2009/09/24

映画「カムイ外伝」のメッセージ「逃げろ!」「生き抜け!」

映画「カムイ外伝」を観ました。今回はポイントが溜っていて、夫婦で千円ポップコーン付きでした。若い頃は映画は料金も高く、年に数回しか観ることができない贅沢で、その上周囲の壁に張り付くように立って観ていました。入れ替え制もなく、上映途中から後半を観て、後から前半を観て、ストーリーを頭の中でつないでいました。今では、好きなときに好きな映画を毎々必ず座って観ることができます。、年を取るのも有難いことです。
 カムイのメッセージは、弱者は徹底して「”抗うな!逃げろ!”そして”生き抜け!”」です。”抗うな!逃げろ”は”自立への旅立ち”、そして”生き抜け”は”闘い続ける”ことです。
 逆境にあるとき、多くの人は抗うことと、闘うことを勘違いして、逆境に抗ってしまいますが、唯いたずらに抗っても、逆境から逃れることはできません。まずそこから逃げることが先決、しかし逃げて、自立して生きることは、闘いの連続です。唯抗うのは宿命への甘えであり後ろ向き、闘って生き抜くのが前向きです。

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2009/06/27

「勝ち組」の「せこさ」加減(2)コンビニの弁当廃棄問題

 題名の「せこさ」については後にして、まずお店を持つ資本力も持たない弱者である僕の視点から考えるこの問題の模範解答を一つ。テレビや新聞報道で解説する評論家も学者も、誰も語らないのですが、模範解答は「廃棄ロスを出さない」ことです。日頃から申し上げていることですが、「Why」「何のために」「なぜ」を連発すれば見えてくるものがあります。なぜ、どうして廃棄ロスが出るのでしょうか?
 力関係では、コンビニ本部のフランチャイザーは「強者」、お店を経営するフランチャイジーは「弱者」の関係にあると思います。しかし、お店を持つ力も無い庶民の僕からは双方とも資力を持った「強者」に見えます。その「Aコンビニ強者連合」が、他のB,Cという強者連合と企業間闘争に明け暮れているから、「廃棄ロスを出さない」という模範解答が見えないのではないかと思うのです。 

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2009/06/03

公的資金(税金)で産業再生することの哀しみ(2)

しかしベルリンノ壁が崩壊し、多くの人々が資本主義の勝利を信じたそのとき、むしろカウンターパワーを失って、ITバブル、エンロンバブル、サブプライムバブルと膨張し、とうとう大破裂を起こしてしまいました。
 その結果、今世界中で「産業再生」「公的資金」の大合唱です。
なんども書きますが、公的資金とは庶民が負う未来の税金です。
公的資金を投入するのは国有化だ、それでは社会主義と同じだ、などとのたまう評論家、経済学者もいるようですが、暴走して食い逃げした勝ち組の後始末をさせられているだけで、決して新自由主義が行き詰ったり、金融資本主義が崩壊したりしたわけではありません。

資本主義が崩壊して、社会主義や共産主義になるわけではありません。リスクを取ったものが、責任を取らない仕組みは、社会倫理の崩壊です。資本主義の堕落です。強者であり社会のリーダー役である官僚や企業経営者の倫理崩壊は、弱者である庶民の生活の貧困化へと直結していきます。

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2009/06/01

公的資金(税金)で産業再生することの哀しみ(1)

産業再生と称してダイエーを再生して、イオンHDが傘下に収め、ソゴウと西武百貨店も再生スキームとして統合した後にセブン&アイHDが傘下に収めています。その再生には公的資金(未来の税金)が使われてきました。たった十年前のことです。今再びスーパーマーケット、百貨店といった大手流通は過剰店舗を持て余しています。当時壊しておけば、更なる過剰店舗の下の販売不振も和らいだものになっていたのではないでしょうか。
 もしあの時公的資金で救うのなら、企業ではなく、強者間の闘争のとばっちりを受けた、弱者である従業員を救うべきだったのです。セーフティネットは弱者が負け組みになることを防ぐために用意するものです。承知の上で企業間競争に明け暮れる人々や企業は優勝劣敗の中で整理されたほうがいいのです。

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2009/04/27

「部下の過ち」と上司(権力者)の対応「『惻隠の情』を持って!」

 4月26日朝志賀高原にいました。講演の機会をいただいた上に前泊で温泉にたっぷり浸ることができました。5時起きして朝風呂へ、部屋に戻ってテレビにスイッチを入れると、朝から謝罪会見の光景が飛び込んできました。
 同じ信州のK市で○○財団の経理担当の32歳の女性職員が、40万円着服した不祥事の、○○財団の役員の謝罪会見です。「二度とこのような不祥事を繰り返さないために今後管理体制を強化いたします」といった毎日見ている、その場限りの謝罪光景です。
 問題をテレビ報道の「経理担当者の40万円の過ち」という範囲内に限定してという前提ですが、上司の責任は、
テレビの前で謝ることなのでしょうか?
謝れば責任を取ったことになるのでしょうか?
毎々のこの光景をいつも疑問に思うのです。

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2009/01/28

「天国へのお引越しのお手伝い」がテレビに!ラジオに!

折りに触れお話していました縁者キーパーズの吉田太一さんがテレビの報道番組に取り上げられます。お忙しい方は録画で、在宅でしたら、チャンネルを回してください。
 昨年は著書も沢山出版して、今話題の方です。高齢社会、家族崩壊など孤独死が増えています。「天国へのお引越しのお手伝い」を掲げて遺品整理業を起業して今話題の方です。
「起業のキーワードは『お役立ち』」
「会社の原点も『お役立ち』」がとってもよくわかります。経営理念を見直すきっかけにもなるのではないでしょうか
1/2823:00 テレビ東京系列:「ワールドビジネスサテライト」
1/296:15 TBSラジオ全国31局ネット「生島ヒロシのおはよう一直線」
2/421:30 TBSテレビ系:「関口宏さんの水曜ドキュメンタリー」
<キーパーズのHP>
http://www.keepers.jp/

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2009/01/06

「サブプライムバブルの儲け」はどこへ消えた?

<「サブプライムバブルの儲け」はどこへ消えた>

 世界中で1929年大恐慌の再来、100年に一度の出来事といわれ、国家による大掛かりな金融機関の救済、景気対策が打ち出されています。あたかも世界中、人類67億人、全員が損をしているような空気が漂っています。儲けた人々、儲けた企業は無かったのか、それとも口を噤んでいるのか。

 実物経済と金融経済は、眼に見えるものと見えないもの、「実」と「虚」のやじろべえ、右、左、交互に揺れながら螺旋階段を登っていく姿ですから、サブプライムバブルが膨らんでいく上昇過程では、金融(虚)でモノを買い、消費をしていたのですから、実物経済も金融(虚)によって膨らんでいったのです。中国の対アメリカ輸出も日本の対中国輸出もそのサブプライム金融(虚)の恩恵に浴していたのではないかと思うのです。

 実物経済が正しくて金融経済が間違っているように囃し立てている評論家、経済学者も多いようですが、眼に見える実の世界、実物経済の生産力も、虚によって膨らんでいたのではないでしょうか。

だからこそ般若心経では「色即是空」といいながら、返す刀で「空即是色」と切り替えしているように思います。一方に偏るな中道をいけと。

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2008/12/09

「利益は未来費用」とドラッカーから学んだのではなかったか?

「利益は未来費用」とP・F・ドラッカーから学んだのではなかったか!
 日本の著名な企業が、契約社員、派遣労働、新卒の内定取り消しといった労働問題で批判に晒されています。麻生総理も、ささやかながら、批判をしていますが、元を正せば、1986年7月に派遣労働を認める法律を作ったところに起因します。賃金とという固定費を変動費化する、企業にとって目先の利益を優先する、安易な方法を企業と国が選択したのです。
 派遣切りが当たり前になる中で、正社員の解雇も含め、労働者の首切りに対する罪悪感が、日本の企業にも希薄になってきていることはとても悲しいことです。今マスコミをにぎわしている輸出企業の多くは、2008年3月決算でも「史上最高益を更新」「XX年連続増収増益」と、経済紙の紙面を大見出しで飾っていたのです。

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2008/08/29

五輪銅メダルに見る事業承継の大切さ(3)

7.      事業承継はバトンとボールを分けて

    「経営に終わりはない」と、永遠を求める経営と、有限である経営者の命、この矛盾の上に企業経営は成り立っている。この矛盾を超克しなければ、この「経営に終わりはない」という原理原則を貫くことはできない。
 北京五輪の男子400㍍リレーの銅メダルはバトンタッチの妙によって獲得したものだ。四名の選手はきっとバトンタッチの技術も練習によって磨いたに違いない。企業も日々の経営の中で、目に見えるものづくり、売上げ、利益だけでなく、目に見える日々の活動の中で、目に見えない後継者づくり、ひとづくりが伴っていくことが、永遠の命の灯火を燃やし続けていくことになるであろう。これは一朝一夕にはいかない。
 経営者は折角築いたものを無にしない、誤り無き事業承継のために、北京五輪の銅メダルを借りて胸に掛けて時間をかけて、バトンとボールを分けて継承する仕組みつくりを心がけたい。

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2008/08/28

五輪銅メダルに見る事業承継の大切さ(2)

4.      リレーとラグビー

    未上場企業の事業承継の問題は、二つの相反する問題を同時に解決することを求められている。事業経営の承継は、未来へ向かう問題であり、資産としての株式の承継は、これまで築いてきた財産の相続という過去を清算する問題である。事業経営の承継は、陸上競技のリレーであり、バトンを未来へ託していかなければならない。資産の継承はラグビーである。資産であるボールは後方(過去)に向かって渡さねばならない。そのラグビーは、スポーツのラグビーとは違って、決して自分でトライできないという厳しいルールがある。ラグビーのボールがサッカーボールや野球のボールと違って、思い通りに跳ねたり、転がったりしてくれない、楕円形の、形状をしているのも相続財産に似て示唆に富んでいる。
 己の命の有限さに気がつかず、死ぬまで後継者に経営をバトン渡さない経営者も多い。陸上競技に喩えるなら、バトンタッチの手前でよろけて転倒、肝心のバトンは、すっ飛んで転がっていく。後継者と自覚した者、周囲から認められた者は慌てて転がったバトンを拾い走り出す、ここで時を失い、体勢を崩してしまう。後継者が定まっていなければ、次走者がバトンを拾って走り出すまでに、さらに混乱は続いてしまう。
 資産であるボールは、家族、親族へと相続として手渡される。持てる者は、しばしば相続問題で残された家族、親族で骨肉の争いを繰り広げ、残された相続対象者の未来を破壊する。相続問題が起こるのは、最後まで持っていた者の強欲ゆえであって、相続対象者の強欲ではない。生身の人間は欲も生身、揉めるのは当然なのである。

    資産を作った者は、己の責任において相続を決める責任がある。作るだけは無責任といわなければならない。あまり早く渡してしまうと、自分の残りの人生に支障がでるかもしれない。ボールを持ったまま倒れれば、相続対象者の未来を破壊する、持てる者の悩みは深い。

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五輪銅メダルに見る事業承継の大切さ(1)

<五輪の銅メダルに見る事業承継の大切さ>

1.      陸上競技八十年ぶりのメダル

    北京五輪の男子400㍍リレー、塚原直貴、末続慎吾、高平慎士、朝原宣治の四選手の足とバトンで銅メダルを獲得した。陸上競技で八十年ぶりの快挙だ。アテネ五輪の金、銀、銅の三カ国は北京ではすべて予選落ち、アテネで四位だった日本の銅メダルも肯ける。そして四選手のベストタイムを合計しても40秒、今回の記録38秒との差2秒はどこにあるのか。三カ国の予選落ちはバトンの受け渡しのミスであり、この2秒もバトンの受け渡しの妙である。

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2008/07/02

「安全重視」のライフスタイルも

 山を歩きながら、ふと頭をよぎる思いがあります。山を歩くときは、既知の山でも必ず、地図をながめながら、ガイドブックを一読し、歩く行程をおさらいします。ガイドブックには「安全」と「お楽しみ」に関することしか書いてありません。
☆5時間の行程を4時間で歩く方法、
三日の行程を二日で歩く方法、
旅費交通費を節約する方法
といった、能率効率のための技術は記載されていないのです。安全のための注意事項、悪天候時のバイパスルート、雨具、アイゼンなど「安全」に関する装備です。

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2008/04/08

中村藤吉京都店-京都老舗の極上の顧客満足

奈良での仕事を終えた4月5日、17:00京都駅で上海から一時帰郷している孫娘(2才)と京都駅でお茶をしました。お店は京都駅西口改札を出た3Fの「中村藤吉京都駅店」安政六年創業というお茶屋さんが経営する、抹茶ゼリーほうじ茶ゼリー等など、スィーツの美味しいお洒落なお店です。

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2008/01/06

年頭にあたって循環二題

       <顧客満足の循環>
20080080101
(1)始動は「お役立ち」
今年は、干支も一回り新しいスタートの 子年です。チーズをかじっているネズミのキャラクターを見つけたので、挿入してみました。
 2000年秋から2001年にかけて、ベストセラーになった小冊子が「チーズはどこへ消えた」でした。変化にいかに対応するか?じっと止まることの危険を説いたものです。久々に思い出しました。
  
   

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2007/12/11

複式簿記に秘められた色即是空(9)金子みすゞの詩と生命の負債

(1)金子みすゞの詩と生命の負債

    <色不異空、空不異色>
Photo_3
 蓄積された資本の源泉が太古の昔からの大自然の営みではないかと気付いたのは、金子みすゞの詩「大漁」でした。山口県長門に生まれ育った、薄幸の詩人金子みすゞは、浜辺で鰮の大漁に歓喜に満ちて祝う、漁師の姿の裏で、眼に見えない鰮の生命が捧げられていることを詩っています。

