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2014/09/22

書名「おじいさんは山へ金儲けに」著者 村山龍

書名「おじいさんは山へ金儲けに」

著者 村上龍・解説 山崎元

出版社 幻冬舎文庫

 日本の昔話に仮託して、人生、投資、金利等々「生きること」に何が必要なのかを解き明かしてくれています。初版は2001年8月、時あたかも日本版401K施行の時。あれから14年今再び、日本版NISA、公的年金の運用効率を高めるためと称して株式市場への資金投入が強力に推し進められています。 21世紀を生きる若者にとっても老中を生きる我々にとっても必読の一書です。

サブタイトルに「時として、投資は希望を生む」とありますが、この投資は、必ずしもお金のことだけでなく、己れの“今ここ”の時をいかなる関係性のために投じるかと、問いかけてきます。著者は冒頭をこう書き始めています。少し長くなりますが、転載しておきます。

「日本の昔話の主人公は正直者の良いおじいさん・おばあさんと、欲張りで悪いおじいさん・おばあさんという風に分かれている。しかし・・・・・・昔話は、経済的弱者にとっては一種のカタルシスであり、経済的強者・権力にとっては都合のいい教訓となっていた。どんあに貧乏でも、正直に働いてさえいれば、いつかは幸福になれるかすかな希望と、欲張りな人間は一時的に成功してもいつかは不幸に陥るのだというカタルシスをもたらしていた。しかし現代で重要なのは、正直に生きるか、欲張りになるかではなく、いかに無知から脱却するかだ。日本の昔話が、正直者と欲張りという二つの対立するキャラクターで作られているのは、そのことが経済的弱者と権力の双方にとって都合がよかったせいだろう。どんな時代でも、権力・経済的強者にとっては、正直者か欲張りかの違いなどどうでもよく、単に大衆が無知でありさえすればそれでよかった。そういった傾向は実は現代でも変わっていない。・・・・・・・」

 さてさてアメリカのFRB,ヨーロッパのECB、そして日銀の黒田マジックと大量の紙切れ通貨が増刷され巷に溢れ出る今日、何を考え、如何に行動したらいいのだろうか?正直者にしてかつ強欲な己れは。思案投首するばかり。

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