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2010/03/22

阿寒湖畔の観光客

<冬の摩周湖>
Dsc002183b 3月3日~7日製造業の後継者対象の経営講座で、釧路へ出かけました。近年地方へ出るたびに地方経済の疲弊が進行していくのが目に見えます。地元からあまり外へ出ない方には変化は目に見えないのでしょうが、東京圏から出向くと東京圏も衰退していますが、その差が広がっているのを肌で感じます。
 受講者が前向きであればあるほど、なにも提供できないもどかしさを覚えます。
                                             
                               <硫黄山の水蒸気>                       Dsc002241b 研修を終え、地元の世話人や帯広、札幌から駆けつけてくれた縁者と阿寒湖畔に一泊することにしました。
 前日までの雪が嘘のような晴れ間が広がり春の陽気ですが、まだ観光道路は一部しか通っていないので、乗用車も少なく快適なドライブです。摩周湖の向こうに斜里岳、知床の山々が雪をいただいて連なっています。

冬の阿寒湖畔、さぞ観光客は少ないだろうと想像していたのに、ホテルも満員の観光客に驚きました。フロントもエレベーターの中もそして露天風呂も中国語が飛び交っています。
 中国をはじめアジア諸国が経済成長して、日本に観光客が訪れてくれれば、日本に取っても、日本の自然のの豊かさ、日本の文化を知ってもらう機会にもなりひいては、過去の恩讐を乗り越える機会にもなろと思うのですが。
 ところが朝、朝食会場の大広間で観光客のお世話をする若い従業員が中国語で会話をするのを遠くから見て、「お主なかなかやるのお」と感心していると、我々日本人には、たどたどしい日本語です。地元の若者が中国語で接遇しているのかと思いきや、中国人の若者が雇われているのです。これでは、日本人のおもてなしの心、日本の自然、日本の文化などとても伝えることはできません。
 観光地の経営者も、目先の目に見えるコスト、利益ばかりに目を奪われていないで、地元の若者を育てて、”日本ならでは””これが日本の良いところを伝えて欲しいものです。
そこで掛けるコストは、10年、20年とこれから経済成長するアジアからのリピーターを涵養して、将来の収益として戻ってくると思うのですが。これからの経営者には、成熟した証しとして、少し長期的視点を期待したいものです。
  52歳で地元企業の部長を退職して起業し12年になる帯広のFさんが語ってくれました。30年前僕の若い頃の講座を受けてくれた方です。Fさんの会社もこのご時世環境は厳しいと言います。しかし若い社員には子供も誕生します。やはり給与を上げなければ、生活が成り立たないのです。
 その都度「人件費は固定費(F)だ!」「固定費(F)は経営者の哲学だ!」30年前の僕の一言を思い出すのだそうです。そして奥さんにその話をして、己の給料を削り、若い社員の給与に当てていると言ってくれました。ちょっと涙がこぼれました。
 若い頃は怖いもの知らず、今思い出しても、己が哲学のなんたるかを分かっていたとは思えないのですが、しっかり一言を心に刻んで、聴講者の心の中に生き続けていたのです。阿寒湖畔の縁者との懇談の結論です。
 日本経済は?地域経済は?とマクロな視点で語る前に、誰よりも早く余裕のあるうちに、狭い料簡の個人主義を卒業し、身近な家族、縁者が肩を寄せ合い、分け合って生きる術を身につけた者が成熟した社会に幸せに生きられるのではなかろうか。個人は皆弱者。
 そういえば、三丁目の夕日の沈む時刻に、
「給料日までちょっとお金を貸して」
「ちょっとお醤油を貸して」
「お砂糖を・・・・」
「煮物を多く作り過ぎたから・・・・・・」と隣近所融通し合っていた、ささやかな支え合いの光景を思い出しました。

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コメント

コメントありがとうございます
<Hiroさん>
 釧路経営講座ご参加ありがとうございました。早くも三週間が経ちましたね。向上心を維持するためにも、時折浅野さんの所を訪ねて交流してください。他の受講生の方とも定期的に会って刺激しあうといいですね。ミクシィやメールなどで協力しますよ。

