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2007/06/08

コムスンの問題は弱者の力の見せどころ

 今回のコムスンの問題は、いつになったら表沙汰になるのかと思いながら見ていましたが、思いの外早く顕在化しました。多くの方が「やっぱりあの会社ならさもありなん」と自分の良識に納得したのではないでしょうか。
 しかし放置すれば国も地方公共団体も勝ち組の側に立ちます。そのほうが楽だからです。「経営とは金儲け」の発想では、成り立つはずがない介護事業を見かけ上、成り立たせてくれたコムスンは国にとっては恩人です。それをいいことに、弱者を人質にして介護保険を騙し取ってきたのです。
 介護を必要とする高齢者、仕事の欲しい人々、この二つの弱者のグループを、国とコムスンがお互いで人質にしてきたのではないでしょうか。
 すでにコムスンを同じグループの子会社に移して、事業を継続することを表明していますから、ことは計画的に練り上げられています。いわく「利用者と雇用を守る唯一の方法だ」といい、「法的にも問題はない」といいいます。弱者を人質にする勝ち組の常套手段です。

 サービスを受けている高齢者、サービスを提供している従業員ともに弱者です。その人々が立ち上がるかどうかが、この問題の成否を握っているのではないかと思います。
 ここで「サービスが受けられなくなると困る」「仕事がなくなると困る」と相変わらず、困った困ったと弱い立場を表明していると、まさに思う壺、人質が泣き叫んでくれれば有難いのです。それが人質の役割ですから。そして弱者は自立心を失った負け組になるのです。
 サービスを受けている高齢者の方々、サービスを提供している従業員の方々が自立した態度で行動すれば、人質には出来なくなるので、国もコムスン子会社を認めることはできません。今回の問題を介護事業の問題を改善するチャンスに変えることがでるはずです。
 この介護事業が無くなるわけではないのですから、コムスン以外の真面目に取り組んできた同業者にとってはチャンスでもあります。過去の歴史をみても、混乱期こそ弱者にとって力の見せ所です。
  
 

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コメント

コメントありがとうございます
<雑草さん>
 若い人は、介護や年金の心配をするより、自分に生きる力を付けることです。本来年金、介護はセーフティネットです。日本人は「お上」に頼る傾向が強いので、そこに付け込んで、将来のために積み立てると詐称して集めてお上が、自分達の懐に入れる財源にしてきたのが、実態でしょう。お上を信頼して当てにした庶民にも「自己責任」がありますね。
 若い人は我々老中世代のように、お上を当てにしないで、生きる力を付けることです。民主主義の世の中、庶民が目覚めれば、セーフティネット程度の機能は守られるでしょう。それ以上の期待をお上にしてはいけないのですから。
<坂道登さん>
 まったく同感です。土木建設業の崩壊、農家の崩壊が迫っています。日本は飛鳥・平安の時代に天皇を象徴とする摂関政治が確立しました。摂関政治が倦んで、武士が征夷大将軍として天皇を象徴として政権を担ってきたのです。明治維新で摂関政治が復活しました。第二世界大戦に敗れた日本は、天皇を国民の象徴とすることで、天皇と国民を象徴とする摂関政治に戻ったと考えるととても分かりやすいんです。
 官僚がかっての藤原貴族の代わりをしています。政治家も企業おこぼれに預かりながら、政官財癒着、一蓮托生の仕組みを担ってきたのでしょう。
 今朝の朝刊も法人税引き下げ、消費税引き上げを示唆しています。一方で輸出企業がノウハウ流出を嫌って、工場を国内に作り始めているとも報じています。請負、派遣で低賃金で労働者を使えれば、日本ほど楽な国はありません。労働力を再生産する国土のインフラは誰がせいびするのでしょうかね。
 このままの政治状況で、格差拡大を助長していけば、日本の庶民はどうなるのか目に見えて明らかです。
 坂道登さんのいうように弱者が助け合いのネットワークを作ることが
急務でしょう。革命は四年に一発の弾丸を使うしかありませんが、革命はおきそうにありません。

投稿: 懐中電灯→雑草さん坂道さん | 2007/06/13 10:46

長いものに巻かれていてはいけないのですね、どうしても今まで日本は縦社会で動いてきたような気がします。
今こそこの介護問題だけではなく様々な業種、職種で横の繋がりを強くして(談合とか野問題は論外ですが)、ネットワークで強者に対抗していくいけば良いのでしょうね。

投稿: 坂道登 | 2007/06/12 11:24

介護、年金年齢を重ねるのが不安ですね。
私は自己防衛できるのだろうか?

投稿: 雑草 | 2007/06/11 10:17

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