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2013/05/01

雪の槍ヶ岳(2)槍ヶ岳山頂を目指す

  

<槍沢の大雪原を登る>

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4月28日いつもは山小屋の朝食を食べずに5:00には小屋を出るのだが、今日はゆっくり朝食を食べ、7:00に出発。樹林帯を歩くこと一時間半、冬の間中降り積もった雪に覆われた槍沢の広大な雪原に出る。山頂を目指して歩く登山者が点々と見える。先頭は3時間前に小屋を出て、昨日までの新雪をラッセルしながらの登って行く、後続の我々は、比較的雪の固まった踏み跡を頼りに登っていく。           
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   <雪煙に煙る槍ヶ岳山頂>
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先発の登山者の体力を借りての雪中登山、右足を踏み出しては感謝、左足を踏み出しては感謝、唯ありがたい。
 それにしても初めて目にする広大な雪の斜面、雪崩の心配もすっかり忘れてひたすら歩くこと3時間半、斜面を大きく右へ折れると、雪煙の中から槍ヶ岳の山頂が現れる。
                                

<槍ヶ岳>                 

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 半ば雪に埋もれたヒュッテ大槍の小屋の先に槍ヶ岳の象徴、槍の穂先が青空に突き上げているのが見える、ここからさらに2時間無雪期にはハイマツ帯のはずの斜面をひたすら登る。

 






  <最後の急登>
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槍ヶ岳山荘、通称肩の小の赤い屋根が左手に見えると、最後の急登が待っている。
 
  <槍ヶ岳山頂付近から笠ヶ岳>
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 肩の小屋の標高は3.080㍍、山頂まで槍の穂先、標高100㍍ほどの岩峰が残っている。ザックを下ろして、登り始める、人一倍臆病で、用心深いははずの己が、まさかの大失態を犯してしまう。無雪期にはなんども登った岩峰、鎖と岩を伝って登るので、両手が空いていたほうが登りやすいのではと、ピッケルを置いたまま登りはじめてしまった。
 


   <北アルプス最奥部>
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 鎖場は雪に埋もれ凍りついて、掴むこともできない、12本歯のアイゼンの食い込みが良いのに助けられて登るのだが股の下から奈落の底が見え隠れ、下りの足場はまるで見当たらない。下を見ると足がすくむ。山頂まで鉄のハシゴが二つ残っている、残りは標高差30㍍だろうか。上から4名のパーティが二組下ってくる。ザイルでしっかり結ばれている。さて登るか諦めて下るか?
 
 
                                                                          <大喰岳から大キレットへの縦走路>

20130428dsc03895b ザイルをつないだベテランのガイドに「危ないですよ!」と声をかけられる。山頂の360度の大展望を諦め、素直に下ることにする。パーティの後ろをゆっくり下る、ベテランのガイドの足の位置、岩のホールドを確かめながら、すっかり見習って下ると、足のすくむ岩場が難なくスイスイと下れるから不思議だ。さすがはプロ。お陰でシャッターを切る余裕さえ出てくる。

 
<黄昏ゆく裏銀座縦走路>
20130428dsc03907b 眼下には肩の小屋の赤い屋根、その向こうは笠ヶ岳だ。北アルプス最奥部、左の端に黒部五郎岳、右端には薬師岳、裏銀座の縦走路も足元から続いている。
 無事岩峰を下り、小屋で宿泊手続きを済ますと。時計はすでに15:30分を回っている。日没は18:30分、撮影ポイントを確認して、しばし休息。
 裏銀座を縦走してくると、ちょうど夕日に光る斜面を上がってくることになる。一瞬十年前の過去の自分が、喘ぎ喘ぎ登ってくるような思いに浸る。あの時は立山からここまで、暑かった、苦しかったなぁと。

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コメント

神戸常雄さん
コメントありがとうございます。流石に正規の山岳部で鍛えた方の山行記録は素晴らしいですね。若いころからクラブなど組織に属して歩いたことのない、怠け登山で終始しています。老中になって思い返すと、仕事も遊びも組織の中では務まらない怠け者だったことを自己認識する次第です。よくも野良犬で生きてきたものだと。
 今回も山頂までスキーで登ってきたパーティもありました。頂上から横尾の谷まで滑り下るのだとか。昔は見られなかったスノボーを背負った青年もいました。
 この二日家の階段も不自由なのに「さて来年はどこへ?」と思案が始まっています。

投稿: 懐中電灯→神戸常雄さんへ | 2013/05/03 16:08

積雪期・槍のご登山、成功されましたね。Congratulations!! 雪がある時は結構時間がかかりますが、4月末になればある程度雪も緊まりますので、快適と存じます。小生、元日に登頂の際は雪崩がこわく、午前3時に槍沢小屋を出て大槍に登り、Skiで一気に横尾の天幕に戻りました。天候も良く、恵まれました。翌々3日は蝶ヶ岳に登りましたが、頂上近くはSkiを履いているのに、樹登りのようでした。のち5月初旬に短いSkiを背負って単独行で大槍に登って、肩の小屋に泊まり、蒲田右股を滑降しましたが、途中雪が切れて河になっている音が響き、肝を冷やしながら一応無事下山しました。新穂高の近くは足元が白い花盛りでした。雪の槍は、すてきですね。Excelsior !!

投稿: 神戸常雄 | 2013/05/02 11:28

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