        <大漁>

   朝焼け小焼けだ大漁だ
   大羽鰮の大漁だ

   浜は祭りのようだけど
   海の中では何万の
   鰮のとむらいするだろう
 

 貨幣のない昔なら、大漁の鰮は、共同生活をする集落の人々で分け合ったり、他の集落の住民と物々交換をしたことでしょう。しかし貨幣経済下の今日、鰮は一旦純粋紙切れと交換され、余剰分は漁師の蓄積となるのです。大自然の恵みが紙切れとなって蓄積されていき資本と呼ばれ金利を生むようになります。金子みすゞは弱者の視線で、普通の人には見えないものを見つめ詩にしています。

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2007/11/27

複式簿記に秘められた色即是空(8)タオと空と

8.タオと空と

(1)タオと空と
 
遺伝子情報の解読ができたからといって、人間が生命を作ることはできません。それらもすべて「色」です。親から祖先へと35億年を遡って、延々と続いている生命を、成り立たせている不可思議なもの、原子核を成り立たせ、この宇宙を成り立たせている魔訶不思議な超存在を、お釈迦様は「空」と名づけたのだ、「空」は“神であり”“仏でもある”と桑田二郎はいいます。
 
「色即是空」とは、「色」はすべてこの生命の根源が形になって現れたものだという。そして、般若心経には二重の意味が込められているので、お経の字面の意味だけを追っても意味がない、この「空」を実感するために「瞑想をせよ」と云います。瞑想することで、己の中の、深奥の仏性(空)に目覚め、理智に目覚めることができるというのです。
 そして己の中の「理智」に目覚めることで、一方的な片寄った物事の見方、物事にこだわる思考から離れることができる、左(色)に右(空)にブレながらも、左の路肩を、右の路肩を踏みはずすことなく、のらりくらり?と、「いのちの道」に沿って、中道を生きることができるというのです。

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2007/11/14

複式簿記に秘められた色即是空(7)色と空と

7.色と空と

 (1)般若心経

 「観自在菩薩、行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄、舎利子“色不異空”“空不異色”“色即是空”“空即是色”受想行識亦復如是・・・・・・・・・」と始まる、般若心経は二百六十余文字の短いお経で、お経の中では、日本人にとって最も馴染みの深いお経です。その冒頭の「色即是空」「空即是色」は、誤解も含めて、知らない人はいない、といってもよいでしょう。しかし短いがゆえに、その意味するところは深く、分かったような、分からないような隔靴掻痒のお経です。解説された本を何冊読んでも、お釈迦様の教えの一端を垣間見ることはできるのですが、いつまでたっても何冊読んでも、納得がいかないのが、この「色即是空」「空即是色」なのです。

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2007/10/29

複式簿記に秘められた色即是空(6)4K+1Kの連鎖の中に

  <図6.3つのKから4つのKへ>
Photo 6.4K+1Kの連鎖の中に
(1)三つのK 
我々老中世代、後に続く団塊の世代は「自分(個人)を犠牲にして」→「家族のために」、「家族を犠牲にして」→「会社のために」その果てに「顧客を犠牲にして会社のために」と滅私奉公的に働いてきました。図6.3つのKの流れです。日本企業の多くは、この流れで、産業社会の成長に乗ってきました。むしろこの流れにうまく乗った企業ほど発展したといっても過言ではありません。この流れでは、多くのものは、会社に滞留してしまって循環しないのです。

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2007/10/24

複式簿記に秘められた色即是空(5)貸借対照表と義務と権利

<図.5貸借対照表と義務と権利>
Photo_2  5.貸借対照表と義務と権利
 (1)義務と権利
 
持ちこたえた会社も個人もⅠ.次元に大きな借入金を抱えてしまいました。「図5.資金の循環と義務と権利」をみてください。Ⅱ.次元の貸借対照表の資産は、権利(眼に見える)を表示してあります。そしてⅠ.次元には義務(眼に見えない)が表示されているのです。眼に見える権利は目減りしますが、眼に見えない義務は目減りしないのです。
 
ところが人間という動物は、眼に見える権利は実体以上に肥大化し、眼に見えない義務は矮小化してしまいがちです。それが人間の性であり、人間の醜悪性はこの権利の肥大化、義務の矮小化に起因するものが多のです。貸借対照表を読むときは、眼に見える資産は厳格に査定し、実際の数字より小さめに、眼に見えない負債、資本は実際の数字より大きめに判断する必要があります。

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2007/10/21

複式簿記に秘められた色即是空(4)試算表からB/S,P/Lへ

<図3.試算表からB/S,P/Lへ>
Photo 4.試算表からB/S,P/Lへ
 「図2-2.試算表」を左右に切ってみると、600百万円で一致しています。上下に切った上半分をみると、Ⅱ.次元の資本380百万円とⅠ.次元の資産300百万円とは80百万円分一致していません。Ⅱ.次元の資産は、おカネが変態している状態です。卵あり、芋虫あり、蛹あり、蝶がいるという状態を表しています。元々(始まりor期首)のおカネ300百万円は変態してしまっていますが、今現在(終わりor期末)の総額は380百万円です。左右を一致させるために、差額の80百万円に「利潤」という言葉を与えてⅡ.次元に加えることにします。80百万円の資本(眼には見えない)が増えたことになります。

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2007/10/19

複式簿記に秘められた色即是空(3)複式簿記の仕訳と試算表

    <図2.複式簿記の原理2>
Photo 3.  複式簿記の仕訳と試算表
  会社の意思決定を大別すると以下の三つになります。
(1)    カネ(資金)を調達する、「財務活動の意思決定」
(2)    棚卸資産への在庫投資、設備投資といった、「投資の意思決定」
(3)    商品を仕入れて販売する、製造業なら素材を仕入れて、製品を製造して販売するといった「事業活動の意思決定」があります。(3)の中には研究開発など(1)(2)以外のすべての意思決定が入ることはいうまでもありません。 
会社の意思決定の最も代表的で簡素な意思決定を掲げて、その意思決定を複式簿記で表すと、どのような形になるかをまず示してみましょう。

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2007/10/16

複式簿記に秘められた色即是空(2)複式簿記は二重記帳に始まる

2.複式簿記の二重記帳と「色と空」

 この会社という醜悪なる生き物の血液とも喩えられるおカネの流れをコントロールしている仕組みが複式簿記です。この複式簿記という仕組みがなかったら、資本主義はここまで発展しなかっただろうといわれています。その複式簿記によって作成された会計数値をベースに、会社は生きています。
 
複式と名づけられているように、おカネの動きは取引ごとに同じ数字をすべて、左(借方)と右(貸方)に二重に記録し、左と右の合計を照合することで正否を保証していく仕組みです。この二重記帳の中に「色」「空」が秘められていないだろうか、もし見出すことができれば、般若心経の説く「色相是空、空即是色」の「空」の思想を経営の中に、般若心経の教えを通して持ち込めるかもしれない?と思ったのです。

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2007/10/15

複式簿記に秘められた色即是空(1)会社は醜悪なる生き物という自覚

    <図1.複式簿記の原理と試算表>
Photo 1.   会社とは醜悪なる生き物という自覚
 足掛け30年企業の幹部社員研修を生業にしてきました。テーマは「経営とは?」です。 毎回冒頭に「人間が作った会社(法人)という仕組みは、「『永遠の命』を求める、極めて”醜悪な仕組み”だ」という自覚が必要だと申し上げます。
生きとし生きるもの個体としての生命には定められた寿命があります。人間も極めて自己中心的で、欲の深い生き物ですが、定められた寿命を持っています。日本人の平均寿命は80歳前後、どんなに長生きしても120歳がいいところでしょう。しかし人間が作った会社(法人)という仕組みは、会社を成り立たせているヒト(経営者、従業員、株主(資本家))やモノ(資産)を取り替えながら、大自然の法則に逆らって、「永遠の命」を生き続けていきます。あたかもフランケンシュタインのように。

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2007/06/04

「70名余で経営の練習!」

  <体育館一杯に経営の練習風景>
20070520pict0001_1 2007年5月20日福岡県みい青年会議所では、酒見理事長の「地元に役に立つことを!」という下命のもと、深町委員長が「なぜゴルフは練習するのに、経営の練習をしないの?」と地元中小企業に呼びかけて、70名余りの受講生が集いました。 
 深町さんはとは自動車整備業の後継者講座以来6年ぶりの再会、まだ31才というのにすっかり中小企業の経営者として育っている姿は、頼もしい限りです。
 

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2007/04/23

顧客の「自己責任」と「一分」と

 「自己責任」という言葉が巷に、飛び交うようになったのはいつの頃でしょうか。鮮やかに記憶に残っているのは、イラクでボランティア活動をしていた青年が人質になったときです。以来流行になったのか、企業の経営者も政治家も安易に使い過ぎているように思えてなりません。権力者が「自己責任」という言葉を、庶民に浴びせるようになったら、その国の庶民は要注意です。

先日新宿駅でO電鉄に乗ろうと思いながら、考え事をしていたのか、うっかりK電鉄の改札を通ってしまいました。パスネットを使ったために、便利(?)なことに、本人の意思を問うこともなく、初乗り120円が引き落とされてしまったのです。行き先案内の電光掲示板を見て気がついて、慌てて改札口で駅員に尋ねました。

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2007/04/16

「リストラ」と「リストラクチャリング」の違い

            <目的と目標の関係>
Photo_17マイミク<meirouさん>の日記にリストラの話題がありました。リストラを憂慮しての日記です。
 リストラクチャリングと、リストラとは別次元のものですね。いつでもどんなことでも、言葉が短小化され省略語になると、その物事は粗略に扱われるようになります。マイミクの<meirouさん>が粗略にしているというわけではありません。念のため申し添えます
  大学院の第一回の講義でいつものように「目的と目標の峻別」を話しました。目的とは「Why」であり、目標は「What」です。そして峻別するとは深く、深く問い続けることです。深く問うためには、Whyを「なぜ」と訳したのでは駄目なのです。「何のため?」と訳して「なんのため?」「何のなんのため?」と掘り下げて思考すると、今まで気づかなかった潜在意識の中に沈んでいた、より本音に近い「目的」が見えてきます。

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2007/02/27

「フレー、フレー○○組」

 運動会などスポーツの応援に「フレー、フレー○○組」という声援があります。運動会や学生野球の応援から遠ざかり、すっかり忘れていた声援です。昨日の日経新聞朝刊小説の「世界を創った男チンギス・ハン」にそのルーツが書かれていました。
 チンギス・ハンはモンゴル統一の直前、モンゴル諸部族を二分する大きな戦いで、自軍に倍する大軍と対峙する事態に至った。その陣中で自軍の不安を鎮めるために、軍歌を作らせたとあります。その軍歌の中の掛け声「フレー、フレー」が「タタールの響き」としてユーラシア全土に広がったのだそうです。世界史上初の大帝国も、不安を克服して大きくなっていったのですね。
 「フレー、フレー」の掛け声はグローバル化、フラット化の掛け声でもあったようです。いまの日本では、さしずめ「フレー、フレー団塊世代」「フレー、フレー若者」という掛け声になるのでしょうか。それとも「フレー、フレー庶民」といきましょうか。
 企業の経営理念も、経営者を含め全社員の心を鎮めるために「念じる」と考えてもいいのではないでしょうか。

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2007/01/30

東国原新知事の「小さいけれど、大事な決断」と「埋没原価」

個人の人生経営でも、経営者の会社経営でも、コストに対する考え方で判断を過つことがしばしばあります。
「ここまで努力して来たのだから」
「ここまでコストをかけたのだから」
「ここまでお金を投資したのだから」
といって未来の情況をしっかり確認しないまま、今やっていることを継続してしまいます。
 滋賀の新幹線の新駅も新しい県知事嘉田由紀子氏は、建設中止の旗を掲げて当選しましたが、建設賛成派は「すでに投資したXX億円がムダになる」といいます。ダムの建設でも、諫早の干拓も同じです。みすみすムダになるプロジェクトを止められないのです。

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2007/01/28

「残心」ということ

日経ベンチャーの経営者倶楽部でもSNSを提供してくれています。日経SNSのマイ縁者(マイミク)の三代目さんが「残心」というテーマで下記の一文を寄せています。
三代目さんのHPアドレス
http://yea.jp/odakakomeya/
*******************************************************************
「自分は『残心』しているか?」
「残心」とは剣道で、相手を打ち据えてからも気を抜かず、構えを乱さず、相手の出方を見ること。
日々の暮らしの中で「やりっぱなし」が多いのではないか?
商売でも「売りっぱなし」をしていないだろうか?
御客様を御送りするときに、急に気になりだした。
電話などでも、用件が済んだとたんに「ガチャ」っと切ってしまうようなことはいけない。
御客様を御送りするときも「御気をつけて」の一言でも良い。
忘れがちなことだが、これが大切なことだと思う。
******************************************************************
いい言葉ですね「残心」、しかし「心残り」と読んではいけませんね。広辞苑にも「剣道で、撃突した後、敵の反撃に備える心の備え」「弓道で、矢を射放した後の反応にこたえる心の構え」とあります。

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2007/01/25

「経営理念」は誰のため、なんのために!(3)

