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2008/07/02

「安全重視」のライフスタイルも

 山を歩きながら、ふと頭をよぎる思いがあります。山を歩くときは、既知の山でも必ず、地図をながめながら、ガイドブックを一読し、歩く行程をおさらいします。ガイドブックには「安全」と「お楽しみ」に関することしか書いてありません。
☆5時間の行程を4時間で歩く方法、
三日の行程を二日で歩く方法、
旅費交通費を節約する方法
といった、能率効率のための技術は記載されていないのです。安全のための注意事項、悪天候時のバイパスルート、雨具、アイゼンなど「安全」に関する装備です。

 登山を始めた時の先輩の指導も、もっぱら
☆基礎体力涵養
☆天気図の読み方
☆地図の読み方
☆雪山での滑落を止める技術 など安全確保の技術ばかりです。 ところが経営にまつわる書物、知識はもっぱら、
☆ムリ、ムラ、ムダの排除、
☆能率、効率
☆コストダウンの技術
☆新事業開発
☆ベンチャー精神の涵養
☆起業支援
 などなど、成長、効率ばかり、企業の生命を守る安全、安心に関するものはとても少ないのです。
 
あたかも、「企業は永遠に、自ずから不滅!」であるかの如くです。現実には、起業して3年で1/3が倒産すると言われています。企業はとても幼児死亡率が高いのです。先進国で平均寿命が長いのも幼児死亡率の低下の結果です。
 山歩きの好きな僕としては、常日頃、企業経営でも、もっと「安全」「安心」に配慮した経営戦略論があってもいいのではないかと思っています。

 企業とは、構成する社員のことを意味しています。株主も、顧客もそのための手段に過ぎません。企業の安全安心は基礎体力つくり、技術開発力(創造性)の維持向上です。企業の会計的側面では、基礎体力は、貸借対照表に反映され、損益計算書はその基礎体力をつけるための手段の善し悪しを示しているに過ぎません。損益計算書は目的ではなく、手段にすぎないのです。
 余談ですが、山を
実際に歩いてみると、ガイドブックの記載や先輩の指導は、少々過剰ではないかと思うほどです。しかしこの「過剰ではないかと思う」予断が油断なのです。いかなることも「安全への配慮は」過剰と感じるくらいで、ちょうどいいのではないでしょうか?
 政府もマスコミも学者も評論家も、こぞって「環境=CO2」と短絡して大騒ぎしています。「地球にやさしく・・・」「子孫のために・・・・」とCO2税という名で増税を喧伝し、消費税増税が公認されつつあります。その騒ぎの中で、国の借金を懐に取り込んだのは誰か?格差拡大論はかき消されてしまいます。資源インフレ、CO2税、消費税増税、でさらに格差は拡大するのです。
 アメリカの格付け機関から、日本国債の格付けが上げてもらって、喜んでいる能天気な経済評論家もいるようです。増税すればさらに格付けが上がることでしょう。しかしその前に日本政府(国民)が保有する、アメリカ国債の損切りをするほうが、庶民の未来は「安全」だとおもうのですが。
 金谷治著「老子」(講談社学術文庫)「古の善く道を為す者」から以下の文があります。少し長くなりますが、転載します。
 「おずおずとためらって、冬の冷たい川を渡るときのように慎重であり、ぐずぐずと足踏みして、四方から敵の起こるのを恐れているかのように注意深く、きりっといかめしくて、威儀を正した客のように厳粛であり、さらりとこだわりがなくて、氷がとけるときのようにすなおであり、しっかりと篤実であって、まだ削ってない樸(アラキ)のように純朴であり、からりと虚しくて、深い谷間のように無心であり、混沌とまじりあって、濁り水のようにあいまいである」

 

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コメント

コメントありがとうございます
<アントニオさん>
 今のアントニオさんには業態変換することが、「安全重視」です。安全重視と消極性とは違います。経営は変化対応業です。雲のように流れ、変化し、流れる水のようにとどまることを知らない、これぞ安全重視です。成長では無く、生長です。
 今週の金曜日、夕方から開催する「未来塾」にきませんか?禅が好きな若い人もきますよ。

投稿: 懐中電灯→アントニオさんへ | 2008/07/06 23:58

会社は永遠に存在しない。生きるものすべてそうですね。
会社の右肩上がりの売り上げもいずれ頭打ちになります。
その頭打ちになる前に別のサービス、商品、事業を構築しなければなりません。
すべてのものは知らずと動いています。流れる水も遠くから
観れば止まっているように見えますが、もとの水にあらずです。
経営環境に適当できないと会社の命は終わりですね。
僕はそんな瀬戸際に立たされています。

先日、建長寺宿泊坐禅会に参加してきました。
禅道場で修業している若い雲水さんたちに会いました。
何故、雲水と呼ばれるか?
水は、冷えれば凍る、熱くなれば温まり、水蒸気になり、
おわんに入ればそのおわんに収まり、姿を自由に変えます。
雲も同様です。で、雲水と言われるそうです。

会社も人もこの雲水の如くなりたいです。

投稿: アントニオ | 2008/07/05 13:59

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