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2010/11/04

インフラ輸出は未来に大きなつけを回すことに

11月1日のニュースに見る菅総理の笑顔は見るに堪えない。ベトナムに原子力発電設備を二基売り込みに成功したという。そして同日の日経朝刊の一面では、丸紅がチリの水事業を400億円で買収したことを報じている。官民挙げて、インフラ輸出を成長戦略として狂奔しているが本当にこれでいいのだろうか?
 夫々の国に住む住民にとって、一口にインフラと言っている、水、電気、ガス、道路、鉄道といった事業は、生活の根底を支えるものだ。他国の国民の生活を支えるものを事業として、利益の対象にしていいものだろうか?設備機器や運用ソフトウェアを販売するのはいいのだが、今インフラ事業で言われているのは、インフラを押さえて、継続的に運営収益を上げていこうとするものだ。 

本来自国の住民のインフラでさえ、公共事業であり、資本の自由に任せていいものではない。まして他国の住民の安全、安心を「外需も内需」といい繕って、利益の対象にしていいのだろうか。
 まして、原子力発電設備は設備そのものも安全性が保証されているものではない。百歩譲って設備機器を販売するだけなら、責任の範囲も明確だし、企業が独自に輸出を行なうなら、たとえ将来他国の住民に甚大な被害が及ぶような事故が起きたとしても、当該企業が保証し、保証できなければ倒産すれば、それで終わりになる。
 しかし日本国家が支援して、保証などをしていたら、国家という名の保証は国民の負担として永遠について回ることになる。万一のことがあれば、その責任は未来の国民が負うのであり、未来の税金で負うのだ。国民の未来まで賭けて、今の成長を求める必要が果たしてあるのだろうか。必要どころか権利もないのではなからろうか?
 成熟社会に入った日本人は、 成長至上主義、「今さえよければ」といった間違った刹那主義の洗脳から解き放たれるときではないだろうか。
 韓国や中国も政府が率先して商談を押し進めている、「日本は出遅れた!」と、管政権も焦っているようだが、他国の真似をしたり、追随する必要はない。民主党政権の支持基盤は一般庶民のはずだ。もし鞍替えするなら、ただちに解散総選挙を実施したうえで鞍替えして欲しい。
 アメリカのFRBがサブプライムバブルの後始末を大量の米ドル発行で解消しようとしている。これが米ドル独歩安をもたらし、通貨安競争といった国家資本主義の色彩を帯びてきている。国家資本主義なら、中国や、ロシアのような独裁国家の方が俄然有利だ。日本のような民主主義国家は不利になる。アメリカは既に民主主義国家というよりプルトノミー国家になっているから、金融資本主導の資本主義、擬似国家資本主義になっている。
 中国の尖閣列島に対する態度、ロシアの北方領土に対する態度を見れば、国家間の問題は明らかに強者の論理、一歩間違えば再び戦争を覚悟しなければならない。だからこそ、国家資本主義への道は避けねばならない。他国の住民の生命線の、インフラで長期に儲けようなどといった、新しいソフトな帝国主義に踏み出すような、馬鹿な考えはやめたほうがいいと思う。
 アジアの内需を取り込め、これはアジアの需要に依存だし、円高の阻止は輸出依存だ。地域活性化という税金依存。TPP加盟も自由という名のアメリカ一極支配への隷属だ。
 今日本に必要なことは成長戦略ではなく、日本人の自立化戦略だと思うのだがさて皆さんはいかがでしょうか。

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