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2013/10/29

「偽装」か「誤表示」か?どちらでもいいこと

阪急ホテルの食材偽装がマスコミを賑わしています。社長は「<誤表示>であって、<偽装>は無かったが、<偽装>と疑われてもいたしかたない」とお客様(消費者ではない)には開き直っていながら、ブランド価値を傷つけた、早急に回復したいと、社内向けには辞任すると驚きの記者会見をしています。

 このテレビ報道を見て、会田雄次著「日本人の意識構造」の一節、「焼け野の雉子の真相」を思い出しました。日本人の戦う姿勢を皮肉った譬え話です。「焼け野の雉」は野火の焼け跡を歩くと母雉が焼け死んでいる、それを取り除くと、下から雛がピヨピヨと鳴きながらでてくる姿、親が子を守る尊い姿のことです。「わたしたちの家庭を守るとか職場を守る、企業を守る、あるいは国を守るといった守備姿勢というものの精神構造は・・・・・背を外部に向けうつ向き、内側を向いて守るという形になる」と書いています。今から43年前、1970年に出版された著書です。みずほ銀行の頭取のテレビ映像に映る姿も同工異曲、グローバリゼーションの時代だ!、世界で戦う時代だ!と日頃若者を鼓舞している企業リーダーの姿とは似ても似つかぬ姿勢に見えます。

 日頃から「情報は送り手の都合、受け手の都合」と申し上げている僕としては、お客は<偽装>と思い、当事者は<誤表示>と信じて(?)弁明しているだけと、思うだけのことです。

 子供の頃、厳しかった母親にしばしば怒鳴られたのを思い出します。「また嘘をつく!」「嘘をつくならバレない嘘をつけ!」「バレるような嘘をつくんじゃない!」と。子供心に「そうかバレなければいいのだ。嘘をついても」と思いましたが、何度嘘をついても母親に「またか!」と怒鳴られています。「バレない嘘とはいかなるものか?」老中生活の今となっても、謎の多い言説です。

 それにしても船場吉兆が食材偽装問題で大騒ぎになって廃業したのは2007年、同じ大阪で、すでに当時から偽装をしていたようですから、「他山の石・・・・・・」ということわざは、大人になっても身につかないもの、身につかないからこそことわざなのかもしれません。しかし今の日本、背筋の寒い思いをしている企業も少なからず存在するでしょうから、今度こそ「バレない嘘」までにして欲しい、せめて口偏を取って「虚」に留めて欲しいものです。

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コメント

藤田信之さん
コメントありがとうございます。
僕は企業の不祥事は、まず経営理念を問いなおす必要があると思っています。日々唱和するのもそのため、孫悟空の金の輪です。三蔵法師の孫悟空を鎮める祈りが唱和、それで鎮まるんですね。実は日々売上、利益を求め能率、効率を優先してしまいます。孫悟空の暴れている姿、日々唱和して静めないと。
 「信」を外に求める間違いでもあると思います。確固たる「信」が内なる己にあれば、外のブランドに依存しなくても生きていけると思うのです。

投稿: 懐中電灯→藤田信之さんへ | 2013/12/12 09:38

ご無沙汰をしております。

この問題はリッツ・カールトンに視点をおいて見ております。

阪急・阪神ホテルは規模の大きさから組織文化の問題の問題でありリッツ・カールトンは今のところ中華料理店の限定されていることからクレドの理念やホスピタリティの精神とテナントへの浸透という切り口で考察しております。他のホテルなどでも出始めていることから飲食店への不信という広がりにならなければ良いのですが。

またお会いできるのを楽しみにしております。  藤田

投稿: 藤田 信之 | 2013/10/30 17:09

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