara.com/kaku/search.php?type=0&q=%8D%E0%92c%96%40%90l%81%40%93%8C%8B%9E%92%86%89%9B%8A%C7%97%9D%8B%C7

<追伸>
日本が近年急速に「まず相手が悪い」と思ってしまう、自己中心的社会になってきて困ったものだと嘆くのですが、こういう「振り込め詐欺」に出会ったり、年金の記録不備に対する政府や社会保険庁の対応を見ていると、「まず自分が悪い」と思ってしまう日本人の従順さも、悪い奴を利するだけ、自分が損をするだけです。
 昨年の年賀状でご紹介した伊達正宗の遺訓をあらためて確認する日々です。中庸を守ることは難しいです。だからこそ戦国乱世を生き抜いた武将の遺訓に価値があるのでしょう。老中の身せっかくここまできたのですから、冥土まであとわずか、諦めずに中庸を目指していくことにします。
「仁に過ぎれば弱くなる」
「義に過ぎれば固くなる」
「礼に過ぎれば諂いとなる」
「智に過ぎれば嘘をつく」
「信に過ぎれば損をする」
 

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コメント

コメントありがとうございます
<三代目さん>
振り込め詐欺と女性を口説くのは共通点がありますね。一人に100回アプローチするより、100人に一回アプローチするほうが確率がいいと聞いたことがあります。(実証はしていませんが)
アプローチされるほうは用心が肝心ですね。
<会長さん>
伊達政宗の遺訓は、会長さんのような後継者は、特に手のひらに彫りこんでおきたい言葉ですよ。
<和洋折衷さん>
若いという証し?お金持ちという証し?ですね。
<賢愚さん>
 中庸は難しいですね。「制欲」に徹することが中庸のKFSではないかと思うこの頃です。
<しじみさん>
 おっしゃるとおりですね。したたかに、自律して自らの生きる場所を確保していく 
<よくろぼさん>
 素晴らしいですね。硫黄島の栗林中将の作戦ですね。

投稿: 懐中電灯→ | 2007/06/20 09:12

いやな世の中ですね。

だから 多分
いつでも どこでも
「人間は信じなけゃ いけない。でも 信じすぎたらいけない。」 を
心の隅に抱いて生きています。


詐欺電がきたら 多分 何時間でも話し相手になつている自分が見えます。
その間 彼は他の人に詐欺電できないのですから。

投稿: よくろぼ | 2007/06/19 21:07

こんにちは。大変ご無沙汰しております。
中庸の精神、私は大好きです。
急がず、慌てず。小さな損はあきらめて、
大きな徳が得られるまで、じっと修練の毎日。
社会がどうなろうと、公が決めた事には従わざるを得ません。
その中に自分のしたたかに生き延びる隙間を見つけて
日々を楽しく、おおらかな老中生活がいいのでは
ないかと思っている今日この頃です。
昨日は、北八甲田山系の「田代湿原」に家内を連れて
「ワタスゲ」を見に行ってきました。
天気にも恵まれ、心洗われる想いがしました。

投稿: しじみ | 2007/06/19 08:51

>中庸を目指していくことにします。
Golden mean、フロネシス(賢慮)…

投稿: Nowhere | 2007/06/19 02:34

まだ、「振り込め詐欺」は来ていません。参考にさせていただきます。

但し、我が家の難敵は分譲住宅、マンションの売り込みがうるさくて仕方ありません。平均一日三回は電話がかかってきます。いい加減にして欲しいです。

投稿: 和洋折衷 | 2007/06/18 22:47

伊達正宗の遺訓
「仁に過ぎれば弱くなる」
「義に過ぎれば固くなる」
「礼に過ぎれば諂いとなる」
「智に過ぎれば嘘をつく」
「信に過ぎれば損をする」
これは現代社会にも通用するものですね、
一つ一つ意味を考えて見るとなるほどなと思います。
懐中電灯さんの教訓を自分がもしかしたらという時に
良く覚えておきます。

投稿: 会長 | 2007/06/18 21:23

実は我が家にも今年になって「振り込め詐欺」の電話がありました。
「警察ですけど息子さんが自動車事故を起こしまして・・・」と言うことですが、倅は中学2年生。
すぐ“詐欺”だと解りましたので、電話を切りました。
“手当たり次第”って感じが恐ろしいものです。

投稿: 三代目 | 2007/06/18 14:16

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