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2011/08/03

「山河破れて国あり」-公に不信、亀裂は深刻-8月3日、日経新聞「文化」欄から

8月3日日経新聞「文化」欄で作家五木寛之さんが語っています。3・11は第二の敗戦、8・15の第一の敗戦では「国に敗れて山河あり」杜甫の詩を想起しますが、この第二の敗戦では「山河破れて国あり」と。
 太平洋戦争の敗戦では日本中の都市という都市は、理不尽な無差別爆撃で灰燼に帰しました。福島原発崩壊による敗戦は、緑の山河も都市も見た目には破壊されていませんが、放射能汚染は日本中に広がり、日本列島の生きとし生けるものはこれから後、長きに渡って放射能という目に見えない恐怖と共に生きていくことになります。

  

第一の敗戦は目に見える破壊ですが破壊されたのは過去、福島原発崩壊は、目に見えない未来の破壊です。日本列島に生きとし生けるものの命の未来を絶望的長きに渡って蝕んでいきます。 五木寛之さんは「第一の敗戦の時はまだ明日が見えた今は明日が見えない。だから今この瞬間を大切に生きる。国は私たちを最後まで守ってはくれない」と結んでいます。
 五木寛之さんは僕より11歳年長ですが第二の敗戦を平壌で迎え、国の「軽挙妄動するな現地にとどまれ」」の指示に従ったために以後二年間「ソ連軍の暴行と飢餓と不安の中でなすこともなく過ごした」と書いています。11歳年下の僕は1歳半満州ハルピンで敗戦を迎えました。記憶は定かではありませんが、父親はシベリアへ抑留、母親の腕の中で命からがら帰国しました。第一の敗戦の共通体験が、いっそう「山河破れて国あり」を感じるのかもしれません。
 過去の目に見える破壊には目には見えないが明日への希望がある。しかし目に見えない未来の破壊には明日がみえない。脱原発も、原発継続も共に。
 明日は誰が、何を語るのだろうか、この欄で。

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コメント

コメントありがとうございます。
>そして放射線の強い場所に子供を近づけない様に
 仰るとおりですね。ツイッターでは、3・11の初めからチェルノブイリ級との情報が流れていましたから、250㎞圏内の幼児妊産婦、若い女性を強制避難させるくらいの強硬処置が必要なはずです。哀しいかな国家とは、国民を統治ものではあっても、守る機能は持っていませんね。
>今や原発推進派の方々は発言を控えるような傾向の様ですね
 そうではないんです。パンドラの箱を空けたのだから、もう戻れない、制御技術を磨くべきだ。人間の知恵で可能なはずだ。と経済原理主義に犯された人々が想像以上に多いです。とくにFBの中はそんな論調が目立ちます。FBはとても危険な仕組みです。文字とそれを左脳で論理的に解釈するので、己の脳味噌の中でイメージで制御できません。「いいね」と助長する方向ばかり、ブレーキがついていないのです。体面の議論なら言外のイメージで制御でききるのですが。
 お互い褒めるだけでは、三毒が増すばかり。
>日本を残して行ったらいいのかの議論をすべきだと思います。
 仰るとおり、次代のためにね。ナバホ族の碑文を流行らせましょう。

投稿: 懐中電灯→しじみさん | 2011/08/06 08:16

ご無沙汰してます。お元気で山行を楽しんでおられる由、何よりです。

この欄で広く議論できればと思い、投稿します。

今や原発推進派の方々は発言を控えるような傾向の様ですね。原発安全神話の頃は私など何を発言しても非国民扱いでした。どうして日本人はこうも議論を避けるのでしょう。
本来は、これからの日本が次の世代にどんな日本を残して行ったらいいのかの議論をすべきだと思います。
もちろん被災地の方々だけが被害者ではないのです。全国民挙げて自分の事として議論べきではないでしょうか。
「今となっては国民全員が被災者となっているのだ」という事に気づいていないのでしょうか。
私は現状やはり、国がいかに多くの費用を掛けても国民の安全を担保するために全国の出来るだけ多くの地点で常に放射線量が測定できる態勢を早急に整えるべきと考えています。
そして放射線の強い場所に子供を近づけない様に配慮しなければなりません。これから5年先に子供のガンが極力発症しないように努力するのが急務と考えます。もちろん妊婦さんもです。


投稿: しじみ | 2011/08/05 16:29

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