« 紅葉と富士の大菩薩・小金沢連嶺を歩く(1)丸川峠から大菩薩峠へ | トップページ | 映画「一枚のハガキ」を観て »

2011/11/06

紅葉と富士の大菩薩・小金沢連嶺を歩く(2)大菩薩峠から天目山温泉へ

  <真夜中の富士>
20111030dsc014973b 大菩薩峠に立つ介山荘は、部屋も綺麗、もてなしも超一流なので、山小屋を初体験の二人の女性にはよかったと思います。これが普通と思われるとそれも困るのですが。
 星を眺めようと、午前2時三脚を持ってそっと部屋を抜け出して、親知らずの頭で腰を下ろしました。周辺の山々はうっすらと雲がかかっていて星空は頭上にありカメラに収めることは断念しました。                                                                <真夜中の富士>
                         20111030dsc014993b

うっすらと雲海に浮かぶ富士を撮ってみようと三脚を据え、待つこと15分どうにか月齢3日で月明かりのない夜微かな光の中に富士を捕らえることができました。

<塩山の夜景>
20111030dsc01500b  RAW画像なのでかすかな光を現像でかろうじて表現することができました。若いころ白黒写真の現像から引き伸ばしを自分の暗室でやったこともありましたが、カラー写真の時代になり、諦めていました。デジタルの時代になり、当時の苦労を知るものには、いとも簡単にできることの不思議と有り難さを味わっています。
 以前の塩山市、今では合併して甲州市というのだそうですが、山裾に広がる夜景もまた綺麗です。

    <ご来光>
20111030dsc015181bご来光は5時50分過ぎなので、夜空を眺めているのも寒くなって、小屋に戻り一時間ほど仮眠、5時を回るころ、起きだした4人と連れ立って、ご来光を拝みに登り返しました。定刻を少し過ぎて、茜色に染まる雲海の中から光が射してきました。厳かな一瞬です。毎々ご来光を仰ぐたびに、古代人が再生の象徴、不死の象徴として、神として崇めた心がわかるような気がします。

                            <大河に浮かぶ富士>                    20111030dsc01537b_3
 雲海に浮かぶ富士は、また彼岸にある蓬莱山のようにも見えます。雲水が滝となって流れ落ちている様も荘厳です。中の島は手前が、芥川龍之介の富嶽百景に出てくる御坂山塊、後ろが三つ峠山です。

<沈秋の富士>
20111030dsc015641b_2

朝食の時間を惜しんで、朝食を弁当に変え、それぞれ自分のザックに詰めて7:15分出発。
 小金沢連嶺に踏み込んでいきます。コメツガの原生林の中風倒木をまたいだり、くぐったりを繰り返しながら、小金沢山牛奥雁が腹摺山をといくつか山頂を越えて富士の姿を賛嘆しつつ、今日の最後の富士を眺めながら昼食をしました。

<咲き遅れた一輪>                            20111030dsc015661b
場所は白谷丸。いつもの一人の食事と違って賑やかな楽しい一時です。
 白谷丸から湯ノ沢峠へザレ場の急な下りに、咲き遅れた松虫草が咲いていました。どこか寂しげに咲いています。この付近は松虫草の多いところです。秋の盛りに、松虫草を求めて再訪することになりそうです。
 湯ノ沢峠から天目山温泉に下る焼山沢の道は、夏の台風で荒れていて、歩く人も少ないのか、道が途切れたり、沢を渡渉したり、ハプニングの連続で、初登山の女性には興味津々、山歩きらしい体験ができたようです。天目山温泉は、強アルカリ性の泉質でいい温泉です。介山荘で、貰った割引券なんと800円が500円引き、浴後の缶ビールがただになりました。若い方々とのんびり語らっての山歩きができました。
 一人で歩いていると己の写真を撮ることもなく歩いていますが、こうして若い方々と大勢で歩くと記念写真に映った己の姿に己の老いをまざまざと見ることになります。帰路のあずさの車中で、見せてもらった同行の女性のカメラに映った己の後ろ姿、これも驚くほどの老い。自覚しているつもりですが、甘い甘い自己愛渦中にいる醜悪なる己を再発見する山歩きになりました。同行いただいた若い方々に感謝、感謝です。

|

« 紅葉と富士の大菩薩・小金沢連嶺を歩く(1)丸川峠から大菩薩峠へ | トップページ | 映画「一枚のハガキ」を観て »

コメント

田村元さんコメントありがとうございます。
マラソンと同じですね。続けている内に終わった後の快感が病みつきになるんですね。悪天候で、歩いているときは、もうやめようと思うのですが、帰宅すると、苦しかったことはすぐに忘れて、また歩きたくなります。
 このときの富士山は、真夜中に肉眼で微かにみえたものを、もしかしたらと長時間露光して持ち帰ったら、期待を超える写真になりました。とりあえずという感覚、切り捨てない感覚が大事だと思った出来事でした。
 来年はご一緒しますか?

投稿: 懐中電灯→田村元さんへ | 2012/11/12 08:25

初の山歩きでの大菩薩は悪天候で景色にめぐり合うことはできませんでしたが、先生の写真には息を飲むような絶景が収められていました。
山歩きに少しずつ魅せられている自分が怖い気がします。

投稿: 田村元 | 2012/11/10 13:11

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/50017/53170889

この記事へのトラックバック一覧です: 紅葉と富士の大菩薩・小金沢連嶺を歩く(2)大菩薩峠から天目山温泉へ:

« 紅葉と富士の大菩薩・小金沢連嶺を歩く(1)丸川峠から大菩薩峠へ | トップページ | 映画「一枚のハガキ」を観て »