 ”念”を商品やサービスに仕上げるのは左脳の機能です。技術力、目標達成への闘争心など、左脳の機能をフルに発揮することが必要になります。眼に見えないもの(念)を眼に見える形にしてはじめて、「そうそう、私それが欲しかったの」とお客様は、お金を払ってくれるのです。
 産業社会は、企業も個人も「形がある、ない」の価値観で「形あるもの」を追い求めて経営してきました。しかし情報社会、知価社会といわれる今日では「眼に見える、見えない」の価値観で、「眼に見えないもの」を大事に経営する社会です。右脳の時代といわれるゆえんです。このことに気付かないで、左脳の機能を優先させている経営者の下で、企業の不祥事が発生するのです。

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2007/01/24

「経営理念」は誰のため、なんのために!(2)

経営理念は、”理””念”から出来ていて、人間の脳の役割と対応させると、”理”は左脳、”念”は右脳の役割です。企業が経営理念を作ると、当然のことながら、多くは右脳の側のキーワードにある、「感動、感謝、奉仕」の言葉が並びます。間違っても「経営は金儲け」を理念に掲げる会社はありません。右脳のキーワードを一言でいうと「相手の都合」「お役立ち」です。左脳は眼に見えるものを司っていて、右脳が眼に見えないものを司っています。

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2007/01/23

「経営理念」は誰のため、なんのために!(1)

近年多くの会社が高邁な経営理念を掲げています。それでも、不二家事件、日興コーディアルの粉飾決算、北海道ガスの中毒死事件、フジテレビの捏造番組と企業の不祥事が後を絶ちません。ホームページが企業の必須アイテムになり、俄かにHP用に外向けに経営理念を作ったからなのでしょうか。
 2004年9月28日付けの当ブログで、「経営理念の目的」「経営理念は誰のためのものか?」を「孫悟空の金の輪と経営理念」と題して書きました。結論を先に申し上げると”経営者本人を守るため”なのです。経営者自身が、自分のために掲げ、自分のために守る、と思えたらきっと世の中は変わると思うのです。誰のためでもない自分のため。
http://net-ksk.cocolog-nifty.com/keiei/2004/09/post_9.html

Photo_9 不二家のような同族経営の会社が不祥事を起こすとテレビカメラの前で評論家が、同族経営ならではのワンマン経営で、チェック機能が働かないから起きるといいますが、それは同族に対するステロタイプな見方が語らせる勘違いです。
 共通するのは経営理念の成り立ちを忘れてたのか、知らないで社員が形だけ、美辞麗句を並べて作ったものを経営理念と称して掲げた企業に起こるのです。
二十年ほど前、縁者から戴いた一冊の小冊子、中川昌蔵著「左脳と右脳の複合経営」に、この経営理念の構造が詳細に書かれていました。大いに影響を受け、キーワードを図にしました。以来折に触れ、講演、研修を通して繰り返しお伝えしてきたことです。
(続く)

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2007/01/13

顧客満足の循環(2)満足がすべて

 事例としてはあまりにタイミングよく、不二家の不祥事が明るみに出ました。担当者の「一日くらい」という判断ミスといっています。経営者は「顧客満足(CS)」「お客様第一」と唱えながら、一方で、「ムリ、ムラ、ムダ」の排除、能率、効率、生産性の向上を唱えます。
 前者は外向きの標語、後者は内向きの標語です。我が家では僕が毒見役ですから、「『一日』そのくらい大丈夫」と臭いを嗅いで、舐めてみて食べてしまいます。しかし、「お客様第一」を理念を掲げていたら、お客様に出すものはそうはいきません。
 ところが今回の不二家では社員は、僕と同じ内向きの標語で判断してしまったのです。チラッと経営者の顔が浮かんだことでしょう。その顔にははっきりと「ムダの排除」の文字が書いてあったに違いありません。
 なぜ企業は理念を掲げなければいけないのか、社員が右か左か迷ったとき、やってはいけないことを経営理念に照らして判断するためなのです。「経営とは捨てること」、「捨てる勇気」が必要なのです。不二家にとって、今回の件はきっと氷山の一角でしょう。すべては経営者の責任であって社員の責任ではありません。
本題に戻りましょう

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2007/01/11

顧客満足の循環(1)「お役立ち」がすべての始まり

 もう一枚の年賀状をご披露します。自分の干支の未年まで、子年から八年間使ってきたデザインで、なかなか評判もよかったものです。還暦を機会に変えたのですが、
 Photo_7 現役の企業の縁者からは毎年年頭に、前のデザインのものを作れと、うれしい催促がきます。今年は干支の最後でもあり、年賀状のテーマも「循環」でしたから、再生してみました。顧客満足(CS)経営が声高に叫ばれた1996年子年から始まったものです。その年は現在、いのししが鎮座しているところに、ねずみが座っていました。一巡する来年も座るはずです。

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2007/01/08

自分もどこかで誰かの顧客(2)5つのKへ

 図2のように4つのKを重ねてみるとよくわかります。4つのKの中心に個人(自分)がいます。
図2.4つのK 
Photo_8  自分を犠牲にした家族は、家族ではあっても自分の家族ではないでしょう。仕事も、家族も個人の人生の一部、に過ぎません。人生の一部に過ぎない仕事のために、自分や家族を犠牲にしたとすれば、人生そのものにも意味がなくなってしまいます。自己責任が叫ばれる中で、自己責任と国家から押し付けられないうちに、軸足をしっかり、個人の真ん中に定めることが4Kの循環を円滑にすることになります。

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2007/01/06

自分もどこかで誰かの顧客(1)4つのKの循環

”個人””家庭””会社”の三つの「3K」があります。我々老中や今年から大量退職する団塊の世代、この年代は「”個人(自分)”を犠牲にして”家族”のために、”家族”を犠牲にして”会社”のために、と頑張ってきた世代です。十年、二十年と単身赴任で過ごした方も多かったようです。その頑張りがジャパンアズナンバーワンと讃えられる?ほど、日本経済は、産業社会で大発展しました。
Photo_2 80年代後半から徐々に顧客満足(CS)が喧伝されるようになり、90年代はCS,CSの大合唱でした。Kは四つになりましたが、昨年末の日興證券の不祥事、パロマガス、耐震偽装などなど、未だに真の顧客満足経営(CS)が定着したとは言いがたいものがあります。「会社のために顧客を犠牲に」してきたのです。 

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2006/10/17

北ア常念岳から蝶岳を歩く(2)常念小屋顧客満足

    <常念小屋の顧客満足(CS)>
20061008pict00361 近年山小屋はトイレをバイオ処理したり、生ビールを出したり、食事を改善したりと宿泊スペース以外は、快適な宿泊を楽しめるようになりました。宿泊スペースは、安全のため扉をノックすれば誰でも予約なしで宿泊できるので、繁忙期は一畳に三人という状況も我慢しなければなりません。登山者の安全を確保することが山小屋の使命であり商品だからです。山小屋は登山者(顧客)にとって最悪の状況が商品という宿命を負っています。
 顧客満足(CS)経営が喧伝されお客様第一主義を標榜する会社が多くなっています。そのせいか「お客様に愛される店作り」とか「お客様に信頼される会社になろう」といったキャッチフレーズも目立ちます。
 

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2006/06/12

東アルプスを歩く(4)口コミの極意

東アルプスの中心に日本百名山の一つ甲武信岳2、475㍍があります。名前の通り信州、甲州、武州の境の山です。この頂上直下15分のところに甲武信小屋があります。小屋の外観は、昔の山小屋の趣が残っていて、「登ってきた!」という充実感があります。
 

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2006/06/02

お奨め書籍「壊れ窓理論の経営学」

書名  「壊れ窓理論の経営学」 
著者  マイケル・レヴィン
出版社 光文社

 ジュリアーニ元ニューヨーク市長が市内の犯罪を劇的に減らして、ニューヨークを明るい街にした「壊れ窓理論」のビジネスへの応用編です。
 僕も1980年代前半にニューヨークへいったことがありますが、昼間歩いていても呼び止められてお金をせびられるし、地下鉄は落書きだらけ、夜はとても危険といわれていました。深夜の地下鉄でこわごわソーホーへジャズを聴きにいったことを思い出します。その街を落書きを徹底して消し、犯罪にもならない小さな事件を片っ端から取り締まり、明るい街に変えた「壊れ窓理論」は犯罪撲滅のお手本といわれています。

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2006/05/08

「弱者の目線」を大事に

米軍再編という名目で自衛隊がアメリカの世界軍事戦略の中に組み込まれ、アジアの最前線に立たされようとしています。僕は小泉首相の靖国参拝はその先駆けだと思っています。憲法第九条をどうするのか庶民の行方が大きく左右される岐路に立っています。岐路に立ってみて、あらためて高校生の頃、母親に怒鳴られながら、貪り読んだ「人間の条件」を思い出しました。著者は五味川純平です。

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2006/04/29

「生きること」と「死ぬこと」

ビジネスの場では”目的”を達成するためにはその目的に向かって”目標”を設定し、それを達成するための計画を立てるようにと指導します。このプロセスが習慣になるといつの間にか目標の先に目的があるものだと刷り込まれてしまいます。そのうち目的がだんだん遠くなり見えなくなってしまい、目標と目的との違いがわからなくなってしまうのです。そこで最近は「目標というな!手段といおう!」と提案しています。”目標とは目的を達成するための手段”のひとつに過ぎないのです。
 

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2006/04/06

「実習生」という仕掛品を売るお店

東京駅の近くに日頃書籍漁りをする大型の書店があります。売上好調なのか、このところ店員を増員しているようです。顔を拝見すると新入社員というほど若くはなくて、途中入社なのかアルバイトなのか、派遣社員なのかわかりませんが、胸に「実習生」の名札をつけています。レジで精算をするとその実習生がレジに立ちますが、傍らで先輩社員がたどたどしい実習生の手つきを見ながら、作業を教えています。客を待たせたまま、目の前の精算には関係のない手続きまで教えています。

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2006/03/01

トップの背中が本音を語る

「経営理念浸透に率先」の記事を読んだ縁者から早速メールをいただきました。一昨年九州に招かれて、後継者育成講座を担当しました。その折の受講生、天草で自動車整備業を営む若い後継者です。若い経営者ならではの捉え方です。了解をいただきご紹介します。

 「早速ですが私が記事を読んで感じたことをお知らせします。記事の中で印象に残った部分【トップが矛盾した行動を一つとっただけで、社員はその「偽善」を見抜き行動をやめる】という部分でした。仕事に本気大きく言えば本気で生きている姿に誰もが魅かれるのかもしれないな、と思いました。」

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2006/02/27

社員の「視座」を引き上げよ!

今日(2月27日(月))の日経新聞の経済教室に「経営理念の浸透に率先」という産業再生機構の小城武彦氏の論文が掲載されています。「日本的経営の強さと弱さは表裏一体でそれは経営理念の浸透いかんに係わっている」というの論調です。日頃産業再生機構と聞いただけで、眉唾で身構える庶民派の僕ですが、先入観を捨てて謙虚に拝読した秀作です。

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2006/01/18

「ブログ道」は”道程”有言実行の道

僕にブログの存在を教えてくれた久米信行さんが「ブログ道」を出版されました。一年半前、前作「メール道」の出版記念パーティの席で、久米信行さんが演壇から「ブログを書いている人?」と問いかけたら、なんと70%以上の方が手を上げたのです。いくら一回り若い世代の集まりとはいえ七割の方がすでにはじめていたのです。初耳だった僕はビックリ、あわてて入門書を二冊買い込んで、まず隗よりはじめよと、このブログを書き始めたのです。お陰様で老中としては早かったのでしょう、ブログの存在を紹介した多くの方から喜ばれ面目をほどこした次第です。
 久米信行さんはその席ですでに「次は『ブログ道』を書く」と宣していました。http://www.amazon.co.jp/gp/product/customer-reviews/4757101694/249-3821631-9348364

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2005/12/12

顧客満足とコストダウン

僕が講演や研修ので毎々お話していることを少し書くことにしました。「顧客満足(CS)とコストダウンの関係」です。講演や研修で毎回お話していることです。近年顧客満足(CS)、お客様第一主義、企業の社会的責任(CSR)を声高に掲げている会社が多くなりました。一方で「コストダウン」「能率、効率」「ムリ、ムラ、ムダの排除」「企業の目的は営利」を声高に叫ぶ経営者も多くなっています。

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2005/10/07

「『気づくこと』のときめき」を大事に!