投稿: 懐中電灯→Hiroさんへ | 2010/03/31 14:28

釧路にて経営講座に参加させていただきました。


阿寒湖畔へ宿泊されたのですね

阿寒湖の源泉には

私も時折癒されております。


講座
とても為になりました。

投稿: Hiro | 2010/03/29 19:10

先生
ありがとうございます。

山歩き3回目にして標高2,100mの雪景色の露天風呂spa

楽しみにしております。

利根川 豊

追伸
α550予備電池&ザックカバー、入手できました。

投稿: 利根川 豊 | 2010/03/25 19:03

コメントありがとうございます
<利根川豊さん>
>スタッフの生活を守ることが絶対条件で
 短期的には、経営者の心構え、取るべき手段として大切なことですが、”なぜ”利益がでないのか?世の中変化「お役立ち」に合致していないのではないか?と”なぜ””なんのため”と深考する必要がありますね。
 社員の個人として人生の上でも、己を発揮していないくて、日々を糊塗するために堕っしてしまっていたら、それも経営者の罪でもあります。もちろん経営者に取っても意味がありません。講座で「経営者はお釈迦様ではなく、不動明王だ。戦う仏様だ」と申し上げているのはこのことです。より深く、より上位の目的(未来)を思考して決断する強さが必要ですね。たとえそのとき恨みを買っても、未来において分かることですからね。
 今度露天風呂でゆっくり話しましょう。
>阿寒湖の写真も深みがありますね
 ありがとうございます。被写体を選ぶに限りますね。そうそう先日送ってくれた錦帯橋の写真よく撮れていましたね。僕は三回ほど撮りましたが、駄目でした。
 α550のオートHDRの昨日は風景には有難い機能です。北八ヶ岳で役に立つ機能です。青空に下、雪の赤岳を狙いましょう。
>先生にご相談やお願いすることがまた増えてしまいそう
  自分の拙い経験ですが、組織人も出所進退に窮することがあります。そのとき相談したり、手を差し伸べてくれるのは組織外の縁者です。いくら親しくても組織内の縁者は、手を出せないのは止むをえないことです。
 そんなまさかの坂道に手を差し伸べたり、その手を借りたりする縁者が必要ですね。社会人大学院の同窓生が末永く公的、私的に繫がっておくこと、そのことが大事だと思います。
 折角手にした、使うつもりのないスペードエースを手元に置いて大事にしたいですね。客員という助っ人に過ぎませんから私的な側面で、精一杯お役に立ちますよ。講座もそのつもりで引き受けたのですから。

投稿: 懐中電灯→利根川豊さん | 2010/03/25 16:41

先生 こんにちは、利根川豊です。

創業した事業の一つで小さな会社がありますが、いまだに自分の給料を削ってスタッフに給料を取ってもらっています。
事業として良いのだか悪いのか。。。と考えさせられることもありますが、スタッフの生活を守ることが絶対条件で、事業主としては当然といえば当然であり、珍しいことでもないですが、実はこのことが自身のモチベーションにつながっていると考えております。
つまり、私が成長させていただいているわけで、とてもありがたいことだと、感謝しております。


camera
阿寒湖の写真も深みがありますね。どうすればこんな写真が撮れる様になるのでしょう。アドバイスいただき遂に手に入れたデジタル一眼レフα550+タムロン18-250とともに八ヶ岳fujiに向かいます。cameraご教授お願いいたします。楽しみです。

利根川 豊

追伸
このたび多摩大学大学院同窓会理事にご指名いただきました。
経営情報学MBAマスターである多摩大学大学院同窓生のさらなる発展に寄与する為に、満足していただけるコンテンツ開発に努めて参る所存です。
先生にご相談やお願いすることがまた増えてしまいそうですが、何とぞご指導よろしくお願いいたします。

投稿: 利根川 豊 | 2010/03/24 09:54

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