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2016/01/11

「居場所つくり」書名「もしイノ」岩崎夏海著を読む

書 名「もしイノ」
著 者 岩崎夏海
出版社 ダイヤモンド社

Photo  年末に日経新聞の広告を見た瞬間「もしドラ」の二番煎じか?、と思いました。ところがJR東北線車中の広告に「今度は『もしイノ』テーマは『イノベーション』みつけたのは『居場所』」とありました。おもわずつり革に揺られながら手帳にメモ、「居場所」という言葉が引っかかったのです。今日本を覆っている、そこはかとない居心地の悪さは、多くの人が個人としての居場所を失いつつあるという不安感にあるのではないでしょうか。それは世界を見回しても同じです。
 
イラク、アフガニスタン、シリアと国家という枠組みが崩壊し、その国の人々は居場所を失い、難民として流離っています。さらに年初にはサウジアラビアとイランの国交断絶が宣言され、周辺の小国も追随し全域に戦火の臭いが漂って、人々の居場所ではなくなりつつあります。アメリカ、日本、ヨーロッパと先進国に拡がる貧困でも人々は己れの居場所を失いつつあります。

 東芝の惨状を見ると同じ日本人として、とても悲しくなります。ウエスチングハウスの原発事業を買収して巨額損失を出し、その結果家電事業のみならずこれからの事業分野である医療機器事業をも売却し、あまつさえ半導体部門も分離するという。残る事業が原発のみになったとき、そこは東芝という会社のいのちの居場所といえるのだろうか?。そのために一万人を超える従業員のいのちの活く居場所を失ってしまうのです。M&Aという安易な経営手法に依存し、企業家精神の発露たるイノベーションを軽んじた企業経営の末路といえるのでしょう。 
 「居場所」「居場所つくり」というキーワードから読むと、この「もしイノ」は、人間が「生きていく」様々な場面で「居場所つくり」の具体的なテキストとして役に立つ一冊、2016年の記憶に残る一冊になるのではないでしょうか。

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