私が主宰するビジネス感性トレーニング(BST)研修に8月に参加いただいた九州大学医療経営大学院の院生坂井浩美(看護師)さんが、講師冥利に尽きるうれしい感想を寄せてくれました。手前味噌ですがうれしさのあまりご紹介してしまいます。クリックしてください。http://www.senkensoi.net/opinion/index.html
かれこれ27年「『気づくこと』のときめき」、毎回これだけは伝えたいという思いで講師として人前に立ってきました。坂井浩美さんはたった一回で、しっかり受け止めてくれています。いかなるテーマであろうと伝える者は、受け取るひとが、みずから気づいて、行動を起こす触媒に過ぎないのです。しかし一旦気づけば本人すら意識していなくても、講師の名前すら忘れてしまっても、自然に一歩踏み出していくものなのです。決して多くはありませんが、こういう感想をいただくので、老中になっても講師稼業がやめられません。

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2005/09/05

決めるということ

「決断力」「決められない」といったタイトルの本が書店の店頭に並んでいます。それほど世の中の多くの人々が、自分の意思を決めることができないでいるということなのでしょう。僕は長年「経営とはなんぞや」というテーマで企業の社員研修を手がけてきましたが、この「決める」すなわち「意思決定」が中心のテーマです。経営シミュレーションを通して意思決定の大切さを体験的に学んでいただいています。企業活動の中で日々当たり前にやっているようで、眼を凝らしてよく見ると一つひとつ意識して、声に出して「意思決定」「意思決定」と叫んでいないので、日常的に「意思決定をしていること」を忘れてしまい、いつのまにか「意思決定すること」そのものを忘れてしまっていいるのではないかと思っています。

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2005/07/18

ユニクロの社長交代劇に思う

7/14日の記者会見をニュースでみました。若い玉塚氏の目にキラリと涙が光ったのは私の目の錯覚だったろうか。ユニクロが柳井氏の会長就任、有機野菜ビジネス参入を報じた当時を思い出します。遠い記憶のようですがたったの三年しか経っていません。当時39歳の玉田氏に後事を託し、ファーストビジネスからスロービジネスへとまったく異質のビジネスを成功させ名経営者への道を歩むかに見えた柳井氏は、たった三年で名経営者への切符を若いラガーマンの誇りと共に、自ら破り捨ててしまいました。

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2005/07/05

名経営者小倉昌男逝く

宅急便の小倉昌男さんが逝くなりました。ご冥福をお祈りいたします。戦後の数少ない名経営者のお一人ですが、引き際まで企業の業績が問われ、冥土に旅立つまで、伝えてきた理念が問われるのですから、巷から名経営者といわれるのは大変難しいことです。5,6年前に友人から頼まれて経営者の在任中の経営分析をしたことがあります。日本の著名企業の数社を一年二年などと短期的に区切らないで歴代社長の在任期間トータルで経営分析してみようというわけです。

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2005/06/27

東京ビックサイトに「中小製造業の活力を見る」

p1000009 2005年6月22日久しぶりに東京ビックサイトへいきました。ユリカモメから見る東京はいつ見ても、これが東京か?とその変貌振りに驚くばかりです。目的は「第9回機械要素技術展」です。技術展は540社が自社の製品、作品を持ち込んで、賑やかに技術をアピールしていました。
 昨年12月(財)やまぐち産業振興財団主催の「自立化塾」に参加した企業のうち、4社がこの技術展に出展していました。車輌の運転台を製作している(株)アクシスの社長は、台湾新幹線の写真の前で、「こういうところで、自社の技術を見てもらうことが、社員の誇りになり、自信になります。明日も新たな社員が上京します。」「次は時速360キロ次世代新幹線です」と、にこにこしながら語っていました。

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2005/06/26

「小さなトップ企業」は棲み分けから

是非お手元の日経ビジネスを手に取ってみてください。日経ビジネス2005年6月27日号に「小さなトップ企業」というタイトルで、クマクラという中小企業が特集されています。昨年、(財)東京都中小企業振興財団主催の研修「自立化塾」を担当した折に参加いただいた企業です。社員21名でシェア40%ですから、まさにタイトルどおり小さなトップ企業です。業務用海苔の自動切断機という狭い分野に棲み分けて、しっかり自社のポジションを築いています。キャノン、東芝といった企業の部品加工の下請けだった会社が、硬いものを切っていたその精密加工の技術で、異業種でしかもあの脆い海苔を切るというのですから驚きです。

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2005/06/16

コストはかけるもの

「コストがかかって・・・・・」と嘆く経営者を多くみかけます。「社員にコスト意識を植え付けて欲しい」といった要請もしばしばあります。しかしよくよく考えてみていただきたいのです。”コストはかかるもの”と考えていると、「コストダウン」「コストダウン」とひたすらコストダウンへの掛け声が強くなり、削ることばかり考えてしまいます。そうすると、まず社内に摩擦が起こるようなことを避けて、削りやすいものから削ってお茶を濁してしまいます。一番削りやすいコストはお客様に関るコストです。社内は揉めますが、お客様は黙って去っていってくれます。そして

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2005/06/01

5.1サラウンドの「これぞ顧客満足」

昨年の今頃5.1サラウンドのスピーカーシステムを購入しました。Nakamichiのオーディオシステムといえば、ハイエンドの製品で知られていています。音楽通ではない僕としては欲しいとは思っても買うという行動には至らなかったのです。そろそろ5.1サラウンドでDVDを見たいと思い、ボーズのフロントスピーカー2個でリアスピーカーの要らない配線が最小限ですむシステムを買いたいと有楽町のビックカメラに行くたびにボーズコーナーをみていました。いよいよという時に眼に留まったのが中道仁郎さんの「niro1.com 」がスピーカーは1個でいいというのです。それなら配線はいたって簡単その上、配線が部屋を這い回る見苦しさもありません。おまけに価格が驚くほど安いのです。ボーズの半分以下、あのNakamichiがこんなに安いものを出すのかと信じられなくて、インターネットで調べまくったら、正真正銘あの中道仁郎さんの作品なのです。早速注文して購入しました。

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2005/04/18

札幌の「社長の仕事やってみたぞ!!」

リンク: Three leaves Kurrutti.

札幌では長年の友人が僕のビジネス感性トレーニング研修を開いてくれています。かれが担当した研修にオーストラリア人のクレイグ・パークヒルさんが受講してその感想をブログに書いてくれました。タイトルの「社長の仕事をやってみたぞ!!」の一言でクレイグさんの明るい人柄を想像させてくれますし、研修の趣旨を掴みとってくれた感性を感じます。札幌在住の日本人女性と結婚して、レモンマーテルというお茶を商っている方です。レモンマーテルはお茶だけでなく、アロマテラピーとして香りも楽しめるものだそうです。日本とオーストラリアは距離は離れていますが、時差がないし鉄鉱石、石炭といった一次産品だけでなく、牛肉や蓄養マグロなどの貿易も盛んです。レモンマーテルなどを通してさらに人的交流が深まるといいですね。

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2005/04/11

子供たちの体験記(6)

体験記(6)をアップするのを忘れて(7)へ飛んでました。遅ればせながらアップします。
<法子さんの感想>
ビジネス塾、吸収することがたくさんありました。ただのゲームなのに、凄く頭を使って、疲れました。いつもボーっとしている私にはかなりハードで・・でも今の自分の状態に甘えていたことが分かりました。このままだったら社会に出て行ったらおいていかれると、大変なことになっちゃうと思いました。今日から少しずつでも勉強して強くなろうと思いました。今日は一日潰して来てよかったです。みなさんも優しく、少し厳しくて、ありがとうございました。
<<法子さんへ>>
「強くなろう」と書いてくれたので、少し安心しました。ビジネスマンへの経営教育、講演ばかりやってきたので、厳しく感じたでしょう。ごめんなさい。研修スタイルも「教えない」「気づくまで我慢する」というスタイルなのでなおさら厳しく感じたことでしょう。この際自分にとって「やさしいとは」「厳しいとは」を考えてみてくださいね。

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十年楽しみたければ木を植えよ!

リンク: 市川稔の米(マイ)情報:木を植える人.

「木を植えるひとになりたい」同感ですね。せめて死ぬまでに一、二本植えたいものです。桜は花も美しいのですが、一年に一度それもこれから草木が芽生える春に、一気に春を代表して咲くのが見事ですね、以前「なぜ桜なのか?」と植木職人に聞いたことがありますが、桜は成長が早く十年待てば成木になり、花を楽しむことができるのだそうです。極めて合理的でもありますね。会社を辞め今の仕事についた若い頃、もう鬼籍入りしてしまいましたが、尊敬する中小企業の経営者にいただいた言葉があります。
 

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2005/03/28

子供たちの体験記(7)

<麻美さんの感想>
◆今日は朝、最初にお姉ちゃんを起こしたよ!!偉いでしょ♪ 最初このゲーム、本当意味わかめで、嫌気が刺した!!デモやってるウチにやり方がわかって、楽しみました。1回もお金があがらなかったけど、それもそれなりに楽しかった!!デモ、現実におきてほしくないなって凄く思えた!!サラ金たのし~!!
<<麻美さんへ>>
「サラ金たのし~!!」は冗談ですよね。講義のときにも話しました。サラ金と銀行は本来まったく違うものです。最近金融機関が堕落してきて境目がなくなって、サラ金とシームレスにつながってきているので、とても注意が必要です。それが「自己責任」という言葉で語られていることです。それもあってしっかり「お金」について勉強してほしいのです。お金を借りることは『未来の自分の生命』を捧げることです。この瞬間今の楽しみのために自分の未来を費やしてはいけません。最悪は家族の生命まで巻き込んで人生すべてを投げ出すこともしばしばです。私の周囲でも数々見ている光景です。講義のところでも話しましたが、そういう悲惨なことは人前に見せないようにしているので、お金を借りると、いいことがあるようなことばかりメッセージとして送ってきます。ゲームの中では、会社経営ですから借入金も必要になります。未来のために使う目的なので、ある程度のバランスで必要なのです。会社経営の場合でも、業績が悪いのに、構造改革は痛みがともなうからといって借入金で給料を払ったり経費に使ったりしてはいけないのです。今の日本の国はその一番いけないことをしているのです。我々大人が辛いので、国の構造改革をしないで、国債という借金で今の楽しみを買って、若い皆さんの生命であがなおうとしているのです。その上サラ金が株式市場に上場したり、銀行がサラ金もどきの業務で利益を上げるようになって、さらに若者を食い物にしているのは同年代の人間として申し訳ないと思っています。

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2005/03/26

子供たちの体験記(5)

<祐さんの感想>
◆今日の講演会!!最初から最後までしっかり理解できなかったのが残念↓↓だけどとってもいい時間に紅美が来てくれた。紅美ちゃんが来てくれたおかげでトロピカル社が1番になった。とっても嬉しかった。今日、講演会があって本当によかったって思いました。またあったら是非やりたい。                   
<<祐さんへ>>
お姉さんに助けてもらってよかったですね。学校の勉強もいいけれど、家族でゲームをやるといいですよ。テレビゲームではなくて、人生ゲームのようなものです。また参加してください。
<紅美さんの感想>
今日は途中参加だったけど、本当に楽しませて頂きました。ビジネスというものに興味がなかったわけではないけど、今まで、ビジネスに関する知識に触れることがなかったので、すごくいい経験ができました。自分で会社をおこすには、とても大きなリスクがいるから私は参謀として活躍しようっと? 
<<紅美さんへ>>
途中からルールもわからず祐さんの応援に参加して、見事でしたね。参謀として活躍するのは、トップより難しいところがあります。自分がどんなに手柄を立ててもトップのものと割り切っていく、自分の欲のコントロールが必要です。リスク避ける気持ちも分かりますが、どんな立場でも人生はリスクがついて回ります。リスクを予測してそれに応じた対策を打つことを心がけてください。若いのですから、リスクの取り方を学んで、参謀になるなんてまだ決めないで主役を目指してください。
  

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2005/03/24

子供たちの体験記(4)

<麻美さんの感想>
◆今日は感想の紙が大きかった。漢字を沢山やって殆どできなかった。CSポイントかなり低いと思った。だって今日、朝起きたら3時だったんだもん。だめじゃんね~。すごいもったいない事しちゃったんだなぁって思ったよ。でも、ホラ!こんなに字がきれいだよ。たかやんやったじゃん。
<麻美さんへ>
 朝起きたら3時って午後のこと?それはもったいないの二乗ですね。若いときの一日はとっても貴重です。年取ればいやでも毎日寝るようになるから、若いときは、勉強するにも、遊ぶにも時間(生命)を上手に使ってくださいね。
平均寿命が伸びたのですが、青春の部分が伸びたのではなく老年の部分が伸びたのです。

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2005/03/23

子供たちの体験記(3)

子供たちにCSが顧客満足の略であるとか、その意味するところを話したりしなかったのですが、ゲームの中でCSポイントがないとお客様に選ばれないことに気づき、自分にとってCSとはなにかを感じはじめています。塾長たかやん先生のガイドが効を奏したようです。私の期待に十分答えてくれて、うれしい限りです。ビジネスの世界では顧客満足(CS)が大事といわれてもう十年以上にになりますが、CS以前の問題を置き去りにして、「目先の売上のために」掛け声を上げている会社も多くみられますが、子供たちの理解はとても素直です。われわれ大人たちもまず自分の足元から見直しをしたいですね。
<健人君の感想>
◆CSポイントをあげるには漢字をもっと読めるようにする。遅刻をしない。朝、早く起きる。大きな声で挨拶す?...など。今書いたことをできるかぎり頑張る。今日も遅刻してすいませんでした。今度からは15分前位に家を出るようにする。
<<健人君へ>>
 自分では防げないやむをえない遅刻もありますから、遅刻ゼロにななりませんが、日々5分前に行動するだけでほとんどの遅刻はなくなります。私は腕時計も、我が家の時計も身の回りの時計は全部5分進めてあります。電波時計は買えないのです。はじめにお話したように「時間=人生=生命」という等式から考えると遅刻は自分の生命を無駄にしていることになりますね。自分を大事にしてください。社会に出ると許されなくなりますから今のうちに自分の身体に癖をつけておいてくださいね。

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2005/03/22

目的と手段

ビジネスマンに「経営の目的は?」と問うと「利潤の追求」という答えが一番多いのですが、利潤はその一段上の目的である存続(長期維持発展)のための手段です。何のために存続(長期維持発展)するのか、といえば、やはりお客様への「お役立ち」でね。これをはずしたら存続できませんから、最上位の目的が「お役立ち」お客様が企業の環境で、環境の変化に合わせて企業を変えて進化させていくという発想が不可欠です。いまこそ「何のために」「何のため」と赤ん坊のように新鮮な疑問をぶつけて、目的を明らかにしないとミスリードしてしまいます。産業社会では、社名を見れば商品がわかる企業のほうがドメインがはっきりしてよかったのですが、いまでは社名(過去)に縛られて、構造改革ができない企業も多いのではないでしょうか。今の商品、サービスで「お役立ち」ができないとなれば、商品、サービスを変えていくか、お客様を変えていく以外に存続は出来ないのですから。時折「お役立ち」という究極の目的に帰って考えると、存続のためのいい知恵が浮かぶのではないでしょうか。

