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2013/04/30

雪の槍ヶ岳(1)上高地から槍沢ロッジ

      

<墨絵の梓川畔>

20130427dsc03776b4月27日5:30分上高地に着く。一昨日から雪が降り続いている。河童橋も人影は疎ら、先を急ぐ登山者が下を向いて雪の中をひたすら先を急いでいる。明神館を過ぎ、徳本峠への道を右に見ながらしばし歩くと梓川の流れの緩やかな畔を歩く、来るたびにカメラを向けるところだ。まるで厳冬期のような墨絵の景色だ。

                            <小猿も親離れ?>
                        20130427dsc03785b_2
そろそろ日本猿も春の出産の季節、梢から一匹の猿がこちらを見下ろしている。今春はお兄ちゃんになるのだろうか。近くに母親の姿が見えない。
 歩くこと3時間徳沢へ着く。徳沢園の管理人が声を張り上げて、「雪崩れ多発危険、入山禁止」と警告をしている、涸沢も槍沢へも入れないという。 白馬大雪渓で3人が雪崩に巻き込まれたとも報じている。
 



        <徳沢の新村橋>
20130427dsc03788b_2   しばし悩んだ後、来年の再チャレンジのためにも一歩でも目標に近いところへいって諦めることにしようと、一日目の行程の槍沢ロッジまでいくことに決めて、再び歩き出す。
徳沢を過ぎると、梓川右岸に渡る新村橋、まるで異次元の世界の入り口のようだ。昨秋ここを渡って涸沢へ入ったのを思い出す。黄金の桃源郷の入り口が、今日は純白のメルヘンの世界へ誘っている。                      
 
     

<徳沢の新村橋>

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 横尾大橋には涸沢への入山禁止のロープが張られている。涸沢から穂高岳を目指す登山者は、ロープを恨めしそうに眺めている。跨げば一歩だが。奥に待受いるものは?
 槍沢ロッジまでは行けるとあって、槍沢沿いの登山道にはロープは無い。
 横尾山荘に泊まれば、明朝、蝶ヶ岳(標高(2,677㍍)に登る選択肢も残されるが、槍沢沿いに歩き出したら、
                                                                                                                                <槍ヶ岳遠望>       

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槍ヶ岳に登るか、途中で引き返すかの選択になる。ロープ一本、張り紙一枚があったら諦めるかどうかの分かれ目だ。
 行けるところまで行こうと歩き出す。槍沢の雪解けの水は青々と澄み切っている。歩くこと1.5時間で槍沢ロッジに着く。ザックを下ろし、樹林の開けた雪原に立つと、澄み切った青空、白い雲、標高3,180㍍の鑓の穂先が屹立している。雪崩の危険も忘れてしまいそうに魅惑的だ。30名ほどの登山者が同じ思いで宿泊している。 
                              <槍ヶ岳の山頂>
20130427dsc03808b_2夕食の合間も「明日のご予定は?」と隣同士聞き合っている、他人の心を推し量り、己の心に言い聞かせている。「明日は行けるところまで行って諦めよう」と。望遠レンズで引き寄せたはずの槍ヶ岳の山頂に、己の心が引き寄せられていく。
 初めて登る雪の槍ヶ岳、さて明日はいかに。
 

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