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2008/09/21

汚染米事件とサブプライムローン問題のアナロジー

 サブプライムという活断層が動き出して一年、リーマンブラザーズの倒産が本震?、まだまだ余震が続きますね。次の活断層を刺激しないで、リーマンが本震であることを祈るのみです。
 このタイミングで汚染米事件が明るみにでました。食糧という「実」の分野と、金融という「虚」の分野、分野が違ってもあまりの類似に驚きますね。人間のやることは古今東西あまり変わらないようです。

 二つとも手法は同じです。サブプライムローン問題は、まず第一段階で、マイホームという夢(?)を持たせて、経済感覚が乏しく、本来経済的には家を持ってはいけない人々に、住宅ローンを組ませて、家を持たせました。夢(未来のこと、悪夢になるかも)を使って、事故(未来)債権を作り出します。
 第二段階で事故債権と正常な債権を混ぜた金融商品をつくり、第三段階の、仕上げ段階で、全世界にばら撒いたんです。夢も債権も「虚の領域」ですから、「実の領域」よりハイスピードで、、広範囲に広がっていきます。グローバル化の時代で、全世界に広がっていきましたから、量もたっぷりです。臨界点に達すると、溜まりに溜まったエネルギーは活断層のように突然破断してしまいます。
 汚染米問題も同じ手法です。ウルグアイラウンドで約束した、ミニマムアクセスを守るために、アジアやアメリカから輸入するお米は、元来国内で食用にしないつもりのお米です。検査がまともに行われていたのかも疑問があります。
 食用にするつもりなら、輸入時点に水際で、不適格として返品すれば事故米にはなりません。保管中のカビ毒汚染の問題は、ミニマムアクセス米だけでなく、国内米にも事故米が発生しているようです。
 ここで問題は、食用にしないとミニマムアクセスの枠内に入らないという縛りです。対外的には、工業用には回せないのです。工業用として売却してもミニマムアクセスの枠に入らなければ、困るわけですから、農水省暗黙の了解で、長年食用として出回っていたのではないかと想像できます。
 事故(未来)米を国内産に混入して販売する、混ぜて米粉にして販売する、流通を複雑にしてカモフラージュするなどなど、実に手が込んでいます。サブプライム問題と酷似した手法です。 
 「食べても身体に害が及ぶわけではないから大した問題ではない」と発言した大臣と、事務次官は更迭とういスタイルで、グリーンスパンFRB議長は、マエストロの名声のうちに任期を残して辞任して、共に逃げ切り成功です。広辞苑もそろそろ洋の東西を問わず、「天網恢恢疎にして漏らさず」は「密にして漏らす」に変えないといけませんね。
  A・トフラーが「第三の波」を著して30年、当時来るべき社会を「高度情報社会」と呼びました。情報(虚)が”大量に””広範囲に”ハイスピードで”、広がる社会を予言しました。高度には”高質な”とは言っていません。情報の質は問われていないのです。信頼、信用といった”質”にいついては、それを見極める個人の自己責任に委ねられています。
 高度に飛び交う情報が”虚”なのか”嘘”なのか質を見極める個人の”技”を磨くことが益々大切になってきました。”虚”と”嘘”は紙一重、口偏がつくかつかないか、ばれるか、ばれないかの紙一重、そこは演歌の世界「死ぬまで騙して欲しかった」でいきたいですね。「天網恢恢疎にして漏らさず」を信じて!

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