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2015/03/18

雪の八甲田スノシュー散策

    <八甲田モンスター>
20150306dsc00599b2015年3月6日~7日雪の八甲田山を歩く。前夜は青森市内で縁者と会食久々の再会で、夜遅くまで話は尽きない。
 翌朝7:50分駅前からバスで一時間八甲田ロープウェイ駅へ向かう。バスの中は中国人、オーストラリア人と外国人が半分だ。

 

                                                                    <ガイドの緒方さん>
20150306dsc00610b雪の八甲田といえば映画「八甲田山」を思いして、怖いと思いつつ、怖いもの見たさで歩いて見たくなる。初の冬の八甲田山とあってガイドを頼んで臨んだ、初日は同行者無しとあってガイドの緒方さんと二人だ。御年78歳というから驚く。樹氷の盛りは2月、それでも数日前の低気圧で再成長していて青空は望めなかったが、淡い雪影の中スノーシューの板の裏から一歩一歩、雪の感触心地よく全身に伝わってくる。
 

  <幻想的な柔らかい光と影>
20150306dsc00602b柔らかい光が純白のキャンバスに幻想的な陰影を描いている。山頂まで歩けなかったのは心残りだが、来年の目に残しておくことに。
 14:00今日の宿酸ヶ湯温泉へ到着早速千人風呂にはいることに。
 人気の宿、ひなびた宿というには少々大きすぎる。                

                       
                                                        
                                     
                                  <蔦沼> 
20150307dsc00643b_2  二日目は南八甲田の山麓、蔦温泉を囲むように点在する蔦七沼を巡る樹林帯の散策だ。天候は曇り無風の樹林帯の散策は汗ばむくらいだ。
 車で移動中雪中行軍の遭難碑の横を通る。標高600㍍たらずのところだそうだ。雪中行軍の遭難は八甲田山の標高の高いところではなかったことにあらためて驚かされる。

     
         <赤沼>

20150307dsc00669b 散策を終え定期バスを待つ間、のんびり温泉に浸かり、ガイドの緒方氏と缶ビールでしばし懇談。
 話題はおのずから雪中行軍になった。僕は、映画「八甲田山」が雪の八甲田を全国に知らしめた功績は大きいものの、冬の八甲田は恐ろしいというイメージが定着して地元としては、損をしているのではないかと感想を述べた。緒方氏も同感だという。パウダースノーの伸びやかな山域、標識をしっかり立てて歩き易く、滑りやすくしてくれたら、多くのスキーヤー、ボーダー、僕のようなスノーシュー歩きの人々が多く訪れるのではないかと思う。来年は、好天を狙って八甲田山と総称する赤倉岳、大岳山頂付近を歩こう。
 1973年に起きた第一次石油ショックに日本経済は未曾有の危機に翻弄されていた。原価管理を担当していた一兵卒の自分も、原材料費、人件費等々コストの高騰に会社が倒産するのではないかと慄いたことを思い出す。なにしろ人件費は30%、30%、20%アップと3年で2倍になったのだから。
 当時新田次郎著「八甲田山死の彷徨」が多くの企業で管理職の教育テキストとして使われた。山が好きということも手伝って既に新田次郎の山岳小説を読み漁っていた僕は、早速社内報に「プロの時代が来た!」と投稿した。当時、ビジネスマンは「スペシャリストを目指すか?ゼネラリストを目指か?」と問われていた。そうではない!そんな時代はとっくに終わった!ビジネスマンは社外に通用するプロフェショナルでなければならないと書いた。社内の諸先輩は「ガキのくせに・・・・・!」と思ったに違いない。今思い出しても冷や汗がでる。
 映画では高倉健が扮することになる弘前三十一連隊の徳島大尉は、志願兵(プロ)だけの小隊編成で臨み、一人ひとりに雪中行軍中に調査するテーマを与えていた。一方青森第五連隊の北大路欣也扮する神田大尉は、上官の暗黙の指示に従って素人の召集兵を含めて正規の大隊編成で臨んで大量の遭難者を出した。日露開戦前夜とはいえ戦場ではない訓練中に、召集兵が大量に死ぬということは大きな社会問題だったに違いない。第一次石油ショック後の企業組織のあり方をも問う、小説のストーリー展開は、管理職教育にはうってつけの事例だった。今日のようにリストラで会社が生き残るというような事態をビジネスマンは誰一人考えたことはなかったに違いない。だから自分が退職を強要されると考えたこともない。あるとすれば、所属する企業の倒産だ。そんな事態にも一緒に死ぬわけにはいかない、生き残って家族を養う力が必要なのだ。その後数年を経ずして、会社の業績は好調なのに己れが退職を強要される立場に立つとは皮肉な巡りあわせだ。社内報に投稿したプロの自信も、覚悟もあったわけではないのだから。
 今でも企業人には、若い内に一度は読んでおいて欲しい一冊だと思う。座右の一冊になるだろう。

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