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2010/11/26

お奨め!苫米地英人著「なぜ、脳は神を創ったのか?」

タイトルに惹かれて手にした一冊、既に今年六月に出版されているから、店頭で見ているはずだが、見えていなかったんですね。今読みかけているザック・リンチ著「ニューロ・ウォーズ」の影響かもしれませんね。(笑)
 著者は人間は不完全であるがゆえに完全(全知全能)なるものに憧れ、生命としての「生への執着=死への恐れ」を克服するために「神」を創ったと言います。著者は、論理的に量子力学の不確定性原理から物理的に、一方で不完全性定理から、論理数学でも神の存在は否定されたと。そして釈迦が自ら悟り、説いた「すべては空」「空とは縁起」「縁起とは関係性」に目覚めよと。 神の実在を信じる人も信じない人も、一度店頭で手にしてみてはいかが?

 不完全であるがゆえに完全なるもの、全知全能なるものに憧れる、ここに神が創生され、宗教が生まれる所以がある。国家も宗教現象なら資本主義もそのアンチテーゼの共産主義も宗教現象だ、と著者は語ります。資本主義はお金を全能の神とし、共産主義は労働を唯一万能の価値とする宗教現象ではないか。
 古今東西、宗教はいつの間にか政治権力と結びつき、いつの間にか、逆転して政治権力が宗教を利用するようになっていく。21世紀の今日そろそろこのような洗脳から自らを解き放ち自由になろうと著者は語っているようです。
 釈迦の説いた「完全なものはない」「すべては空」であり、「縁起による」 1971年8月15日までのブレトンウッズ体制もドルを全能の神とする、一神教のようなものでした。一米ドルは360円で固定して安心して貿易ができた時代でした。しかしその日を境に米ドルは浮遊霊となり、全知全能の神から、あらゆるものに取り憑くものの怪になったのです。未だに日本人の多くが「日本は輸出立国」という洗脳から解かれていません。著者の言を借りるなら、輸出至上主義は、アメリカ教ではなく、米ドル教の熱心な信者、テレビで輸出企業礼賛の返す刀で、ユニクロ、ニトリ礼賛のコメントする経済評論家は、米ドル教のラビと呼んでもいいのではないでしょうか? 著者は最終章で、「どのような価値も、絶対のものはありません。逆に言えば、あらゆる価値を疑え、です。そして、心の底から湧いてくる自分だけの価値を見いだせ、でしょう。」そろそろ、「他人の価値観から脱して、己の価値観で生きろ!」と呼びかけています。

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