« ひとの生と死を考える-梅原猛[編]「『脳死』と臓器移植」を読んで | トップページ | 映画「マリアのヘソ」大阪上映決まる »

2008/06/25

穀物価格の高騰の裏に、何かが?

 穀物価格の高騰で連日賑わっています。原因は投機だけではなく、中国、インドなど新興国の実需にも原因があるとするむきもありますが、しかしそもそも人間が突然何倍も食べるはずはありませんから、暴騰を促すほどの力にはならないはずです。もしそうなら、中国、インドの格差ももう少し縮まっていてもよさそうなものです。「実需にも・・・・」と、におわせるところも、臭くないでしょうか?
 気がかりなことは、遺伝子組み換え作物に対する世論です。この穀物価格の高騰で、穀物を増産しなければならない、だから「遺伝子組み換え作物もやむなし」という世論が形成されてしまうことです。 

 遺伝子組み換え作物の問題は、人体への影響は、未だ解明されていないから、反対というだけではないのです。遺伝子組み換え作物の種子は、開発した企業は特許で守られていて、農民は自ら栽培した種子を再使用することはできないのです。毎年新しい種子を購入しなければ、自ら再生産に使うことはできないのです。
 もし仮に巨大多国籍企業モンサント社の遺伝子組み換えトウモロコシの種子を使うと、そのトウモロコシを栽培するためには、モンサントの除草剤もセットで使う必要があります。モンサント社の除草剤に耐性をもった種子だからです。モンサント社は除草剤と種子のセットで販売します。トウモロコシを栽培する農家は、モンサント社の奴隷になったのと同じことです。確かこういう手法をマッチポンプといったはずです。
 さらに遺伝子組み換え種子を使っていない、近隣農家のトウモロコシに、自然交配が起こり、収穫物には遺伝子組み換え作物が混入してしまい、その農家は、生産物を非遺伝子組み換え作物として販売することができなくなります。結局遺伝子組み換え作物に収斂していくことになります。遺伝子組み換え種子を積極的に使った農家だけの問題ではないのです。
 自然環境の変化に生物が適応していく力は多様性です。遺伝子組み換えによって、農産物の種子の多様性が失われ、モノカルチャ化してしまうと、自然環境が変化した時、収穫をすべて失い、飢饉に見舞われます。飢饉は天災ではなく、人災であることは、江戸時代の飢饉に明らかです。米本位主義で、藩の農政を米作に集中した藩ほど飢饉による死者が多く、逃散も多く出しています。蕎麦、麦、ヒエ、粟といった別な穀物を栽培していれば、「米が駄目でも粟がある」と生き延びることができたのです。
 「地球環境問題→温暖化→CO2→エタノール→トウモロコシ」と一直線でつながっていることもなにか臭いますね。京都議定書から離脱したはずのアメリカ、ブッショ大統領が突然エタノール推進発言をしています。
 原油価格の高騰、穀物価格の高騰の裏で、高騰を仕掛けている勢力があり、何を意図して仕掛けているかも、想像をめぐらせておいたほうがいいと思います。「朝の来ない夜はない」、投機で騰がったものはいずれ下がると考える心の余裕も、必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
 以前このブログに「棹秤と紙幣」を書きました。棹秤の紐を握って紙幣をお皿に乗せているいる誰かがいます。
<棹秤と紙幣(1)>2005年10月17日
http://net-ksk.cocolog-nifty.com/keiei/2005/10/post_63ef.html

|

« ひとの生と死を考える-梅原猛[編]「『脳死』と臓器移植」を読んで | トップページ | 映画「マリアのヘソ」大阪上映決まる »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/50017/41620968

この記事へのトラックバック一覧です: 穀物価格の高騰の裏に、何かが?:

« ひとの生と死を考える-梅原猛[編]「『脳死』と臓器移植」を読んで | トップページ | 映画「マリアのヘソ」大阪上映決まる »