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2005/03/19

子供たちの体験記(2)

<見学してくれたお母さんの感想>
 昨日は、一日走太がビジネス塾でお世話になり、ありがとうございました。午後のひとときでしたが、私も見学する機会を頂き、感謝しています。私のイメージでは、「スーツ姿の講師が実践的な話をする。講義をする。」といったものでした。ところが、和室で車座になってゲームをしていたのですから、私のイメージの貧困さ(固定観念そのものが古い!?)にいきなりガッツーン!とショックを受けました。面白いゲームでした。そして難しいゲームでもありました。私が部屋に入ったときには、中学生2人が寝ころんでいました。疲れたら寝ころんでしまうラフさに、最初はやわらかい空気を感じていましたが、じきに分かりました。ゲームがとっても難しく、根気がいることを。高校生の頃夢中で遊んだ「人生ゲーム」を思い出していました。あれは、誰でも参加できて誰でもハッピーになれるチャンス(幸運)があるけれど…。
 

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子供たちの体験記(1)

<創記君小学六年生の感想>
当初はよく分からなかったけど、とりあえず戦略的なことばかりをしていたら失敗しちゃったので、基礎を固めたら成功したから“基礎は必要だ”と思った。
<創記君へ>
 あれは失敗ではないんです。戦術的なことはすぐに成果がでますが、戦略的なことはすぐには成果が出ないので、
前半二期の戦略の成果が後半の二期に出てきたのです。できれば前半にもう少し基礎固めをしていたら、前半の落ち込みが軽くて済んで、後半の成果がもっと実感できたと思います。なにごとも成果が見えないから失敗と考えないほうがいいのです。創記君は難関の有名中学の受験に合格しましたね。でもたとえ試験に落ちたとしても精一杯準備をした上なら、それは失敗ではないのです。その経験が必ず次に生きる(自分で意識しなくても)ものなのです。うまくいったけどいまは潜在的なパワーになっていて成果に結びついていないだけなのに、失敗したと思ってしまうと折角の潜在的な蓄積が出てこなくなってしまうのではないでしょうか。中学、高校、大学と基礎固めをしっかりやってくださいね。創記君のような戦略思考のある小学生と出会えてうれしかったです。将来を楽しみにしています。

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2005/03/14

中高生とマネジメントゲーム

かねてから子供たちに自分なりにビジネスのこと、今の世の中のこと、受験勉強には直接関係ないけれど、その先でもっと大事なこと、大学入学がゴールではないこと、などなど話してみたいと思っていました。市議会議員で塾の先生兼経営者という方と縁ができて、その先生の熱血ぶりに刺激されて塾生に是非教える機会をつくって欲しいとお願いして、とうとう三月十二日土曜日に実現しました。下は小学六年生から大学生、ひとりはすでに社会人、共通しているのはすべて熱血先生の教え子ということくらい。

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2005/01/14

自立化

昨年中小製造業の経営者、後継者を対象にした研修の仕事をいただきました。テーマは「自立化」です。昨年話題になった「自己責任」に通じるものがあります。自立化を製造業では一言で「脱下請け!」といいますが、製造業といわず,中小といわず,企業といわず、個人まで含めて日ごろから、原点から考えておきたいテーマです。「自立」という言葉を広辞苑で引くと「他人の援助を受けず自分の力で身を立てること」とあります。類語の「自律」は「外部からの制御から脱して自身の立てた規範に従って行動すること」と記されています。僕なりに整理すると「自分の命は自分で守る」ということです。例えばBSE問題で呻吟している吉野家も単品経営で大躍進しましたが、食材である牛肉の九十数パーセントをアメリカ産に依存して、好業績の影に大きなリスクを抱えていたわけですから、「自立化」という視点では失格です。「全頭検査は根拠がない、科学的根拠がない、だから早期解禁」は自分が利益のために切り捨ててきた自分の命の安全を優先して、お客様の安全をないがしろにした自己中心的な発言です。科学的根拠という錦の御旗が危険です。自立しているということは命の糧を分けておくことです。業界、得意先、などすべて1/3以下に止めておくことです。
 僕の就職は戦後最大の不況と言われた昭和40年不況のど真ん中でしたが、就職先を選択するに際して、企業を選んだ条件は、企業規模、知名度といった一般的な選択基準ではなく小さくてもいいから製造業で、自社ブランドの製品を作っている会社でした。プライシングを自社でできるかは大事な自立の条件です。選んだ会社は今では東証一部の上場会社、同期入社の仲間の多くも役員になりました。自分が12年勤務してドロップアウトしてしまったことは予定外、思い通り行かないのはむしろ自分のことですね。
 個人のことでは数年前にロバート・キヨサキ著「金持ち父さん貧乏父さん」がベストセラーになりましたが、この本の中で「収入の道をダブルに」、「持ち家は資産ではなく負債」といった日本人の多く方々の価値観を転倒するような話が沢山出てきました。この本のテーマも家庭の命の糧である収入をどうやって確保するのか「自立」がテーマなのです。年金も当てにならなくなった今日、宮仕えの個人の方々も自立化の備えをすることが家庭の命を守る自己の責任なのです。収入支出を管理する従来の家計簿だけでなく、貸借対照表をつくる必要があります。
 企業の決算書も損益計算書と貸借対照表がありますが、中小企業の経営者多くも家庭と変わらず、損益計算書しか見ていません。「自立化=自分の命を自分で守る」は貸借対照表を健全に保つことです。健全というとすぐ「無借金経営」を連想しますがそうではありません。無借金でも手元流動性(自由になる現金)がないといざというときに間に合いません。今日のような不連続の時代では借入金でもいいから手元流動性を厚めに持つことが安全の第一条件です。

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2004/11/14

河井継之助と山田方谷

若い頃、司馬遼太郎の「峠」を貪るように読んだ。司馬遼太郎が武士の中の武士と賞賛する河井継之助にただあこがれるばかりだった。ただ一点心に引っかかったのが、クライマックスの北越戦争に突入せざるを得なくなった小千谷会談決裂。英邁な河井継之助が知恵の限りを尽くし武装中立を宣言して、長岡藩を官軍、幕軍双方から距離をおいた。しかし官軍の居丈高な降伏勧告に膝を屈することができず、ついに官軍と戦端を開き長岡藩は焦土と化した。藩士はもちろん民百姓までを生き地獄の中に投じてまで、なぜ負ける戦に踏み込んだのか。何を守りたかったのか、膝を屈するべきではなかったのか。若い自分には答えが見つからなかった。この本を読んで豪放磊落、傲岸不遜な河井継之助が生涯唯ひとり師と仰いだ山田方谷も、備中松山藩を背負って同じ立場に立ったことを知った。徳川幕府最後の老中板倉勝静を藩主としていただく松山藩は賊軍として逃れようもない、ぎりぎりの交渉の末無血開城、血を流すことなく松山藩を存続させて明治維新を迎える。師山田方谷と弟子河井継之助の違いがここに現れている。 
 若い頃河井継之助にあこがれつつも心に残った微かな疑問が、30年後「炎の陽明学」を読み山田方谷を知るに及んでようやく解けた。朱子学、陽明学を究め、学んだものを「知行合一」の実学として用いた山田方谷の生き様を知ることで、「学ぶ」とはなにか「致良知」とはなにかあらためて確認できた。日本人一億二千万人個々の構造改革が求められている今、上杉鷹山も足元にも及ばない構造改革の真髄を知る上でも、「炎の陽明学-山田方谷伝」は二十一世紀の日本を導く立場の方々に是非読んでいただきたい一冊だ。

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2004/11/11

おしんの「しん」は親切の「親」

 おしんの「しん」は辛抱の「辛」ではなく革新の「新」だと書きました。実はもうひとつ隠れたキーワードがあります。おしんの「しん」は親切の「親」です。今言うところの顧客満足です。日本髪の技術を流行りはじめの洋髪にむけて成功したのですが、その時の顧客は当時流行りはじめたカフェの女給です。伝統的な日本髪を結う女性が多い中で、洋髪を結いはじめたのはやはり貧しさから抜け出すために新しい仕事に就いた女性たちだったのです。彼女たちの多くは文字を書くことが出来ないのです。山形の奉公先で読み書きをしっかり仕込まれていたおしんは、達筆な文字で彼女たちの恋文の代筆をしたのです。それがリピート、口コミを支えたのです。「技術がいい」は当然ですが、それを支えたのが恋文の代筆でした。少々同業者より高くても選ばれるのです。伊勢で魚の行商をはじめたときも当然先発の行商人がいるわけですから、後発のおしんが子連れで箱車を押して一日中足を棒にして歩いてもさっぱり売れません。お客だって当然馴染みの行商人に不義理をする嫌な思いまでして、店を変える気にはなれないのです。変えるには相当の理由が要ります。夕暮れまで歩いてさっぱり売れないおしんは、とうとうタダで魚を配ってしまい箱車を空っぽにして戻ります。諦めたのではなのです。翌日また箱車に魚を満載して、今度は魚の価格を幟に大書して回りはじめるのです。いままで相対売買で不透明な価格をはっきり明示しました。今度は夕暮れを待たずに完売です。それもそのはず昨日配ってしまいましたから、今日の魚は売れ残りは一匹もありません。新鮮そのもの、その上に昨日タダでもらった義理があります。義理は子連れの姿への同情に変わります。その上に価格は明示されリーズナブルとくれば売れない訳はありません。高品質、義理人情、価格と三拍子揃っています。まさに親切の「親」ここに極まるです。顧客満足経営の元祖、戦後のスーパーも大成功です。「辛」「新」「親」三つの「しん」があればいつの時代乗り切っていけることをおしんは身を持って教えてくれています。若いひとたちには老中がまた「辛抱」という価値観を押し売りするという先入観を捨てて、「新」「親」の視点で一度は見て欲しいドラマではあります。

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2004/11/06

おしんの「しん」は革新の「新」

 中小企業経営者の集まりで、「景気が良くなったといわれているのに、ちっとも回ってこないのはなぜか?」という問いをいただきました。今は昔、景気は飛行機の離着陸に喩えられていました。景気が良くなる離陸のときは、機首に喩えられる大企業、都会の景気が良くなって、最後に尾翼の中小企業、地方の景気が回復します。景気が悪くなる着陸のときは、まず後輪が着地して最後に前輪が着地します。以前は早い遅いはあっても辛抱してれば回ってきましたがいまは、辛抱していても回ってこないのです。大企業も史上最高利益、とかバブル後最高利益とか新聞のタイトルが踊っている企業は、リストラを完了させた企業と長年新技術、新商品にこだわってきた企業であって、辛抱して待っていた企業ではないのです。問いをいただいてしばらくは、どんな答えを期待しているのか真意が良く理解できなかったのですが、二十年前に拙著「戦略経営の実践」に書いたり、おしゃべりしてたお話を思い出してお話しました。
 私の答えはいたってシンプルです。「もうしばらく我慢して」とか「頑張りましょうもうすぐ夜明けです」といった答えを期待している方には、期待する答えにはならないのですが、昔のように辛抱して待っていても回ってこないのです。「待ち人来たらず」です。 「おしん」が大ヒットしていた、二十年以上前から私の答えはひとつしかありません。「おしんの『しん』は革新の『新』」です。おしんをみる度に、日本人はテレビや居間の調度品、鏡の中の自分を眺めながら「おれも昔は貧乏だったなあ!」「良く辛抱したもんだ!」「よくここまできたもんだ!」と昔を懐かしんでいました。アジア、アフリカ世界中で大ヒットしましたが、貧しい低開発国の人々は、「日本も昔は貧乏だったんだ」「それなら俺たちだって辛抱すれば」と思いながら見ていたのでしょう。キーワードは「おしんの『しん』は辛抱の『辛』」でした。そもそもそれが間違いだったのです。「時の流れ」に身を投じないで、岸にしがみついて、辛抱していても流れに取り残されるばかり,そのうちに力尽きて溺れてしまうのが落ちです。
 おしんは辛抱して成功したのではないのです。もちろん人一倍の努力をしましたが、それは当たり前、努力は当然でそれはおしんの成功の原因ではありません。おしんは困難に遭っても、過去に成功したことを繰り返したことはありません。16歳で山形から逃げるようにして上京したおしんは髪結いの修行に入ります。普通は12~13歳で修行に入り十年の修行で独立するのですから16歳では遅すぎたのですが、おしんは19歳三年で独立しました。持ち前の努力と辛抱で十年の修行を三年に縮めたわけではないのです。当時流行りはじめの洋髪を結って独立した最初の月に、当時希少価値だった大卒の初任給25円の二倍の50円を稼いでしまいます。当時一人前の日本髪の技術者は流行りはじめのあやしげな洋髪を結おうとしなかったのですが、伝統的な日本髪の技術を新しい流行に応用したおしんのイノベーションが成功の要因です。ぼんぼんの夫が経営する羅紗屋が経営不振に落ちいったときも、彼女は得意の髪結いに戻らないで、当時流行りはじめた子供服の既製服を製造販売して大当たりします。その後、嫁いびりに耐えられず独立、伊勢で魚の行商から身を起こしお店を持つまでに成功し、戦後はスーパーへと変身していきます。
このおしんの自己革新が成功の秘訣であり、チャレンジとは時の流れに流されるのではなく、流れに乗ることです。 実は古来より舶来の知識技術を取り入れて自分たちに合うように磨き上げてきた、この自己革新能力こそ日本人の真骨頂だったのではないでしょうか。個人、中小企業など弱者こそ自己革新が生長(ながいき)の原動力であって、辛抱、努力は必要条件ではあっても十分条件ではないことをおしんの物語から学びたいものです。

