« 百舌鳥の早贄 | トップページ | 冬の北八ヶ岳(1)夏沢鉱泉から硫黄岳山頂 »

2013/01/01

明けましておめでとうございます。「己・已・巳」

    <己・已・巳>
20130101_2
 
    
皆様新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。衆議院選挙を終え、新しい内閣が組閣され気分一新?したところで新年を迎えることができたことを今日一日くらい喜ぼうと念じております。
 
 昨夏後立山連峰を縦走しながらふと微苦笑。岩峰の鎖を伝って蟹の横這いよろしく、へばり付いて歩いているときは、「今ここ」のことしかない。考えているということも考えていない。ところが尾根筋のなだらかなところを歩いていると、歩みは鈍くなりみるみる内に、なにやら仕事のこと、家庭のこと、老中の先の先の下世話なことがこころの中を覆っていく。そこに、考えているというのではなく、単に妄想している自分がいるのを見つけた。なにやら自分を見つけたという感覚があった。

                                  

                                <顧客満足の輪廻>
 20130101_2    
 そのとき、井筒俊彦著「意識の形而上学」の中にあった「己・已・巳」を想いだした。「己は己であることによって、已に巳(蛇)である」と。まさに言い得て妙である。己が妄想しながら歩いているのか、妄想がザックを背負って歩いているのか、さても己とは面倒な生きものだ。
 
 言葉にすることで思考する己は、その言葉が織りなす錦の幻影にぐるぐる卷に、巻きつかれている。その巻きついた巳のとぐろの中はなにもない、「無」だ。とすると巳自身が己ということになる。巳が己か?己が巳か?
 
 胡蝶の夢と「己・已・巳」とは一対の物語なのかもしれない、とそのとき思った。それならと山小屋で早々に眠りについたが、とうとう蝶は現れなかった。翌朝星降る夜空の下へ、巳が一匹這い出していた。「ミ・ミ・ミ」と称えながら。 
尾根道に
巳を見つけて
立ち止まる
己が巳とは思わざりけり
      ー雛鳳-  
 



           

|

« 百舌鳥の早贄 | トップページ | 冬の北八ヶ岳(1)夏沢鉱泉から硫黄岳山頂 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/50017/56439389

この記事へのトラックバック一覧です: 明けましておめでとうございます。「己・已・巳」:

« 百舌鳥の早贄 | トップページ | 冬の北八ヶ岳(1)夏沢鉱泉から硫黄岳山頂 »