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2012/10/24

網野善彦著「歴史を考えるヒント」新潮文庫-を読む

書名「歴史を考えるヒント」新潮文庫

著者名 網野善彦

 網野史学が書店で平積みになっています。網野善彦フアンとしては喜ばしい限りです。網野史学に触れたことのない方にはお奨めの一冊。網野史学のエッセンスが語られています。

 尖閣、竹島と領土問題から、にわかに「歴史認識」「歴史教育」なる言葉が飛び交っています。中国、韓国の政府が国民に教えてきた歴史教育が間違っているという論調です。古今東西、国家が義務教育で教える歴史とは、その時々の為政者(権力者)にとって都合のよいものです。日本の過去の為政者も、そして現在もまたその例外ではありません。
 
もっとも歴史そのものが勝者の歴史、敗者の履歴は勝者によって都合よく書き換えられ歪められてしまいます。その残された資料から、歴史家は過去を己れの智恵と想像力と己れの都合で読み解いていくものですから。
 
ですから後世の我々が「歴史を紐解く」には「歴史を学ぶ」ではなく、「歴史に学ぶ」という態度が必要に思うのです。歴史家EH・カーは名著「歴史とは何か」(岩波新書)の冒頭に「歴史とは、現在と過去との対話である」という有名な言葉を残しています。本文中にはこう書かれています「歴史とは歴史家と事実との間の相互作用の不断の過程であり、現在と過去との間の尽きることを知らぬ対話なのであります。」と。

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2012/10/16

涸沢から奥穂高岳・前穂高岳を歩く(4)上高地の秋

<岳沢ヒュッテから眼下に上高地>
20121006dsc03191b10月6日最終日の今日はわずか2時間の下山を残すのみ、食料の残りを整理しようと、朝食を自分で作る。といっても餅入りラーメン作るだけだが。熱いコーヒーを啜りながら見下ろすと、朝霧の漂う梓川左岸に帝国ホテルの赤い屋根が見える。

<梓川の秋>
                     
20121006dsc03202b

正面には焼岳、乗鞍岳、その左の肩に木曽御岳も頭を覗かせている。
 のんびり7:00から下りはじめる。30分も歩くと、土曜日とあって、今日を初日に登ってくる登山者とすれ違う。こちらは朝から下山、余裕の気分で道を譲りながら、「おはよう」「いってらっしゃい」と声を掛ける。今回思わず口をついて出た「いってらっしゃい」はとても登山者の心に響いたようだ。若い女性も老中とおぼしきご同輩も、みな顔を上げて笑顔で「いってきます」と返ってくる。「いってらっしゃい」には、「ご無事で帰って」、「お元気で」等々言外の言葉を含んでいるのだろう。
 

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2012/10/11

涸沢から奥穂高岳・前穂高岳を歩く(3)奥穂高岳から吊尾根

    <朝日に金色の岩壁>
20121005dsc03139b10月5日5:00山小屋を出る。まず標高3、190㍍日本第三位の山奥穂高岳まで標高差700㍍を登る。歩き始めて30分朝日が昇り始めると、北穂高岳の岩壁がまるで黄金の塊のように金色に輝きはじめる。思わず駆け寄ってツルハシを振るいたくなる。

<横尾谷から湧き上がる昇龍>                            20121005dsc031523b

 横尾の谷からは、真っ白い龍が昇ってくる。この龍が一日の好天を約束してくれている。涸沢から奥穂高岳への登山道はザイテングラードと呼ばれている、この道もこの時期金色に輝いている。

 

     <真紅のナナカマド>

20121005dsc03159b涸沢はナナカマドの鮮やかな赤に思わず息を呑む、

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2012/10/08

講座-魚の発見調理術(問題発見・解決スキルを身につける)-

-ファシリテーション型リーダーのための太くシンプルな問題解決スキル養成-         【魚の発見・調理術】研修

昨年35年ぶりに坂本冬彦氏と再会しました。若い頃の自己啓発勉強会の縁者、名著「人事屋が書いた経理の本」の著者であり、現役時代(株)協和発酵医薬人財開発部長を歴任された方です。思い掛けない再会で話が弾み、老中人生を次代のための役に立とうと意気投合した次第です。
 早速その人財開発の経験知を生かしていただこうと添付のセミナーを企画しました。
 持ち前のユーモアと絵心を縦横無尽に駆使してたった一日で、問題発見と解決のスキルを伝授していただきます。定員15名と少人数限定の講座です。ぜひご参加くださいい。

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涸沢から奥穂高岳・前穂高岳を歩く(2)錦繍の圏谷

          <眼下に圏谷>
20121004dsc03088b_2屏風のコルに出ると眼下に涸沢の圏谷が赤く染まって広がっている。太古の氷河に削られてすり鉢状になっている。ここからは紅葉の中を一時間の下り、宿泊者が一人でも少ないことを祈りつつ下っている自分がいる。



                                               
                                                 
      <屏風の頭>
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きっと横尾の谷を登ってくる登山者も同じ思いなのだろう、自己中な己れに思わず苦笑。
  振り返ればU字のコルの先に紅葉に染まった屏風の頭が見える、向こうは横尾の谷へ切れ落ちる岩壁だ。

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2012/10/07

涸沢から奥穂高・前穂高岳を歩く(1)明神池から屏風のコルへ

      <朝霧の明神池>
20121004dsc03029b2012年10月4日5:30分上高地に着く。一年の内この週だけは涸沢に入るまいと心に決めていた禁を破ってしまった。
 この週の涸沢ヒュッテは、敷き布団3枚に9人の宿泊を覚悟しなければならないのだから。

  <水面に明神岳を映す>
                         20121004dsc03037b

 
 

まずはいつもの習慣で明神池に立ち寄る。朝もやの明神池、つがいの水鳥もまだ眠りから覚めないのか、動きが鈍い。鏡のような水面には明神岳を映している。
 
 

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