 

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2004/10/25

孫悟空とお釈迦様の掌

西遊記に孫悟空がお釈迦の掌の上から逃げ出す場面がありましたね。きんとん雲に乗って一気に掌から飛び出します。飛んで飛んで飛んだ先に大きな柱にぶつかって、これが天上の終着点と落書きをして戻って来ると、お釈迦様は笑いながら孫悟空に指を見せます。その指には孫悟空が書いた落書きがあります。孫悟空が何度挑戦しても結果は同じでした。しかしこの話はお釈迦様は孫悟空がどんなに暴れても、悟りきって余裕をもって接していたと思わないほうがいと思います。どこまで許容できるかお釈迦様も必死になって孫悟空が指の間をすり抜けて飛び出すのを掌を広げ指を伸ばしている姿を想像してはいかがでしょう。社長と社員、夫婦、親子、お客様それぞれ自分の立場を置き換えると、写真は西安の夜店で見つけた孫悟空です。いま自分の戒めとしていつも机の上でこちらを眺めている孫悟空がいます。
Pict0012.jpg

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2004/10/15

デフレが止まらない本当の理由

日本経済は1970年代からすでに供給力が国内需要を上回り供給力過剰を続けていて、長い間その供給力過剰を輸出ドライブで消化してきたのです。プラザ合意で輸出依存に凝り固まった頭に冷や水を浴びせられ、にわかに国内需要を拡大しょうした経済政策は過剰流動性を生みバブルを引き起こし、さらに供給力を増大する結果になりました。以後今日まで続いているデフレの原因はメーカー、スーパー、デパート等々製販挙げて長い間積み上げた供給力過剰の問題であって決して国内需要の不足の問題ではないのです。メーカーの供給力は時間の経過とともに技術も生産設備も陳腐化し、おのずから削減されますが、スーパーをはじめとする流通業は店舗と社員が供給力ですから、目に見えないところで陳腐化しているのに、目に見えるところは陳腐化しないので、みずからは気づかず供給力の削減がすすまないのです。
 ダイエーの整理が産業再生機構入りでどうにか最終決着がつきそうですが、遅きに失した感があります。すでに6、000億円を超える公的資金という名の国民の血税を投入しています。それでも相変わらずの安売り体質に変化は見られず,同業他社の足を引っ張るだけで業績も回復していません。今度の産業再生機構の再生スキームでさらに4、000億円以上の血税が投入されるようです。これでホラー映画のゾンビのように生き返ったら、迷惑するのは大手スーパーや地元で必死に努力している中小スーパーではないでしょうか。特にダイエーに恨みがあるわけではないのですが、ダイエーに象徴される企業再生の仕組みがデフレが終わらない本当の原因だと思うのです。政府はバブル崩壊後の14年間国内需要不足を理由に公共工事に税金を投入し、流通救済、銀行救済、ゼネコン救済と供給側を守る経済政策に終始してきました。資本主義の世の中勝ち組だけで運営している政府も、勝ち組と思っている主流の経済学者も勝ち組の供給側に立って物事を考え問題解決をしてしまうのでしょう。デフレの原因は供給力の過剰ですから、救うべきは事業に失敗して債務過剰で駄目になった企業ではなくて、整理したときに影響を受ける中小企業や社員など弱者の側なのです。乱暴なようですが一度負けた企業が退場して供給力削減がすすまない限りデフレは止まらないのではないでしょうか。一言付け加えるなら、青臭いと思われるかもしれませんが「価格破壊」一辺倒ではなく、作り手、売り手、買い手三者が満足できる、共生できる価格を模索し続ける「信頼」を日本経済に取り戻したいものです。「信頼」ほどコストの安いものはないのですから。
 負け組みとは勝ち組同士の闘争に敗れた者のことではなくて、いつも闘争のとばっちりを受ける弱者であり、その弱者が救われない社会は極めて不安定な、悲惨な、危険な社会になると思うのです。


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2004/10/04

悪意なき欺瞞

小泉改造内閣は郵政民営化を最優先課題として発足し、竹中平蔵を担当大臣に据えました。小泉政権は政権発足以来構造改革を旗印に掲げていますが本当に改革は進んでいるのでしょうか。ジョン・K・ガルブレイスの新著「悪意なき欺瞞」を読んで、この小泉政権の掲げる改革の裏にもガルブレイスの「Innocent-Ffaud]を秘めてるように思えてきました。訳者は「悪意なきー欺瞞」と訳しましたが、辞書を引くと「Innocent」には「無邪気な」「無害な」といった意味もあり、「Fraud」には「詐欺」といった意味もあります。ガルブレイスはこの本の中で「資本主義」「市場システム」「株主主権」といった日常当たり前に使われている経済用語の中に潜む欺瞞を明らかにしています。
 規制緩和を掲げ「教育、医療の株式会社の参入を認めよ」と、株式会社にすればなんでも解決するという風潮にもこの「Fraud」のにおいを感じます。自立、自己責任と声高に叫ぶ裏にも弱者切捨てを正当化する強者の論理が見え隠れしています。努力が報われる社会という美名も、もっともらしく反論の余地もないように聞こえてきますが、誰が唱えてるのかを見極めることが大事です。バブルの後始末として公的資金という名の税金が投入されているのに、個人レベルではバブル期に購入したマイホームの債務で破綻した個人は自己責任の原則のもとに放置されています。これらの矛盾がどうして起きているのか。ガルブレイスはリベラル経済学の泰斗という立場から解き明かしてくれています。あとがきの中で訳者の佐和隆光教授はアダムスミスの「『自由放任』私利私欲の追求が全体最適をになる」というFraudに対して、インドのノーベル賞受賞経済学者アマルティア・センの「個人、そして企業の行動規範は、私利私欲の追及に尽きるわけではない。使命感(コミットメント)と他人への思いやり(シンパシー)が私利私欲の追求に劣らぬ行動規範なのである」に共鳴すると述べています。この「使命感と思いやり」を信じて取り戻すことが著者そして訳者がこの本に込めた願いなのではないでしょうか。
 一言付け加えるとこの本を読んで納得するだけでは駄目だと思います。流れに棹をさして流されることでもなく、ただ流れを眺めるのでもなく、この「Innocent-Fraud]の止まらない流れを見つめつつ、その上であらためて自分自身の自立、自律を求めてくことが大事なことのように思います。
 

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2004/10/02

野茂の切り開いた道

熱心な野球ファンではない私でもこのところ毎日イチローのヒットが気になっていました。日米の野球ファンがイチローの積み上げる一本一本を注視してきましたが、それも残り一本になりました。松井秀喜のホームランも31本と日本人が連日メジャーリーグで大活躍です。この日本人の活躍のきっかけを作ったのはなんといっても野茂のおかげです。野茂は日本に残れば年収一億数千万円を約束されていたのですが、躊躇することなくすべてを捨ててメジャーリーグを目指しました。当時のメジャーリーグはストラキが続き人気もどん底でした。野茂はそのどん底へむかって年収800万円のテスト生として第一歩を踏み出したのです。以後野茂の活躍に続けと日本の選手が大リーグを目指すようになり、近年は契約金、年俸など経済的にも恵まれた条件で渡米しイチロー、大魔神、松井と大活躍で、われわれも楽しませてもらっています。日本人のメジャーリーグでの活躍を見るたびに、誰がいかに活躍しようと、この野茂の決断と行動を思い起こし、藪の中に一筋の踏み跡を残した野茂英雄に拍手を送りたいのです。いま振り返るとあのときが日本のプロ野球が進化した瞬間です。今秋のライブドア、楽天の新球団旗揚げも日本の野球界にとって新たな進化の兆しを予感する出来事です。
 原価管理の世界では、この野茂が捨てた一億数千万円を思決定のための機会原価(オポチュニティコスト)といいますが、人生には「捨てることによってしか得られないもの」がいかに多いことか。老中になっても、なかなか捨てられないことばかり「捨てる勇気」を持ちたいものです。
 

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2004/09/28

孫悟空の金の輪と経営理念

まずご存知西遊記のくだりから、石から生まれた石ザルの孫悟空は持ち前のエネルギーを持て余し、天界で大暴れします。あまりの乱暴狼藉に怒ったお釈迦様は孫悟空を大岩の下に閉じ込めてしまいました。それから月日は流れお釈迦様の予言どおり、三蔵法師が天竺へ向かう旅の途中、大岩の下敷きになって動けないでいる孫悟空の前を通ります。三蔵法師の祈りで大岩の下から出ることができた孫悟空は予言に従って、三蔵法師の天竺への旅に随うことになりました。出発に先立って三蔵法師は金の輪を孫悟空の頭に嵌めて随伴の印にします。
 旅の途中孫悟空は自分の持ち前のエネルギーを持て余し繰り返し悪さをします。いよいよ手がつけられないほど暴れると三蔵法師はお経を唱えます。三蔵法師がお経を唱えると孫悟空の頭に嵌められた金の輪はじわじわと孫悟空の頭を締め付けていきます。痛みに耐えかねた孫悟空はしぶしぶ三蔵法師のいいつけに従うことで窮地を脱します。金の輪に締め付けられる痛さを忘れては、悪さをし三蔵法師のお経に苦しめられることを繰り返しながら、天竺への旅を続けていきました。
 産業社会が終わりがむしゃらに突っ走る時代は終わりました。四日市喘息、水俣病やヒソ中毒事件など企業がお客様や社会に悪影響を与えた事件も多々ありましたが、弾劾されるまでにはかなりの時間がかかりました。今はばれたらたちどころに雪印乳業、三菱自動車のように客離れという形で、企業の存亡を問われるほど厳しく弾劾されてしまいます。発展途上の昔なら庶民も「豊かになるためには、少々のことは」と見過ごしていたのですが、日本もここまで豊かになると「もっと豊かになりたい」とは思っても「そこまでしなくても」とブレーキが働きます。産業社会も終焉し、ポスト産業社会は情報社会と定義され目にみえないモノを売り買いする時代になり、「理念なき経営は滅びる」といわれるようになりました。さて中国の明の時代の物語孫悟空となんの関係があるのでしょうか。
 中小企業といわず大企業といわず経営者や経営者予備軍はみなさんは孫悟空なのです。孫悟空に喩えると世の経営者の皆様に怒られるかもしれませんが誤解しないでください、ほめ言葉のつもりです。誰でも経営者になれるわけではありません。経営者は好むと好まざるとにかかわらず戦わなければならないときがあります。エネルギッシュで闘争心が旺盛でなければ経営者にはむかないのです。三蔵法師に随伴した孫悟空はもちろん、猪八戒、沙悟浄もみな実は仏の化身、志は高いが弱々しい三蔵法師の旅(目的)を遂げる手助けをするのです。だからエネルギッシュで闘争心がないと目的を達することはできません。まさに経営者ネバギブアップのパワーです。エネルギッシュであるがゆえに時折目的と目標を取り違えて暴走してしまうことが起きるのでしょう。孫悟空なら三蔵法師がお経を唱えれば暴走も納まりますが、経営者は三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄が一体ですから、経営者が暴走したら誰もお経を唱えてくれません。社員は心ならずも一気呵成に暴走します。一緒に走らなかったら脱落なのです。不祥事を起こした企業の経営者が、テレビの前でよく「自分は指示していない」「社員が勝手にやったことだ」といますがすべての発信源は経営者の「念」にあります。
 経営理念という金の輪を自分の頭に嵌めて、日々理念というお経を唱え、金の輪を締めつづけていれば、エネルギーが余っても暴走しないようになるでしょう。孫悟空の金の輪も、企業の経営理念も自らを破滅から守るためのものです。最近とみに企業の社会的責任といってCSRが声高に叫ばれるようになりましたが、CSRの前に経営理念の遵守を徹底しないと仏作って魂いれずになってしうのではないでしょうか。むしろ経営理念の徹底が必然的にCSRに行き着くのではないでしょうか。

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2004/09/24

サル!草履を持て!

ガッツ石松の「サル!草履を持て!」のCMを見ると子供の頃読んだ太閤秀吉の出世物語のマンガを思い出します。ご存知のように冬の寒い深夜に信長が部屋から飛び出してきます。日吉丸は、懐から暖めておいた草履を差し出します。日本人なら誰でも知っている名場面です。きっと「冗談じゃないそんなゴマスリまでして偉くなんかなりたくない」と思った男の子が多かったに違いない。私もその一人。しかしそれが間違いだったのです。あの信長がそんな単純なゴマスリで部下を引き上げるはずはないのです。あれはたとえ話なのです。
 秀吉は常々「信長様は次はなにをするのか」と想像を巡らせてたのです。「信長様は次は美濃攻めだな」それには「墨俣に城がいる」それには「川並衆の力」がいる、それならと「蜂須賀小六と誼み」を通じて待っています。墨俣の築城に上役が次々に失敗するのを横目で見ながらじっと自分の番を待っています。「サル!草履を持て!」さあ出番です。サッと墨俣の城を一夜にして差し出します。草履はたとえ話、常に信長の次の行動を予測して準備をし、与えられた仕事を120%こなした結果の出世物語だったと思います。「信長様次はなにをするつもりですか?」と聞いたらきっとその場でお手打ちだったでしょう。
 お客様への対応も同じではないでしょうか?お客様に、次はなにをしたら、喜ぶかどんな商品を提示したら買ってくれるのだろうか?お客様がまだ気づいていない、商品、サービスを一歩先んじて提供し続ける、「一歩先のお役立ち」が「サル!草履を持て!」の裏の問いかけだったのではないでしょうか。
 昨年還暦記念旅行でエジプトへ行き、ナイル川をファルーカという大き目のヨットでクルージングする機会がありました。アラブ人の少年が歌を歌い巧みに小船を手で操りながら、係留されたヨットの周囲を回っています。歌っている歌がなんと昔流行した「ヤームスタアファ」「今や悲しき六十歳」でした。たとえ話の裏の意味に気づいたら「今や・・・・・・・」なのかもしれませんね。

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2004/09/22

財産の継承はラグビー

「事業の継承は陸上競技のリレーのイメージで」と書きましたが、おなじ継承でも財産はラグビーのイメージ、それも自分ではトライできないラグビーです。財産(ボール)を持って先頭を疾駆しています。敵(継承に纏わる諸問題)が執拗に絡んできます。ゴールに近くなればなるほどこちらの脚力は落ち、敵が纏わりついてきます。ついには倒れて敵が覆いかぶさってくるのです。財産の継承で揉め事にもよく出会いますが、もめる原因の多くはボールを最後まで持って離さなかったひとの欲にあります。この世にいる人間はあらためてボールを抱えゴール目指して走らなければならないのですからもめるは当然です。ボールを持ったひとは、自分ではトライできないボールをどのタイミングで、後ろを走っている味方の誰にどれだけパスするか、すべてボールをもったひとの責任なのです。早くパスしてしまうにも無責任なら最後まで持ったまま押しつぶされるのも自分の責任、タイミングがむずかしい。自分で思っているより少し早いパスを心がけたほうが結果はいいようです。
 中小企業の継承が難しいのは、事業と財産が分かち難く一塊になっているからです。事業のバトンは一人の未来の走者に前を見ながら手渡し、財産というボールは後ろを走ってる複数の走者に、振り向きながら投げてパスしなければならないからです。ともするとバトンもボールも後ろの走者に投げてしまったりします。
 大企業では権力をボールと間違ってしまうのでしょうか、ついボールに執着して後ろの走者と一緒に持って走っているシーンを見かけます。そのうち二人の足がもつれて、転倒すると、バトンはすっ飛び、ボールは方向感なく跳ねていきます。権力もバトンです。持った者の責任として、未来の走者に陸上競技のバトンとしてしっかり手渡したいものです。老中を歩きはじめ、周囲で転んだり跳ねたりしているのを見るようになると、自分には縁のない一抹の淋しさを味わいながら、だから岡目八目よく見えるのだと納得してます。

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2004/09/20

”棲み分け”でプロ野球問題を考える

今西錦司は生物全体社会は常に安定を志向している、生物全体社会を構成する種社会、その種社会を構成する個体は、全体と個の共生、共存、競争を通して安定を維持していると説いています。仮に生物全体社会を産業全体、種社会をプロ野球業界として、球団を個体と当てはめると11球団、次に10球団と個体数が減っていくことは種社会としては種の滅亡へ直結していますから好ましくないのです。プロ野球全体としては球団が増えて競争が盛んになったほうが都合がいいはずです。個体を構成する選手にとっても細胞が競争によって活性化します。球場、ホテル、弁当、ビールなどなどプロ野球を取り巻く近縁の産業も共生して潤っているので、狭義の球団が儲かっていない、それなのに選手のギャラが高いなどと問題を矮小化しては全体が見えなくなってしまいます。もしプロ野球という生物だったら当然のことのように年老いた近鉄とオリックスの合併、ダイエーとロッテの合併も進み、楽天、ライブドア、シダックスが新球団として誕生するでしょう。福岡と釜山という立地からもダイエーとロッテが一緒になれば今後アジア野球の拠点としても面白くなるのではないでしょうか。一リーグへという意思の働きこそ、競争進化論に毒されているようにみえます。今はファンの嫉妬心を掻き立て「選手の年俸や契約金が高い」という枝葉の問題にファンの目を向けて、問題を矮小化して選手とファンの間を分断してはいけないのです。プロ野球という種社会が縮むということは産業全体にとっても大きな損失です。
プロ野球の今日的問題は経済全体に共通する問題でもあります。形ある物を売る時代は終わったのです。情報社会はエンタティメントという目に見えないものを売る社会ですから、エンタティメントがわからないわれわれ老中世代はそろそろ控えて、若い世代にすべてを委ねたほうがいいのではないでしょうか。権力を握っている老中の英断がいま求められています。事業は未来へのバトンタッチです。 

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経営に終わりはない

1.第一級の経営書
 1986年11月文藝春秋社から藤沢武夫著「経営に終わりはない」が出版されました。藤沢武夫は本田宗一郎と二人三脚で創業し今日のホンダの基盤を作り上げた方ですが、本田宗一郎を表に立てて、自らは裏方に徹して、マスコミにも出ず、講演も、書くこともほとんどなかったのです。この本は著者が引退から十四年経ち、「本田-藤沢」の創業理念と、二人三脚で作り上げてきたホンダの経営のタテ糸を語ったものです。ときあたかもプラザ合意の翌年、日本経済は、未曾有の円高で呻吟し、方向感を失っていたときでもあります。太平洋戦争の廃墟から立ち直った日本経済はそれから四十年、、ジャパンアズナンバーワン、世界一の経済大国ともてはやされたましたが、1985年のプラザ合意で鉄槌を下されて、目にはみえませんが再び廃墟と化したのです。日本のビジネスマンにいまこそ原点に帰れと著者が贈ってくれたエールだったのかもしれません。何度読み返しても涙がにじみでる本です。
2.夢→念→仮説→検証
 企業は大きな矛盾を抱えて誕生します。生きとしいけるものの命は有限なのに、無限の命を求めていく宿命を負っています。起業しても幼児死亡率が高く1/3は三年以内、2/3は十年以内に死を迎え、首尾よく成長軌道に乗った企業も創業者の命の衰えと共に”創業の理念”も老いていきます。企業の技術、商品、サービスは経営理念を源泉としているのですから、温泉騒動は他人事ではなく見た目こそ違ってもそのまま企業の問題なのです。
 だれが言い出したのか「P→D→C→A」をマネジメントサイクルと言いますが、私は常々それが間違いのはじまりだといってきました。それは管理(コントロール)のサイクルであり、マネジメント(経営)サイクルというからには「夢→念→仮説」の第一のエンジンサイクルと検証の第二のエンジンサイクルが必要です。この第二のエンジンサイクルが「P→D→C→A」なのです。企業の経年変化で第一のエンジンサイクルが点火しなくなり第二のエンジンサイクルのみで回るようになって衰退へ道をたどっていきます。第一のエンジンサイクルが経営理念なのです。ホンダが1954年に「日本一のオートバイメーカーになるぞ!」「マン島のT・Tレースに出場する」と宣言した話は多くの方が知るところですが、宣言したまさにそのとき、手形が落ちる落ちないの危機にあったことを知っている方は少ないのです。けっして現実から目をそらすためではなかったことは、五年後に優勝し、七年後には一位から五位まで独占したことで検証されたのです。
3.万物流転の法則から逃れる
 企業といえども生々流転、「生あるものはすべて滅する」という大自然の法則の下に支配されています。技術の天才本田宗一郎の遺伝子を次代に伝えない限り、ホンダは本田宗一郎と共に衰退します。ホンダにとって空冷から水冷低公害エンジンCVCCの開発は大自然の法則から免れた瞬間でした。
4.自灯明
 この本を貫いているのは「たいまつは自分で持て」「自灯明」です。資金調達で「銀行が貸してくれない」ではなく、借りられる条件を「自分で整える」こと、「売れない」「売ってくれない」ではなく「売れる状態を自らつくる」こと、自分自身で他人を頼りにしないで意思決定すること、「自分の足元は自分で照らせ」ということです。私のようにその自信の無いものは「法灯明」、法の灯火で足元を照らして歩く、この本は多くのビジネスマンにとって「自灯明」が灯るまで、足元を照らしてくれる経典になるでしょう。
5.別れ
 ひととひとの出会い、男と女、夫婦、親と子、友との出会い、すべての出会いに別れがあります。藤沢武夫と本田宗一郎との出会いと別れは友と友涙の滲む「美しい出会い」と「幸せな別れ」です。私にとってはまさに「法灯明」の出会いと別れです。引退のときの二人の会話です。
   本田「二人いっしょだよ、おれもだよ」
   本田「ここらでいいことにするか」
   藤沢「そうしましょう」
   本田「幸せだったな」
   藤沢「本当に幸福でした。心からお礼をいいます」
   本田「おれも礼ををいうよ、良い人生だったな」
6.棲み分け
 読み終えても、トヨタ、ニッサン、GMといったライバルメーカーの名前はいっさい出てきません。藤沢武夫は万物流転の法則を乗り越える進化を、競争の中に求めてはいなかったのです。創業のときから、主体的に方向性をもって二輪車から四輪車へ進化し、日本からアメリカへと遷移していった姿は今西錦司の棲み分け進化論そのもの、そして創業者の遺伝子を継承した次代のひとびとは、ホンダをさらに進化させていくことでしょう。あとがきは次のようにむすんでいます。「二代目、三代目・・・・・・彼らが仕事をしやすいように、経営のタテ糸をこわさず伝えるということは、創業者のつとめなんですね。次代のひとが仕事がしやすいように配慮しなければならないのです。このようにして”たいまつの火”が次から次へと受け継がれてゆくことによって、はじめて本田技研は万物流転のさだめを免れることができる。」
7.経営とは
 広辞苑をひも解き「経営とは?」と問うと「力を尽くして物事を営む」と答えが返ってきます。この答えに従うならば「経営に終わりはない」この本は、「自灯明」に進化するまでの「法灯明」として個人、家庭、会社を問わず人生の様々な場面で足元を照らしてくれます。

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2004/09/18

古田に声援

古田がひとり光っていましたね。古田頑張れ!選手が商品、ファンがお客様であることを球団の経営者は理解していないようです。儲かっているいないは自分の責任、商品やお客様の責任ではないのです。それにしても一般企業の組合はストライキをする力も理由も見失っていますが、商品がストライキをするというのですから、時代の変わり目とはなにが起こるわかりません。
 私も30年前企業の中で組合の執行部としてはじめてスト決行という場面にいたことがあります。直接スト通告をする立場に立ったとき、蚤の心臓、気の小さい私は消えてしまいたいような気持ちに駆られ、眠れぬ夜を過ごしました。そして予定通り半日スト決行、古田の苦渋の決断がとてもよくわかります。プロの野球選手という自立したひとでも苦渋の決断ですから、一般の労働組合では執行部といえども、権利はあるといっても、出来ないものはムリもありません。資本家、労働者という単純な図式も、ベルリンの壁崩壊と共になくなりました。業種を問わず仕事をするものはプロ中のプロとして、自分の身を自分で守る気概が必要な時代になりました。今日のプロ野球選手のストライキは自立、自律の時代を象徴する出来事です。

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2004/09/15

事業の継承はリレー

中小企業の社長と後継者の間の関係を垣間見る機会がままあります。なかなかスムーズな継承ができていません。多くは後継者が十分育っていなくて手遅れというケースです。この場合とかく社長が偉大で、後継者に原因があるやに言われることが多いのですが、やはり育てていなかった経営者に原因があります。自分が若くて体力があるうちは、「嫌なら継がなくてもいいよ」と言っていながら、晩年になる弱気になって「戻ってこい!」これでは後継者はたまったものではありません。どこか頭の隅で、財産だけあてにしていたり、いざとなったら「戻ればなんとかなる」と思っているので、十分自立ができないまま今日まできています。社長も継承した後の喪失感がこわいということもあるのでしょうがとかく”終生現役””青春の詩”を曲解してしまいますが、うまくいっているケースをみると、早いうち若いうちに継承しているケースが多いのです。
 経営者も例外ではなく生きとし生けるものの命はすべて有限という宿命を負っています。ところが企業は無限の時空を生きていかなければならない宿命を負っています。生物と同じように遺伝子を残して命を継いでいかなければなりません。リレーを想像してはいかがでしょう。五輪で水泳のリレーが銅メダルを取りましたが、水泳のリレーでは駄目、陸上競技のリレーです。水泳は一瞬のタッチで交代です。これではフライングが心配で安心してタッチできませんが、陸上競技のリレーはバトンを渡します。しばらく併走して次の走者がしっかり握ったのを確認して邪魔しないように静かにおのずから離れていきます。早く渡してしっかり併走すればいのではないでしょうか。受け取るほうもひったくるのではなく、自然に抵抗なく相手の手の力を感じなくなるまで手を後ろに置いたまま助走して待てばいいのです。若いというのは時間という味方がしてくれます。事前に思っているより短いものです。
 多くの事業継承がリレーの場面をイメージすると、いつまでも自分で持ったまま全速力、突然倒れて放り投げてしまって次走者があわてて駆け寄って拾って走る姿だったり、息切れして青息吐息でバトンを放り出したり、はては次走者が満を持して待っているのに追い抜いてしまい次走者が後ろから追っかけている姿だったりします。陸上競技のリレーはバトンタッチの部分も練習をしますが、経営のリレーは一発本番ですから、頭のなかでしっかり陸上競技のリレーをイメージトレーニングして、経営者の足腰がまだしっかりしているうちに時間をかけた継承を心がけたいものです。この続きは「財産の継承はラグビー」です。
  

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2004/09/09

ファンではなくお客様

熱心な野球ファンではないので、偉そうなことはいえないのですが、最近の合併問題のやり取りを見ていると、球団経営者も「ファンのことを考えて・・・・」選手会も「ファンを第一に・・・・・・」と口ではいっていますが、球団経営者にも選手会にもお客様の視点が見えてきません。ファンというのとお客様とでは決定的な違いがあるように思います。ファンという言葉には、「俺たちにかしずく、くしもべ」というニュアンスを感じます。さらに球団経営は巨人以外はみな赤字といっていますが、決算は公開されているのでしょうか。優勝セールのお客様の売上は球団に成果配分があるのでしょうか。球場でお客様が落とす飲食、物販の売上げは、さらに球場周辺のホテルの売上、鉄道の運賃などなど、野球がなければ発生しない売上、すべて連鎖しているはずです。テレビの広告収入などなど、経済も生物の食物連鎖のように繋がっているのです。お客様のためにと思ったら、選手の年俸のカットなども含めて球団経営のリストラクチャリングの方向も提示してもいのではないでしょうか。自分たちも努力しているという姿勢は伝わってきません。
球団オーナーは皆様名実共に名経営者揃い、すでに先刻ご承知のことでしょうが、ファンと思わずお客様と思わないと真の解決策は見えてこないのではないでしょうか。
 野球界にとっての環境はお客様(ファン)であり、その環境が変わりつつあるという厳然たる事実でしょう。今回の野球騒動の中にもダーウィンの進化論から抜けられずに呻吟している姿が見えてきます。

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2004/09/08

経営戦略に棲み分けを!

 私が今西進化論に出会ったのは30年ほど前、原価管理担当で工場中を「コストダウン」「ムリ、ムラ、ムダの排除」「次は部門別採算制」とキンキンがなりながら走り回っていた頃、会社の先輩から「お前はどうして、重箱の隅ばかりつついてるんだ」「競争、競争って騒ぐけど競争では会社は潰れない」「会社は潰れるべくして潰れるんだ、この本でも読んでみろ」と渡されたのが、今西錦司著「進化とはなにか」でした。それから今西錦司を読み漁りそれまでの超合理主義者からすっかり宗旨替えをしました。
 進化=進歩、経営戦略は競争戦略と考えていると、発想はライバルとの比較に終始し、「敵が新商品をだすから・・・」「目標マーケットシェアXX%!」「前年対比売上XX%up」と罵声をあげてしまいます。「ライバルが!ライバルが!」といっているうちに、さて「お客様はどこへいったのやら」お客様のことは二の次です。進化=変化という視点では、生物は環境の変化に合わせて、自らを変えていきます。同じ種の個体同士の共食い(カニバリズム)はタブーです。闘争も縄張りから追い出すのが目的であって、必要最低限の争いです。企業にとって環境はお客様です。進化=進歩ならライバル企業との闘争ですが、進化=変化ならお客様という環境にあわせて会社を変えていくことを重視します。いくらコストダウンして価格競争力をつけても、お客様に合わないものは買ってもらえません。顧客満足経営とはまさに棲み分け経営のことではないでしょうか。マーケットシェアを上げてバイイングパワーをつけてコストを下げるとか、経年変化で習熟してコストが下がるのは当然のことで、コストダウンとはいわないのではないでしょうか。マーケットシェアもお客様に選ばれた結果ですから、単に売上高でシェア比較をするのは意味が無いどころか変化を遅らせる原因をつくることになります。いつか来た道、生産能力過剰、売り場面積過剰で自滅します。生物も個体が異常発生すると自然に均衡するまで減っていきます。
 会社が変わるということは、経営者が変わり、社員が変わることです。競争戦略を信奉している方に「棲み分け」というと”逃げるなんて卑怯だ”と思うようです。正々堂々戦うのは勇ましいのですが、それは経営目的ではないのではないでしょうか棲み分けとはけっして逃げることではなく変わることなのです。リストラクチャリングもすっかり「切捨て」のイメージが定着していますが、本来は「リ・ストラクチャリング」ですから、まさに変わるための”再構築”、膨張しないで日々再構築ですね。
 最近「これからは『ナンバーワンより”オンリーワン”』になろう」という標語も目立ちますが、その会社の行動を見ると、相変わらず同業他社を見て似たようなことをやっています。これではオンリーワンにはなりません。同業他社と違うことをする、ロンリーワンに耐える強さが、棲み分け経営には必要になるでしょう。生物だってきっと新天地を求めて、新しい時空に飛び出していったときは必死だったのではないでしょうか。


 

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2004/09/05

棲み分け進化論で考える

進化論といえばダーウィン、ダーウインの競争進化論が正統派進化論として広く信じられています。生物は個体が突然変異によって獲得した生存に有利な身体的特徴を生かして、弱者を淘汰して子孫を増やしていく。よく例に挙げられますが「ライオンに追われたシマウマはより早いものが子孫を残し遅いものは淘汰される」進化=進歩がダーウィンの進化論です。結果としてライオンに襲われるシマウマをイメージして弱肉強食を当然視するようになります。
 このダーウィンの進化論に敢然と異を唱えたのが今西錦司です。今西錦司は著書「進化とはなにか」の中で、生物全体社会その部分を構成する種社会、その部分を構成する個体それぞれ相互に影響しあって安定的に生物全体社会を維持している、その前提に棲み分け共生があると述べています。さらに同著の中で「いつごろからか人類は、戦争による相手方の殺傷を是認するようになり、いまではゼノサイドといった恐ろしい言葉まで使われるようになってきたけれども、それだからといって人類は、大昔から平気で大量殺戮をやっていたように考えたり、動物の社会ではいつでも弱肉強食が横行しているかのように考えたりするのは、どちらもものの見方をまちがえている。闘争が絶対にないというのではないが、できるかぎり無駄な闘争やそれにともなう殺傷をさけて、種族維持の万全をはかるというのが、私の見るかぎりどうやら自然の変わらぬプリンシプルであるらしい」と述べて、「生存闘争が進化の前提だ」とダーウインの進化論を振りかざして、闘争、戦争を肯定していく方向に警鐘を鳴らしています。
 翻って現在の日本、1990年以降の風潮だと思いますが、「勝ち組、負け組」論を声高に語り始めています。「一億総中流」以前はもうすこし遠慮がちだったように思います。はっきり勝負が見えてしまったからでしょうか。ところが不思議なのは仮に「勝ち組負け組」という区分があるとすれば、とうに負け組に入っていると思われるひとびとの多くも「ビジネスは闘争」「人生は勝負」といって憚らないのです。まだ本当の自分のポジションを認めたくないのでしょう。この風潮は「弱いものはより弱いものを」という連鎖を生み、さらに貧富の差を拡大していきます。仮に「勝ち組負け組」いう区分があるとすれば、負け組に区分されるであろうひとびとが、子孫を勝ち組に入れようと勉強勉強と尻を叩き、ニンジンをぶら下げ一流高校、一流大学、一流会社と一流を目指して追い込んでいきます。これが不登校児やニートを生む土壌になっているのではないでしょうか。
 今朝のニュースでも北オセアチアのテロで330人(しかもそのうちの150人は子供)の殺戮が報じられています。テロを肯定するつもりはありませんが、ロシアとチェチェン、アメリカとイラク、弱者は絶望的なテロに走り、その被害は一般のさらに弱い人々が蒙ることになります。学問的にダーウインが正しい、今西錦司が正しいということより、生物に本来備わっている棲み分け共生という性質に目を向け、日々の生き方を変える努力をする以外に未来に我々子孫の生きる場所はないのではないでしょうか。われわれ老中世代には今西錦司フアンも沢山おられます。フアンの方は今一度1941年に刊行された「生物の世界」、1974年の「進化とはなにか」今西錦司の世界を隣人に語ってください。まだ触れたこののない次代を担う若いリーダーの方は、是非一度「今西錦司の『棲み分け』の世界」をのぞいて、新しい”思考の篩い”のひとつ加えてただきたいと願っています。次回は「経営戦略に『棲み分け』を!」経営と棲み分けについて触れる予定です。
  

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2004/09/02

メーカーに恋人の想いは届くのか?

 山を歩くひとはことのほかカメラ好きが多いように思う。一眼レフ、交換レンズ、三脚とカメラ周辺の荷物はかなりの重量になる。カメラにかける労力は相当なものだ。デジタルカメラになって怠け者の僕は「どうせ俺は芸術写真が取れるわけではない」と諦めてデジカメ一台にして楽になった。なにしろマクロ、から望遠まで、レンズ交換なしにシームレスに取れるから、急峻に喘ぎながらも路傍の花、雷鳥の親子にシャッターが切れる。
 もうかれこれ35年M社のカメラを買い換え続けている。35年といえば、女房以上の付き合いだ。ところがメーカーさんからは、いちども新製品の案内すら来たことがない。商品の中の「愛用者カード」ってなんなんだと思う。浮気を一度も(?)しないで買い換えて、一方的につき合ってる”のに”である。これだけ尽くして相手にしてもらえないのだから、そろそろ諦めても、と思いつつまた買ってしまう。今使っているデジカメは山を歩く度に「二度と買わないぞ!」と誓う。本体が気に入らないのではない、ケースなのだ。レンズフードをつけたまま、ケースをすると納まらなくてイライラする。いちいちザックにしまったり、レンズフードをはずしていては不便でたまらない。あと一センチ、ケースを深くしてくれれば。M社は写真を取る素人の姿をイメージできていないのだろう。新機種を前にためらうことしきりだ。これで最後にしようか?片思いの恋人への電話に似ている。ちょっと電話口にでてくれたら、十回に一回でも電話をくれたらそれで十分な”のに”恨めしくなる。
 銀塩カメラからデジタルへというような大きな技術革新のときに、長年の片思いをあきらめ、また片思いに終わる予感を秘めながら、思いを変えるひとも多いのではないかと思う。きっと予感は的中する。山小屋の野外ビールパーティでもお一人はX社のカメラ一筋20年の大フアン、X社もやっぱり同じだという。もう一人はなんと偶然X社の技術者、もしかしたら思いは届くのだろうか。山でのひとの出会いは事前に名刺を出したりしないし、また下界で再会してといった下心もない一期一会の出会いなのがいい。
 我が家にいつの間にか、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、・・・・・同じメーカーのものがずらり並んでいる。でもメーカーは商品のお客と思っていて、会社のフアンだと思っていない。Zクレジットカードも使いはじめてすでに35年、当時は使うことがステイタスだったはずが、いつのまに使うたびに「お支払いは一回ですか?」と聞かれる。「分割払い(昔は月賦というのがあった)」のため会員になったつもりはない”のに”と思う。でも”・・・・のに”を連発するようになったら老いのはじまりかもしれない。
 たまたま今日ニフティからメールがきた「今日9/2は会員登録7周年です。・・・・・・・」「そうかもう7年か・・・・!」インターネットの時代になり、「一回のお客を一生の顧客に」する可能性は高まった。そろそろ浮気も飽きた、結ばれたいと思っているお客様も多いと思うのだがいかが。

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2004/09/01

山小屋で語った顧客満足(CS)

高天原から雲ノ平と歩いて北アルプス通称裏銀座の稜線に出た。百名山の水晶岳をはじめ幾つかピークを越えているうちに、いつの間にか単独行の4人が集い、山小屋Mで早めの野外ビールパーティになった。霧の中に浮かんでいる槍ヶ岳の穂先を観音菩薩に見立てて会話がすすむ。突然「第一回戦が終わっていない方」と怒鳴りながら山小屋のアルバイターが小屋の周りを廻っている。誰か戦争でもしにきたのだろうか?まもなく第二回戦が始まり、第四回戦まであるそうだ。夕食のことだ。ここは我々には命の洗濯場でも、山小屋の社員たちにはてんやわんやの戦場なのだろう。
 小屋入りの時の対応から、へそを曲げていた宿泊者にとって追い討ちをかける言葉だった。ビジネスマン現役のわれわれ四人はつい「俺たちは戦争にきたんじゃねえ!」と話題は顧客満足(CS)になった。私は先入観が嫌い、自分で確かめる体験派なのでいちいち事前に予約したり、調べたりしないのだが一人が事前に調べていた。山小屋Mはインターネット上では大層評判が悪いようだ。裏銀座の要衝にあり、きっとお客に困らないのだろう。経営者の日頃の意識がアルバイターの言葉、受付の態度に出てくる。
 いまでもチラシの広告に”囮商品”で”お客を釣る”といったり、平気でターゲットとかいっている会社がある。社内だからお客様には聞こえないと思っているのだろうが、裏の言葉は社員の態度、物腰しっかり表ににじみ出てくるものだ。社内の会話から徹底して変えないと本当の顧客満足(CS)はできないのではないだろうか。当然のように語られる「コストダウン」「ムリ、ムラ、ムダの排除」も産業社会の製造業の標語であって、お客様の前で声高に語るものではない。「お客様第一主義」の標語とこれらの言葉が並んでいたら社員も、お客様も経営者の本音はどこにあるのか迷うに違いない。お客様第一にやれば、コストも嵩み、ムリ、ムラ、ムダもでる。そのコストをダウンし、ムリ、ムラ、ムダを排除する。順序を示さなければわからない。顧客満足(CS)経営とは「お客様第一、会社第二主義」はっきり重みをつけて宣言する経営ではないだろうか。山小屋のサービスの悪さから議論は進んだ。悪いサービスに出会うのも、「顧客満足とは何か?」を考えるきっかけになり感性を磨くきっかけになり悪くは無い。
 

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